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カエルも散歩をすると元気になる、かもしれない ~カエル日記#8~

前回のエピソードはこちら…↑↑

3日に1回のペースでつくしにエサをあげているが、大抵の場合エサをあげる前日につくしはウンチをしていた。つまり、ウンチは3日に1回のペースで出ていた。

しかしある日、その3日に1回のウンチがないことに気が付いた。

もしかしたら植物の土の上など、私の目のつかないところにしていたのかもしれないが、ウンチの頻度が減ったことが気になり、私はつくしの友達(つくしを見つけた友達)に相談した。

「つくしがウンチをしていない気がするのだけど、なんでだと思う?」

「運動不足じゃない?」

友達は言った。

「犬が散歩に行くとウンチをするように、カエルも散歩をさせればウンチするかもよ。散歩させてみたら?」

なるほど。確かに小さなケージの中にいるだけでは運動不足になっているのかもしれない。

「ケージから出して自由に歩かせてみたらいいよ。あの小ささで一気に1m飛ぶなんてことはないし、見失うことはないと思うよ。」

友達の助言に従って、週1回ケージの掃除をするときにケージの外につくしを出してそのまま部屋を自由に動けるように放っておいた。

すると、ピョンピョン跳ねてどんどん私から離れて進んでいくではないか。

ケージでじっとしていた反動なのか、それとも私から逃げたいのか、その真意は定かではないが、どこかへ行ってしまわないかと必死でつくしを目で追った。

「つくしさん!待って!」

と声をかけると、言葉が分かったかのようにピタッと止まった。そして、じっと動かなくなった。

「どうしたの?一気に飛び跳ねて、疲れちゃった?」

しばらく動かないつくしに話しかけてじっと見ていると、お尻から「何か」が生えてきたのだ。

しっぽ?!と思った次の瞬間、その「何か」がお尻からプルンッと飛び出した───

それはウンチだった。ウンチ自体は見慣れているが、ウンチが出る瞬間を見たのはそれが初めてだった。

そしてつくしは、ウンチを後に残して軽快に歩き去った。

あちこち歩きまわったからなのか、外に出されたストレスのせいなのか、それとも外に出られた解放感からなのか、これまたその真意は定かではないが、友人の予想が的中し、つくしは散歩中にウンチをしたのだ。

掃除が終わったケージに戻ったつくしは、心なしかイキイキとしているように見えた。

それからというもの、週1回のケージの掃除のたびにつくしをケージの外に出して散歩させている。

床をピョンピョン跳ねたり、壁を上ってみたり、部屋に置いている観葉植物の鉢に入ってみたり、どこでも自由自在に進んでいくので一時たりとも目を離せないが、その姿は公園で遊ぶ子供のように無邪気に見えて、自然とこちらも笑顔になってしまう。

しかも、ほぼ毎回つくしはウンチをするので、ウンチをする合図までわかるようになってきた。それまで歩き回っていても急に動きが止まり、お尻の筋肉が一瞬であるがキュッと引き締まるのが、その合図である。

犬がウンチをする格好をみると愛らしくて排便を応援したくなるのと同じように、つくしがそのしぐさをすると「がんばれっ」と心の中でつぶやいてしまう私がいる。

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