ネーミング:字面と音声のフシギダネ
今日は快晴だけど強風という、よく言えば春の予感!な天気。予定を変更して家でまったりすることにする。そしていつもの椅子に座って、対面にフシギダネを見ながらこれ書いてる。明るいせいか、赤茶系の壁にフシギダネのターコイズブルーが映えてる。部屋の雰囲気には若干ミスマッチだけど、好きだからしょうがない。
それにしても、ポケモンのネーミングは日本の宝だね。英語のほうも頑張ってるけど、やっぱり日本語名の素晴らしさには到底及ばない、などと話してた昨秋のハロウィーン、突然娘が「パンプカブーが入手困難ですごい高値がついてるらしい」と知らせてきた。、、、、、「は?」だ。
どうやら日本語名バケッチャのPumpkaboo、ポケモンセンターで季節限定商品だったらしい。どちらかというと、ファッショニスタ寄りなその見た目からは想像できないが、娘はなかなかのポケマスターだ。それとぬいぐるみコレクター。10代の頃から日本に行くたびドンキに寄って、リラックマやポムポムプリンなどの着ぐるみを買ってきては、ハロウィーンの夜、我が家の玄関に待機して、ご近所の子どもにお菓子を配っている。私は何年か前からどーもくん一辺倒なので、とても助かっている。
名前と言えば、少し前のサンディエゴ。旅行も半ばという頃、無性においしい寿司屋に行きたくなった。カリフォルニアだから日本食を見つけるのは簡単だけど、どうしても日本人経営のお寿司が食べたかった。家族は別になんでもよさそう。でもなぜか「今だよね」と思ってしまった。
夫は運転中。どんどん走行していく中、私はGPSで最寄りのSushiを探しまくった。色々出てくるけど、名前がいまいち怪しいものばかり。そしてそこに一つだけあった!その名もSushi Ota。「絶対オーナー太田さんじゃーん」って急に気分が上がる。そして間も無く到着すると、もう絶対美味しい店構え。お客たちも地元の日本食好きリピーターが多そうだった。あの時ほど、ネーミングってTPOが大事なんだと思ったことはない。外国にいるからこその、シンプルな日本名。これがサムライとかゲイシャとかだったら多分止まらなかったと思うから。
お店に入って少し待ってる間に、小柄だけどオーラ半端ない初老の男性が視界に入ってきた。お店の人に挨拶して出ていくところらしい。それがなんと里見浩太朗さん。水戸黄門、そしてリーガルハイで堺雅人さん演じる弁護士のお目つけ役的なあの方。涼しげな微笑みを浮かべて目の前を通っていったダンディな姿が忘れられない。Otaさんありがとう、、。
名前と同じくして、そのイントネーションによって印象が変わるなあと思うことも多々ある。特にカタカナで表される名前たち。
記憶が定かじゃないんだけど、MTVジャパンの祭典で、EXILEがノミネートされてた。ステージ上で名前を読み上げるのが、パリス・ヒルトン。他にも何名かセレブがいたと思う。いざ彼女が「EXILE!」って読み上げると、後ろの巨大スクリーンにバーン!とザイルさん達のかっこいい姿が映し出された。
その瞬間「ああそっか」って気づいた。それまで日本の番組で聞き慣れたエグザイルじゃなくて、エにアクセントのある英語のEXILE。冗談みたいだけど、その時やっとEXILEの意味がスッと頭に入るというか、そのザイルメンバーのワイルドさと相まって、より一層会場が盛り上がっていた。
それで面白いのがEXIT。当のふたりがどっちかというと英語のイントネーションの「イーグジットですーシクヨロですー」みたいな感じだからEXITが頭に浮かぶんだけど、これが大きな漫才の祭典みたいな番組になると「お次はーー、イグジット」って紹介される。そうすると不思議なことに、一気に一本のマイクを挟んだ漫才師さんの印象に変わる。自分の頭の中の話って言ったらそれまでなんだけど、ちょっと面白いなって思う。
羽生結弦選手が、最初に中国で人気が出始めた頃、何よりよく聞いたのが、羽生結弦という字の組み合わせが、この上なく美しいんだということ。それであのスケート技術とビジュアル。そして今回もあのインタビューの真摯な態度。やっぱり人間の魅力とか印象って、目と耳と両方に訴えかけるものなんだなあ。
あれこれ思い出してるうちに、いつものごとく取り留めのない文になってしまった。それもこれもフシギダネのせいにしておこうかな。でもアニメオタクの外国人に人気なのはカビゴンとかイーブイだ。ヒノアラシの可愛いぬいぐるみキーホルダー、どこいっちゃったんだろな。まあいっか。