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6/29 第五回総合武道交流演武会後記

『第5回総合武道交流演武大会』
素晴らしいイベントでした!

主催の玄武館会長・岡部 武央先生始め関係者の皆様、大変お疲れ様でした

凛としつつ和やかな空気感!

私は昨年からの岡部先生との交流で、現在もコラボセミナーはもちろん…
私自身が岡部先生に和唐琉空手や、ヨガ・武術の練功法を師事しています

イベント2日前も練功の稽古でした

そのご縁で…今回のこのイベントに、演舞(ダンス)のご依頼を受けました

私は既に、現役ダンサーとしては表舞台から退いた身ですが…

この3年間の肉体改造の中、変化した自分を試してみたい気持ち…

普段ダンス公演などを観ない人達に、アイドルが踊るものとは違う舞台芸術のダンスを観ていただける機会…

そして何より、岡部先生のイベントへの想いに共感した気持ち…

そんな気持ちが重なり、私を育ててくれたダンスへの恩返しのつもりて…
精魂込めて振付とリハーサルを重ねてきました

武術のトッププロ達に混じって踊るわけですから
「ダンスってこんなもんか…」と想われるわけにはいきません!

ダンスを観に来ているわけではない方々に披露するので…

これまでのどんな大きなステージより、気合いを入れて…私の人生最新のダンスを披露しようと臨みました!

リハーサルでの自撮り

6/8に富士宮でのイベントで8年ぶりのソロを踊りましたが…
その時の経験をベースに、気負い過ぎず丁寧に、音楽世界に入り込んで踊れたので…

もちろん毎回「もっとこうすれば良かった…」というのはありつつも

今の自分を出し切れたことは本当に良かった!と想っていて、岡部先生に感謝しかありません

本番は無事に踊りきれました!
ジャンプターンは浮力が向上でした

イベントでは…
中国武術や空手、剣術や合気武術など様々なスタイルの武道や、競技推手・棒相撲などの種目が紹介されました

同じ系統の武術なのに、先生方によって微妙にスタイルが違うのも興味深く、勉強になりましたね!

深井信悟先生の演武は、滑らかで独特の呼吸感が素晴らしかったです

演目の順番が変わりましたが、深井式丹田メソッドは良いですね!

岡部先生から達磨四股や弓歩などを指導していただき…私の下半身は格段に安定しましたから

遠山 知秀先生の演武は…
最近までご病気だったとは全く感じられず、体内のエネルギーが充満した演武で、見入ってしまいました

内家拳が武術でありつつ、養生としての素晴らしさがあると、身をもって実証されています

初めて拝見する先生方も、このイベントに参加されるに相応しい皆様でしたね

多彩な演武!
多彩な演武!
多彩な演武!
多彩な演武!

ジャンルの特性上「強さ」という基準で比較されがちなのに…
マウントを取る様な空気は皆無!

それぞれのジャンル・スタイルの良いところを認め合う交流の在り方が、どの先生からも感じられて…
文化性が本当に高いものでした

その空気に触発されたからか…

イベントの進行がスムーズに行き過ぎて、時間が巻いていたこともあり…

観覧ゲストとしてご参加くださったペク ホンチョン先生が、急遽ソロの演舞をご提案くださいました!

ビックサプライズ過ぎます!

朝鮮半島の伝承舞踊の大家として高明なペク先生は、舞踊と武術・武道の動きの類似性や、流派を超えた交流に感銘され…
急遽申し出てくださったのです

朝鮮半島の伝承舞踊は、それこそ韓流ドラマでしか観ない様な踊り

ましてや朝鮮半島で失伝した舞踊を、日本から指導に行かれる伝承者の生の演技を観られるとは、めちゃくちゃ貴重なこと

しかも先生は踊る用意などされていないので、ウォームアップゼロ…
衣装ももちろんありませんから、民族衣装はおろかシューズも靴下のまま

しかし、先生が位置について音が鳴った瞬間…ふわっと場の空気が変わったのです

民族衣装でないからこそ、カジュアルな雰囲気もあり…
先生の動きに目が集中して、あっと言う前に9分間が過ぎてしまいました

劇場空間の様な照明も幕も無く、本当の素舞台で…動きだけで「場」を変えてしまう舞踊表現…
瞬き出来ないほどの密度でしたね!

ペク先生の貴重なソロの演舞

演武をされた武術家の先生達の中には、もちろんご高齢の先生もいましたが

70代半ばにして9分間の演舞を、あまりに自然に舞うペク先生の一挙手一投足…
私が見逃すわけにいきません!

繕わない自然体の凄みを感じて、強烈に感動しました

ペク先生、本当にありがとうございました!
私の目指す舞踊の境地に触れることが出来て幸せです

イベント全体は、ドラゴンメディアさんで配信されましたが…
武術も舞踊も生の空気感に勝るものはありません!

空気感というのを具体的に表現すると…

私の先生だから持ち上げるわけでなく…
岡部先生のナイハンチやバッサイの型の動きは、本当に柔らかで強いのです

オリンピックの空手(伝統派)の型競技は、キレも素晴らしいのですが…全身でアクセントをつけていて

もちろん脱力動作ではあるけれど、質感は空気を引き締める動きですね

それに対して岡部先生の動きは、鍵突きでも(表面的には)小さな動きなのに、空気を響かせるものでした

伝統派の突きが金槌だとしたら
岡部先生の突きは和太鼓のバチの様に、空気をどーんと響かせるイメージです
(個人的感想です)

これは肚で出力しているから、末端にチカラを入れる必要がない証

基本稽古の三連突きなども、「ダダダン!」と太鼓を三連打すると考えると…

ひと突きごとに拳にアクセントを付けては、威力も分散して均等な突きになりません

6/8の富士宮の演武では、私も和唐琉空手の基本をやりましたが…
正面でご覧になっていた遠山先生に、三つめの突きにアクセントがきていることを指摘していただいたので

富士宮での和唐琉空手の演武

空手の稽古の時、岡部先生の突きをめちゃくちゃ盗み見ると…
等速度(&等感覚・等間隔)の三連突きの時に拳に力感が無く、肚だけで動いているのを再認識したのです

この演武会でもそれを実感しました

バスケットボールでも、ドリブルで手にチカラを込めませんよね?
むしろ自然な弾みだし…

バスケも上手い選手は小さなモーションでフリースローや、3ポイントを決めます

下半身からの連動はあっても、上半身や腕の動きは最小だったり…

これは空手の中段突きや鍵突きの時、肘を伸ばしきらず…前腕を棒の様に突くのに似ている気がしていて(個人的感想)

関節の屈伸運動が最小なのに、大きな出力が出来るのは…やはり肚なんですよね!

演武会ではサイドから岡部先生を凝視したので、今回も大きな納得と気付きがありました

捕まれた腕にチカラを入れず、そこを虚にして肚の出力で相手を崩す様な武術的動きを考えたら…当然の原理だし

私はこの空手に出会えて良かった!とつくづく想いましたね

何年も様々な武術を学び、カラダの使い方はそれなりに理解していましたが、本物はやはり!次元が違うのです

私は巷のトレーナーさんが、武術を学ぶのは大賛成だし、否定しません…

ただ、覚えた程度で現実には素人にしか通じない検証動作(脱力系パフォーマンスや、重心コントロール)を、"出来る人っぽく"教える人がたまにいて、凄く気持ち悪いんです(笑)

私は武術の専門家ではないし、武術的重心コントロールなどは(未経験者より出来るけど)、一流のプロに触れた方がより早く体得出来るから

それで武術の一流の方と組んで、コラボセミナーをしているのです
⭐️次回のTRY ANGLEコラボセミナーは7/14&15開催決定!🔽

劇団が講師料をケチって、ダンス経験ある劇団員にダンス指導させても、プロ指導者とは成果が全く違います

それと同じなので、餅は餅屋に任せるべき
その方が参加者にも有益ですからね!

今回のイベントで感じたのは、本物は「熟成」されているということ…

熟成の反対は、今の社会の風潮である「時短」でしょうか?

SNSの広告にある
「秒で○○になる!」というコピー…どうも私には気持ち悪くて(笑)

例えば、痛みが酷くて堪らない症状を改善するなら「秒で」治るのが一番です

施術家やサービス業的なトレーナーさんにも、それがベストですよね?

逆に、自分自身が動きのプロになるとしたら…

カラダの声を聴きながら、時間を掛けてカラダに向き合い、動きを熟成させなければなりません!

その積み重ねの結果、変化した状態が通常モードに…つまり自分のものになるのです

「秒で」○○!という方法は
「秒で」元に戻る(リバウンドする)から…
(施術や指導)される側の一時的メリット

但し!健康になるなら施術依存でなく、自身の健康管理あってのこと

ましてや技芸の上達には、上達する為の「通り道」をきちんと進むことが肝心

マラソンもショートカットしてゴールしたら?
当然失格だし、そもそもフルで走る能力が養われません

サービス業や医療系は「秒で」はアリ!

逆に施術する側、技芸を指導する側なら…ひたすら熟成あるのみ!

技芸の上達に近道はありませんから

私は踊りを踊るのでなく
「踊りそのものに成る!」と決めて、自分に向き合ってきました

そもそも私は習い事でダンスを始めておらず…
15歳の頃、友達と遊びに行ったディスコで初めて踊った時

音楽と同化して…内側から湧き出る即興の動きが、本能を解放してくれたことが、私の原点

それが今に続く、私のダンスの本質なので…
嘘っぽい作り笑顔で踊るのは、生理的にダメなんです
(笑顔も輝く本物でなければいけません!)

自分を良く観られようという作為=自我は、濁りや雑味と想うし

自我を忘れて音楽に入り込み、重力と空気を感じて…
息するように踊ること
観る人に想像の種を撒くこと

そういう本物こそ、純粋なARTだと信じています

先日は「素」舞台で「素」直な自分になることが出来て…
私自身が、踊りそのものに成れた瞬間を味わいました

カラダとココロ
観る人との意識
場の音と空気感

全てが一体となった瞬間が、確実にありましたね

私だけでなく…演武される各先生方や、濃密なソロを踊られたペク先生によるエネルギーのリレーが、あの場を特別な空間にしてくれたと想うのです

歓喜と感動に感謝です!

今回も晴れ男として、太陽を呼びましたね!


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