朝家事
睡眠に対して大変意欲的な人間なので、朝は可能な限りギリギリまで眠っています。
できることなら5分で身支度できるようになって、出勤時間5分前までぐっすり眠っていたいのですが、そうもいかないのが世の常です。朝にやっておかなければ詰んでしまう家事というものがありまして、そのうちのひとつに洗濯物を干すというミッションがあるんですね。
我が家の洗濯機はなかなか優秀で、40分から1時間ほどで脱水まで終わらせてくれます。が、しかし、洗濯機のスイッチを押すためだけに40分も早く起きることなど、信じられません。耐えがたい苦痛です。
なんとかできないかと方法を探してみたところ、優秀な洗濯機くんはタイマー機能というものを身につけていたのでした。これを使えば、前夜にスイッチを入れるだけで、早起きしなくても目覚めたら洗濯が終わっているのです。なんて素晴らしい。文明の利器は偉大です。ありがとう家電メーカーさん、ありがとう洗濯機くん。
そんなわけで、タイマーを使って日々睡眠を楽しんでいるのですが、いくつか注意しなければならないことがあります。
翌日の天気予報をちゃんと確認しておかないと大雨の日に大量の洗濯物を抱えて途方に暮れる事となります。
粗忽者の私はちょいちょいやらかしてしまい、半乾きの生臭いにおいを部屋中に漂わせたりしています。悲しいですね。
今朝も、目を覚ますとぴちゃぴちゃと水音が聞こえてきて、
「ああ! やってしまった! 天気予報は晴れと言っていた気がするのに、雨が降ってる!! 寝る前にもう一度天気予報を確認しておけばよかったのに!」
と、布団のなかで嘆いていました。
獄門磔同好会の『布団のなかから出たくない』を脳内で爆音で流して、メソメソしていると、ふと(いや……昨日の私は、スイッチを押さなかったのでは?)と、思い出し、喜び勇んで洗濯槽を覗きこめば、なんということでしょう、タオルが1枚入れられているだけで、働いた気配はどこにもありません。
粗忽に粗忽を重ねると、プラスになるんですねぇ……。
「やったーーー!! 勝ったーーーー!! なにに勝ったかよくわからないけどなんとなく勝ったーーーー!!!!」
とルンルンでカーテンを開けたら、外はきれいな青空が広がっていました。
私は元気です。