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伊藤詩織さんをめぐる誤った情報について
漫画家などへの名誉棄損訴訟を提起したジャーナリストの伊藤詩織さんへの誹謗中傷がまだひどいので驚いています。
木村花さんの事件があったばかりなのに、どうしてこんなひどいことをいうのだろう?と悲しくなります。
こうした伊藤詩織さんへの誹謗中傷には私やヒューマンライツ・ナウとの関係について事実に反する主張を展開する言動がしつこく続いています。
あまりに事実と異なり、ばかばかしいですが、黙っていると本当だと受け取られかねないので、こちらで反論します。
1 私が伊藤詩織さんの代理人なのか?
違います。私は伊藤詩織さんの代理人になったことはありません。
2 私が伊藤詩織さんをBBCに紹介したのか?
違います。私が伊藤詩織さんに初めて会ったのは2017年11月です。その頃にはすでにBBCと伊藤詩織さんがつながっていたようです。
私は、それより少し前にBBCの取材を受けてそれがBBCのドキュメンタリー番組になったことがありますが、他の海外メディア同様、一回きりで終わっています。例えば皆さん、NHK特集で私が取材を受けて、その一年後に私の知り合いの若いライターさんが取材を受けたとして、私が紹介したに違いないと勘繰る人はいませんよね。
私にとってBBCでもNHKでもCNNでも同じで、取材依頼があって条件や興味があえば取材を受けるというだけの話です。
それに伊藤詩織さんのBBCの番組に私は出演していないのですが、実は、対応した人が結構上から目線だったので、映像の権利についてのサインの書類を求められてサインしなかったんですね。
3 伊藤詩織さんが国際的に活躍できるようにおぜん立てしたのか?
それもありません。
ヒューマンライツ・ナウが伊藤詩織さんをお呼びしたイベントを開催したのが2018年2月(東京)と3月(ニューヨーク)、6月(東京)でした。
#MeToo運動のキャンペーンを一緒にやりましょうということで 、たまたま盛り上がり、声を上げた勇気ある女性である伊藤詩織さんを応援したいという気持ちもあり、イベントでご一緒しました。
その前12月に望月衣塑子さん等をお呼びしたイベントに詩織さんが参加者として来てくれて、たまたま打ち上げにも来てくれたことがありました
(ちなみにその時の一回こっきりの打ち上げの写真が勝手に使われてますが、勝手に掲載するのは法律問題になりますよ)。
しかし、彼女はその前から既に書籍「Black Box」を出版して時の人でした。
伊藤詩織さんは私が会うより前、2017年10月に、外国特派員協会の記者会見も自分で開催されていて、私はその映像を見て「なんと!日本にこんな女性がいるのか。素晴らしい」と驚いて脱帽していたのです。
彼女の活躍は全部彼女が切り開いたものです。
4 反日?
伊藤詩織さんは日本の性暴力被害者の置かれた実情を変えたいということで声を上げました。彼女の主張は日本をよくする提言です。反日じゃないですよね。全く。
日本をよくするための改革を求めることは日本を攻撃することではありません。彼女の訴えたことは、政府与党も取り入れて、
政府方針に取り入れられました。
声を上げることで日本の政策をアップデートすることができるのです。
● 私が思うこと
陰謀論が好きな人が少なからずいるようですが、何か組織のバックがいたから、黒幕がいたから彼女が注目されたわけではありません。彼女が経験したことが世界から見てあまりにおかしい、不自然だったから、そしてそれに戦う彼女の勇気が聞く者を感嘆させ、インスパイアしたから、国際メディアが取り上げたのだと思います。
私は、あれだけ英語が流暢で、堂々とし、海外大手メディアにも決して臆することなく理路整然と話ができる、そして動かない現実にも屈しないで粘り強く一つ一つ変えていく、そんな若い日本人女性がいることを、本当に誇らしいことだと思います。もっと遠くまで行ってほしい、もっと活躍してくれると嬉しいなと思っています。日本という狭い社会の枠や時代遅れの考え方を超えて。
日本の若い女性も自分一人の力でそういう活躍ができるってこと、みんなで誇りに思って応援した方がいいのではないですか?(日本大好きな人は特にね)
日本の若い女性にそんなことができるわけがないっていう考えそのものに差別と偏見があるんだと思います。そんなふうに自分の国の若い人の可能性を否定することって、自分自身が無力で情けない存在であることを認めることではないですか。もしくは嫉妬でしょうか?
「そんなこと彼女には一人でできるわけがない」「裏があるに違いない」って、必死に彼女を否定しないと気が済まない人の心の中にある問題は何なのかな?と思ってしまいます。
What is your problem?
誰かを叩いて、みんなが目立たず、下を向いて、生きづらい現実を耐え忍んで、何も変わらない社会であり続ける方が安心できますか?
私はそんな考えをはっきりと拒絶して、未来志向で声をあげる若い人たちを応援していきたいです。
みんなで応援しましょう。
(了)
そんなことを考えながら、刑法改正を求めてクラウドファンディング実施中です。