日記1

マドリードのHIPHOPシーンを牽引し続けた彼らの2年ぶりのアルバム。前作『Caca negra』に続きベルギーの老舗レーベルZwarte kakよりリリースとなった本作は世界の揚げ物からインスピレーションを受けた曲“Tenemos diarrea”から、スイスの屋外レイブイベントToday Festivalにて280人のDJがプレイした“Eres un ruiseñor?”を含む13曲。洗練された都会的なサウンドから田舎の野生猿混浴露天風呂的な荒々しさまで、46年のキャリアが成せる彼ららしい懐の深い一作となっている。アルバム1曲目の“Gran desastre”(Recupera lo que perdisteのカバー曲)のベースラインはThe RootsのベーシストMark Kelleyに雰囲気が似てる、という理由でレティーロ公園の噴水で休んでいたおじさんをスカウトして一発録りした鬼作。また今作から個人スタジオでレコーディングが行われており合間のマリオカートで『殺し合いに発展するかと思った』と語るDJのcuevaは今作を発表後に子犬を飼う事を決断したという。Tornado pisがメンバーとして参加している最後のアルバムでもある。

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