『折られた花』―[日本軍「慰安婦」とされたオランダ人女性たちの声]― =日本軍強制売春
『折られた花』―[日本軍「慰安婦」とされたオランダ人女性たちの声]―
マルゲリート・ハーマー著 村岡崇光訳 (2013年新教出版)
『大東亜共栄圏』の戦時目標により、日本軍が『旧オランダ領インド(現在のインドネシア)』を侵略し、欧米からの独立という名目で、そこに在住していたオランダ人等を拘束して、『日本軍の性奴隷』にした歴史の証言である。当時の『日本軍強制売春の被害者』が、日本軍強制売春後に沈黙してきた『魂の叫び』が綴られている。
訳者の村岡崇光氏は、『戦地に派遣された日本人キリスト者が慰安所利用を拒んでも、当時の日本の教会は戦争を支持し続けた』(P.208同書)と綴る。
『イスラエルの子孫は…、自分たちの罪と先祖の咎を告白した。』(ネヘミヤ9:2新改訳2017)真の神様。我らの罪と我らの先祖である日本軍の犯罪としての罪を、罪として認め悔い改めます。どうぞお赦しください。キリストの御名により祈ります。アーメン
極東国際軍事裁判(東京裁判)では、『強制売春』の問題は全面的に取り扱われなかった。日本の軍人を訴追し裁くために、『バタビア臨時軍法会議』が開廷され、強制売春が裁かれた。(P.147同書)
『バタビア臨時軍法会議は、女性を抑留所から連れ出して日本軍売春宿で強制売春をさせたことで国際法に違反した日本軍人だけを有罪として裁いた。バタビア臨時軍法会議が抑留所外で多数の女性に強制売春をさせた日本人軍人たちを裁くことをその任務の一部とみなさなかったのは、返す返すも残念だ。そうした軍人たちは結局処罰されずにしまいだった。』(P.152同書)
『1998年、日本軍強制売春を、第二次世界大戦中に犯された人道に対する犯罪ならびに戦争犯罪とし、昭和天皇裕仁と戦争指導者たち数人をその被告として裁くために、アジアの女性団体、人権団体がいくつかの非政府組織の協賛を得て法廷を設置した。…。2001年12月4日、法廷は被告に対する判決を下した。被告全員が人道に対する犯罪ならびに戦争犯罪のかどで有罪を宣告されたのだ。』(P.157同書)
『村山は日本政府の道義的責任に基づき、日本軍強制売春の被告たちに対する一種の補償提供を目的として財団法人「女性のためのアジア平和国民基金」(通称「アジア女性基金」)の設立に踏み切った。』(P.56同書)
『1995年8月15日『第二次世界大戦終結を記念して村山談話を発表』(P.56同書)
『わが国は、…。アジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。…。ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。』(P.56同書)
『日本の安倍首相(当時)が、第二次世界大戦中に日本軍が女性を強制的に売春婦として使役したことを示す証拠はないと声を大にして発言したのだ。』(P.160同書)
『前首相バルケンエンデもこの発言に不快感を覚え、次のように述べた。「安倍首相の発言は日本軍強制売春の事実を認めた1993年の「河野談話」に真っ向から反するものだ。2007年末、日本の安倍晋三首相は強烈な国際的圧力に屈し、しぶしぶ謝罪して前言を撤回し、「河野談話」を踏襲すると宣言した。」(P.160同書)
『ところが、2007年6月14日、ワシントンポスト紙に「事実」(The Facts)と題する一面広告が掲載された。日本の学者、国会議員、ジャーナリスト44人の連名で出された広告文では、日本軍強制売春の歴史性がまたもや否定されており、五つの「事実」が指摘されていた。』(P.160〜161同書)
『2007年7月30日、アメリカ下院は日本政府に対して、強制売春の被害者に正式に謝罪すること、この問題を法的に処理することを求める決議を採択した。しかし、日本は、これをまったく真剣に取り上げなかった。』(P.161同書)
『2010年10月23日、アメリカ・ニュージャージー州パリセイズパークに日本軍性奴隷被害を覚える小さな記念碑が建てられた。…。「1930年代から1945年の間に日本帝国軍によって誘拐され、慰安婦とされた20万人以上の女性たち少女たちを記念して。」』(P.165〜166同書)
『2012年5月1日、日本大使館から職員が現れ、市長のジェームズ・ロトゥンド氏と助役のジェイソン・キム氏にこの記念碑の撤去を要請した。』『「市長」と「助役」は、この要求をきっぱりと断った。』『それから数日して、市長のところに数名の日本の国会議員が同じ目的で訪ねてきた。彼らは、問題の女性たちが性奴隷として扱われたことはないと主張した。』しかし、彼らは、『素手で帰された。』(P.166〜167同書)
日本政府関係者の『強制売春』隠蔽工作には、日本の政治的背景があると考える。日本の敗戦で、米軍占領に協力した者は、戦犯として、巣鴨刑務所に収監され、その後不起訴で出所した輩である。岸信介、笹川良一、児玉誉士夫等である。この政治的潮流は、日本を再軍備して、戦争可能な軍事国家にすることであった。だから憲法改正により、再軍備推し進めようとしている。早く言えば、『戦争屋』である。戦争屋にとって、過去に、『日本軍強制売春』があっては困るのである。その頂点が、安倍の米国戦争屋への屈従であった。
『日本軍強制売春の被害者たちが若いときに体験したことは、彼女たちのその後の人生に長い影を落とした。この体験は彼女たちを深く傷つけ、その傷が癒えることはなかった。この女性たちは身体的にだけでなく、精神的にも深く傷つけられた。人間としての尊厳を深く損なわれた。この凄惨な過去をどれだけ遠くに押しやろうとしてみても、悪夢やその他いろいろな形の不安として何度も押し寄せてくるのだった。』(P.186同書)
この書を読み終えて、感じたこと。
『日本軍強制売春』によって、身体的にも、精神的にも破壊されてしまった『その人の尊厳』は、この地上では取り戻せない。しかし、創造主なる神は、回復の道を示されている。この地上での生き方(夕があり、朝がある時間の拘束の中での生活)から永遠の生き方(太陽も月も必要ない、神の栄光と子羊の明かりに照らされる次元の世界)を待ち望む生き方への転換である。
『我また新しき天と新しき地とを見たり。これ前の天と前の地とは過ぎ去り、…、神みづから人とともにいまして、彼らの目の涙をことごとく拭い去り給はん』(黙示21:1、3〜4)
新しき天と新しき地は、神が臨在される「罪から解放された」新しい世界である。そこでは、過去の破壊された尊厳も、新たにされて汚れは清められて新鮮なものとなる。その約束が、新しき天と新しき地であり、それを待ち望みたい。
『日本軍強制売春』は、日本軍による貪欲の最大限の表現であり、犯罪である。さらに、このような犯罪は、戦争により様々な場所で引き起こされる。人間の内ある思いが、極限状況で現れやすいからである。
第二次戦争を誰が背後において引き起こしたのか。既存の組織等を破壊し、自分たちの思惑で世界を支配したと思う者たちがいるということである。
『1770年になると(ロスチャイルド商会を設立したばかりの)金貸し業者がヴァイスハウプトを雇い、サタンのシナゴーグに世界の最終支配権を与えて社会変革を起こしてのち、サタン的独裁支配を実施してサタンのイデオロギーを自らの民族以外のすべての人々に課すことを目論んだ大昔の「プロトコール」を時代にふさわしいものに改定させた。この仕事をヴァイスハウプトは1776年5月1日[イルミナティ創設(当方の注)]に完成させた。この計画は現存する政府および宗教すべての破壊を求めた。』(P .26~27『闇の世界史』ウィリアム・G・カー著太田龍監訳2005年成甲書房)
世界金融ハザール・マフィア[ロスチャイルド+ロックフェラー等]が、戦争相手の双方に軍事援助をして、既存の世界政治経済文化情勢を破壊する。戦争になれば、生活環境は破壊され、民は生き延びるためにどんどん移動して行く。民のいのちも失われて行く。その後に世界金融ハザール・マフィア[ロスチャイルド+ロックフェラー等]は、平和交渉をして、破壊された地域の再建を目論む。自分たちの都合のいいような社会を構築していく。結論として、世界金融ハザール・マフィア[ロスチャイルド+ロックフェラー等]による世界金融独占支配を完全に破壊しなければ、戦争は終結しない。トランプ大統領とプーチン大統領が、現在進めている特別軍事作戦は、世界金融ハザール・マフィア[ロスチャイルド+ロックフェラー等]による世界金融独占支配の解体も含まれていると考えている。
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