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ゼンマイ仕掛けを愛でる(懐中時計編)

さて、今までは腕時計の話でしたが今回は懐中時計(ポケットウォッチ)の話です。
腕時計はその名の通り、通常の生活の中で腕に付けているので行動に制限はありませんが、懐中時計はポケットが無いと携行できないため条件が限られます。
ただ逆に私はスーツの際、時間の確認をする時にスマホでなくポケットから時計を出すしぐさに憧れ、コレクションとして一つ保有しています。

所有するにあたって『懐中時計と言えば?』と検討した結果に選んだのが「ティソ」でした。
1853年創業の老舗であり、腕時計の他に懐中時計も作り続けている真面目なメーカーで、値段も手ごろで入門編にはピッタリだったのです。

手巻きでケースはステンレス製

そんなところで今回、面白い事があったのでご紹介☆

以前、ゼンマイを巻く時に軋みを感じるようになったので、ある時計屋さんにOH(オーバーホール)を打診したのですが「この中身は大した機械でないから、壊れるまで使って使い捨てで考えたら?」と言われました。
そのため、スイスの伝統的なメーカーがそんなお粗末な機械を使うものなのか?と半信半疑になりながらも最近までOHせずにいました。

ところが最近、ますます巻き上げ時に違和感を感じるようになったので、別の時計屋さんに持って行き「他店で使い捨てのレベルだと言われたのですが、OHせずに壊れた際は中身だけ交換した方が良いですか?」と相談をしました。するとそこの店主は「まぁ、それも一理あるけどケースにぴったり合う機械を探すのも大変だから、この機会にOHしても良いかもね。」とのこと。

実は、購入にあたりその費用は亡き祖母から頂いたため、本当は大事に使いたい気持ちがあり、せっかくなら中身は交換せずに使いたかったので、このタイミングでOHをお願いする事にしました。

先日、仕上がったとの連絡を受けて受け取りに行くと・・・・・
「よく見たらティソット(昔の呼称)だったよ。中身の機械も悪くないし、大事に使えばずっと使えるよ。」と思いもよらぬ説明!
なんと、ダイヤルのメーカーロゴが復刻版だったために筆記体になっており、ティソだと分からずにやり取りしていたのです。(汗)

確かに読みにくいけど下部には「SWISS MADE」とあります。(笑)

よくよく調べてみると、ムーブメントは「ETA6498」という1960年代から使い続けられ、ユニタス社からETA社へと引き継がれている伝統的な機械。
只のエタポン(ETA社の汎用機械をポン付け)じゃないじゃないか!(汗)
いやぁーーーーーOHに出して良かった。

手入れをすれば長く使える機械式時計。
そこが魅力なのだと改めて感じたのでした☆


   

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