詩『永遠の笑顔』と、物理学の説、『真空崩壊』
ある日、「パラレルワールド」のことを考えていました。
そのとき、これだけたくさんの並行世界があると、いつかは重くなりすぎて、混乱してしまい、バグも多くなり、すべての世界がひとつになってしまうのではないかと思ったのです。並行世界、パラレルワールドがなくなり、最初はまったくのゼロからひとつの世界が生まれていく、そんなイメージを思い浮かべていました。
パソコンでいえば、容量がいっぱいになったとき、もう記憶することはできませんし、アプリも機能を停止するでしょう。そして、シャットダウン。ハードディスクという宇宙の全データーの消滅です。ただし、別付けのハードディスクやクラウドに記憶させている場合もあるかもしれません。これらは、スピリチュアルの世界では、「アカシックレコード」と呼ばれていて、宇宙が誕生してからの全記憶を保存している存在だといわれています。
宇宙が物質世界である限り、容量限界はあるはずです。
物理学の研究には、『真空崩壊』が起きると宇宙すべてが滅亡するとされているお話があります。
そのさいは光の速さで一瞬にして世界が消えるそうで、恐怖も苦しみもないそうです。
パラレルワールドがあるからこそ、運命が変わるのだとすると、ひとつだけの世界になれば、個人と世界の運命、未来の変更はなくなります。すべてが0になり、記憶も思い出もすべてなくなる日が到来するのかもしれません。
それをショートショートにしたものが、以前にも書いた『100文字小説』です。
【一○○文字小説】
「落ちていく落ちていく! なんてことだ!」
OSという名の神が叫んでいた。安易に宇宙をコピー・ペーストし続けたあげく、大宇宙の容量を超え、あまりの重さで宇宙全部が落ち続けているのだ。とくに防衛と戦力のアプリが容量を圧迫していたらしい。そして、世界すべてがシャットダウンした。
再収録・詩『永遠の笑顔』
時計の針は0を示している
それは約束が成就なされた日
すべての世界がひとつに重なる
それは生でも死でもなく
過去と現在、未来がひとつになるだけ
時計の針は0を示している
それは約束が成就なされた日
亡くなった母の葬儀写真のように
喜びも苦しみもなく
ただ、永遠の笑顔がそこにあるだけ
すべてがひとつに収束された日
終わりなのかはじまりなのか
すべては動きをとめて、そこにある
ただ、永遠の笑顔がそこにあるだけ
(fin)
『占星術とAIで占う2024年の日本‼』
星谷光洋『開運ちゃんねる』より。
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