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この星は、私の星じゃない
最近、いろいろと消耗している。体調がまだ回復しないのに、いくつかの業界、個人から攻撃が続いているのだ。そんな中で国際女性デー。
田中美津さんの映画を見てきて、本を買い、サインをもらった。
田中さんについては、AV出演強要の問題でちょっと残念な行き違いがあつたけれど(田中さんの責任じゃないと思う)、無知な私は全然その歴史を知らなかった。
無知は怖い、と言うか怖いもの知らずというか、偉さがわからなかった。
リブを担った方ということを知って興味津々、#国際女性デー なのでパワーをもらいたいと思って、アップリンク吉祥寺へ。
上映後、田中さんがトークをしていた。
私たちではなく、私自身と世界の関係性というものを基軸にしてずっと思考や活動を積み重ねてこられたのだと言う。
自分の性被害とその後に起きたことについて
なぜこの石は私の上に落ちてきたんだろう。
この星は私の星じゃない、だから自分は守られずに傷つくしかないのだ、と思ったのだという。
なぜこの石は、他の誰かではなく、私の上に落ちてきたんだろう
と悩み続ける。みんな隠して、人前では言えないけれど、どうしても解決できないのはそのことで、そのために苦しみ続ける。
でもずっと悩んで、それは「たまたまだった」と言う結論に行きついく。それを引き受ける、諦める。
でも、こういう石が大きすぎて重たすぎると、「たまたま)だと理解しても、女性は遠くになんか飛べない。と田中さんは言う。
北京(女性会議)にみんなで行ったりできない。
荷物が重すぎるとうまく歩けない。
でも、田中さんがそばにいて寄り添いたいのは、そういう人たちだ、という。この星は私の星じゃないと思っている人たち。
自分もそのひとりだから、と。自分もそういう人間のひとりだから、少しでも自分の声が届けられるといい、とおっしゃった。
この言葉が響きました。とても感銘を受けました。
私が私であること、を田中さんは大事にする。男を喜ばせる女でも、リブのアクティビストでも、男がやり始めた「革命」の女性闘士でもない
かけがえのない、でもたいしたことのない私。私を大事にして生きることを訴えられた。
彼女はあまりフェミニズムという言葉は使わない。
ドキュメンタリーでは自分の過去の問題も率直に曝け出す。
カッコ良かった。みんなが救われるフェミニズムがあると思った。
田嶋陽子さんともすごく重なる。
自分が何物であり、どうありたいのかを徹底して突き詰めない限り、その言葉は借り物になり、誰かの「役」になり切って自分でない生を必死で演じ続ける羽目になり、とても苦しくなる。本音の人間がどこまで行っても見えてこない。社会問題のテーマよりもまずは自分と世界の関係を突き詰め、自分を解放しないといけないと彼女は言うのだ。
そして、なかなかそんなことに思いを致す余裕すらない人たちへのとても優しい目線。エリートのフェミニズム運動では包摂されないものや女性たちに届く言葉で語ろうとする真摯さ。
買った書籍を読んでいる📕。
私も時々、たくさん石が落ちてくる。なんで自分がと思うこともある。でも、自分を卑下したり、否定したりしない。
そして誰かが期待する「役」になりきるのでなく、私らしくこれからも生きていきたいと思う。
そのためには強くあることやパワーが必要なんだけれど、本音で語り合い、連帯しあえる関係性をもっと太くしていきたいなあ。
PS.
自分に買ったミモザ。がんばれ私。