文化の違いを改めて
先日まで文化の違いなんて言っていられないくらい色々な文化が入り混じった環境にいたためか、ひさしぶりにザ・日本な環境に戻ったところ改めて気付かせられることがたくさんありました。そのことを今日は少し共有できればと思います。
文化の違いとは
日本で過ごしていると知らないうちに「普通」を共有し合って生きています。でも、みんな「普通」だから気がつかない。国が違うと当然「考え方」が違うのでその国では「当たり前」でも、日本では「当たり前」ではなかったり、その国では「普通」でも日本では「普通」じゃなかったりします。海外に住んだことがある人であればある程度経験があったり理解できると思います。これがいわゆる「文化の違い」です。
昔に比べれば色々な考え方が受け入れられるようになったとは言え、やはりいわゆる外国人とは違うことってたくさんありますよね。
国だけの問題ではなかったり…
でもしかし、別に国が違えば起こる問題だけではありません。小学生の高学年くらいにもなればすでに何が普通で、何が普通じゃないのかを子どもたちは自分の物差しで知らぬ間に判断し始めます。ときには相手を否定することもあります。もちろん子どもに責任はありません。でも、そう言った発言を許容しているとそれでいいんだって思い始めます。わたしが英語教室を運営していたときに、子どもたちの中で「そんなのおかしいよ!普通じゃない」って言ったときには「どうして普通じゃないの?何が普通なの?」と必ず聞き返していました。子どもには少し屁理屈すぎたかもしれません。でも、私はその瞬間だけは絶対に見逃さないようにしていました。世の中には色々な考えがあるんだって理解して欲しかったのです。一見英語教育とは無縁のようですが、わたしにとってはこんなに大事な英語教育の第一歩はないと考えていました。
異文化を理解する力
小さなころから「普通」や「当たり前」を決めつけない、ということはとても大事なことだと思います。一方で大人になってからでももちろん異文化を理解する力は身につけることができます。
一番大事なことは相手を否定せずに何故なのかまずは聞いてみることです。わたしは小さな頃から日本の「普通」や「当たり前」を身につけて育ちました。初めて海外留学をしたときに「なんで!どうして!」と文化の違いを受け入れられずに怒ってばかりでした 笑。でもあるとき怒り疲れて、ふとなんでなんだろう?と聞いてみることにしました。するといとも簡単に相手がどうしてそうしたのか、はっきりと教えてくれてなぜそうするのか納得できるよう話してくれました。反論する前にまずは聞いてみること。うやむやにせずに理解しようと努力することが大事だと思いました。
その前に
ただ、英語がまだあまりできないうちは当然こんなにスムーズに行くことはない!簡単にいうなー!と思ったそこのあなた。そうです。最初からこんなにきれいに行くことはありません。でも何かを知りたいと言う意思を伝えることは大事です。いつか聞けるようになるように心構えをしておきましょう。
テクニック
さて、ここでは特に海外の人と話すときのテクニックを少し。そもそも大人になってから英語を身につけていく過程では当然意識がはっきりしているのでもし何か言われてわからなかったらどうしよう…等色々考えると結局聞けず終いということがあると思います。そんな時には、まずは WHY? という言葉を言えるように覚えておきましょう。何かを伝えることはとても大事なことです。考えていても相手には伝わらない、行動で示さないと、ということのようです。言われた内容がわからなかったとしても少なくとも相手には、この人は何か知りたいんだという意思は伝わります。
おしまいに
少し余談にはなりますが、日本人は「無言の時間」という表現方法を持っているようです。そのため、他の国からすると何も言わない=無視されている、意見がない、と思われることが多々あるように思います。日本人からすると決して無視しているわけでもなく、意見が無い訳でもなく、相手の意見を尊重していたり、どのように伝えたらいいか考えあぐねている「無言の時間」であったとしても。
英単語を覚えて、文法を覚えて、発音を覚えるだけが英語力を身につけることではありません。文化の違いを理解することで本当の意味での英語力は飛躍的に伸びていきます。英語がなかなか話せるようにならないと思っている方がいらっしゃれば、文化の違いにも目を向けてみるといいかもしれません。
*いつかのダブリン、River Liffey