人間以外の動物たちにも、心があります
中学生の頃、複数のハムスターを飼っていました。
みていると、オスと交尾をするメスによって、対応が異なることがわかってきました。
そこで、複数のケースに、オスとメスの一匹づつを入れて、なんどかくりかえし、接触のようすをみました。
さかんに交尾しあうオスとメス。
いちどだけ交尾するオスとメス。
交尾せず、オスがメスから逃げまわるという関係もありました。
私は、この実験を夏休みの「科学研究」として提出して、銅メダルをいただきました。
人間だけでなく、ほかの動物たちも、異性に対しての好みのタイプがある、相性があるというのが研究の結果でした。
ですから、トキが滅亡寸前となり、トキをふやすために、ほかの国からトキをつれてきて、子をふやそうとしましたが、最初はなんどやっても卵を産むことはありませんでした。
私の研究で、好きなタイプではなかった。ということだと思っていました。
きっと動物にも、人間のように喜怒哀楽もあるのではないかと思えてなりません。
好きなオスやタイプのメスがいるということは、人間によく似た感情や心というものがあるのではないでしょうか。
それが人と異なる表現方法だからわからないだけで、人とおなじように、愛し合い、憎しみあい。孤独や悲しみ、寂しさを感じているのではないでしょうか。
私が小学生の頃、公園に猿たちのオリがあり、子猿が産まれました。
その子猿はある日、死んでしまいました。母猿は飼育員がなんども子猿と引き離そうとしましたが、母猿は死んだ子猿を離そうとはしませんでした。
子猿はミイラのようになり、ぞうきんのようになり、最後は砂と土のようになりました。そこでようやく、母猿は土のようになった子猿から離れたのです。
子を思う母の気持ちは、人とかわらないものではないでしょうか。
科学の分野では、植物にも感情のようなものがあるという研究結果もあります。
ですから、菜食主義の方であれ、生命あるものをいただいて、私たちは生きているのだと思うのです。
(了)
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ベッドミドラー『ローズ』