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乙武氏の不倫騒動に思う事。 「五体不満足、あそこは大満足」とな。

乙武さんね。

ベッキーにはじまり、バカ議員、桂文枝師匠と、不倫の報道には事欠かない日本の芸能界。

ご本人のプライベートな事、謝るべき人は当事者であり、

それ以外の外野は、

「自分の選んだ人を、悲しませるとわかっていながら、ホルモンに負ける下半身に抑制のきかない人だ」

と認識するだけで良いのではないでしょうかね。

とはいえ、この乙武さんの不倫騒動は、社会的には意味がある問題提起だと私は個人的に思うのです。

今まで、障がい者の方の性の問題や抱える悩みなど、殆ど前面に出ることはなく、社会はどちらかといえばタブー視していました。

乙武さんの「五体不満足」
これもね〜、
レビューが荒らされて
「五体不満族、あそこは大満足」
「五体不倫族」などとね〜。

皆さんよく考えますね、思わずうまいな〜と感心してしまいましたが、不謹慎というか、暇というか。

でも、この本。
私も当時読みました。が、
大ベストセラーになりながらも、かなり、自らをさらけ出した内容であっても、
性の部分については書かれてはいませんでした。

同時期に出された障がい者のホーキング青山氏の著書には、しっかりと性について赤裸々に語った記述があったそうです。
残念ながらあまり売れなかったらしく、私もこの方については、夫から聞きました。

考えてみれば、すごく当たり前の事で、
男性には「射精」という分かりやすい基準があるので、男性を例にあげていえば、男性機能が正常であれば、精子は作られ、それは何らかの形で排出せねばならず、
排出させない方が身体には負担になります。

自分で処理が出来なければ、そばにいる介護人がするか、そのための受け皿、数は限られますが、障がい者を受け入れる風俗もあると聞きます。が、
実態はわかりません。

 女性の場合、「射精」という分かりやすい基準のある男性とは異なり、
 「何を、どこまで、どのように行えば、それはケアと言えるのか」という問題があります。

でも性欲も、SEXも、生きるということと直結していると私は考えています。

思春期であれば、異性の身体に興味も出て来るでしょうし、身体の変化も、それは皆同じようにある事です。
健常者でも、障がい者でも。

にもかかわらず、蓋をしてきた。

見ないフリをしてきた。

「わからない」と言い、
わからないから、考えずに、
知ろうとせずに、

放置してきた、のではないでしょうか。

乙武さんの一件は、その事に気づかせてくれた、と思うのです。

乙武さんは、意識もしっかりして、頭もよく、ユーモアもあり、身体能力も高いとお見受けします。
多感な時期に女性に興味をもつのは当然。
またモテてきた事でしょう。

尊敬もするし、正直同情の思いも働きます。

そこに介護者がいれば、

処理をお願いされた場合、どうするでしょうか?

介護者は手で処理を手伝うこともあると聞きます。

決して
不倫を肯定しているわけではありません。

また、乙武さんの事を知っているわけでもありません。

でも、
ただ面白おかしく騒ぐのではなく、
障がい者の方のもつ性の問題を
考えるきっかけにして欲しいな、と思ったのです。

誰もが生きやすい社会なんて、理想かもしれません。

でも、ちょっとだけ自分以外の人の事に思いを寄せてみる、

助けて、と言えずに抱えている人が たくさんいる事の事実に目を向けてみたいと思うのです。

子育てをするシングルマザーについても、
今の日本には問題が山積みです。

弱者と呼び、見えない形で排除する社会。

社会福祉から真っ先に予算を削ったのが自民党であり、そこから元スピードの障がい児をもつ今井絵里子さんが出馬し、乙武さんをも出そうとしている。

何とも皮肉な現象でしょう。
選挙に勝つためだけの、人気票あつめ、のように見えてなりません。

目を開いて見たら、見えるもの、おかしな事がたくさんあるのに…

人々の怒りは、一斉にある人の誹謗中傷へと向かう。

まるで、
ウサを晴らすかのように。

離れているから、見えるもの、言える事なのかもしれません。

ちゃんと、目の前にいる人と向き合いましょう。
そして、ちょっとだけ周りに優しい目を向けてみたいです。

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