未治療死と積み上げること
「未治療死」という言葉は、見慣れない言葉だろうと思います。
ただ、文字を見て、意味はなんとなくわかりますよね。
治療されずに、死を迎える。
阪神淡路大震災の中で、たぶん日本史上初めて、クローズアップされたのではないでしょうか。
大規模災害の中から救出されたにも関わらず、医療が行き届かずに、平時であれば助けられた命も、医療者の無念のうちに、その手の内からこぼれおちてしまう。
その前例に立ち向かうために、DMATが発足。
「災害急性期に活動できる機動性を持ったトレーニングを受けた医療チーム」と定義されており、災害派遣医療チームDisaster Medical Assistance Team の頭文字をとって略して「DMAT(ディーマット)」と呼ばれています。
※平成13年度厚生科学特別研究「日本における災害時派遣医療チーム(DMAT)の標準化に関する研究」報告書より
その後の風水害による大規模災害には、成果を上げたものの。
東日本大震災。そこでは、津波による多くの地元病院が被災した結果、災害弱者、元々、その病院に居た入院患者たちへの支援が遅れる事態が発生。
その教訓から。AMAT 全日本病院医療支援班。発足。
All Japan Hospital Medical Assistance Team の略称であり、「災害の(急性期~)亜急性期において、災害医療活動の研修を受け、災害時要援護者にも配慮した医療救護活動を行なえる医療チーム」として、「防ぎえる災害関連死」を無くすことを主目的として活動する、全日本病院医療支援班のことを指します。https://www.ajha.or.jp/hms/amat/ より引用。
昨日のNHKスペシャルを見ていて。強く思いました。
悲しみは大きいけれど、人は、その悲しみを糧にして、その悲しみを二度と起きないように努力する。何度でも何度でも。
悲劇を悲劇のままで終わらせない。そう望んだ誰かと誰かの願いが、多くの人を動かし、必ずや強さに変える。
個人も同じ。
辛さの先に、人が望めば、それを打ち消す力を付けることができる。
勿論、望まなければ、そのまま。辛いという名の沼のままです。
私、以前、凄く仕事の多い職場に居て、広い倉庫の隅に一人で居て、一人でなんでもやって、他所の部署と違って、電算システムも入れてもらえずに、ひたすら手作業と動き仕事。
揚げ句、何も知らない人には、わざと残業していると陰口まで叩かれ。
ほとほと嫌になったけど、因みに当時社員ではなく、出向社員で、今でいう派遣社員みたいな立場でした。当時は、それを見下す正社員も多くて。正社員じゃないから余計、誰に見られていなくても、頑張って仕事はきっちりこなす。正社員に負けるものか、と。
結果、私には。仕事を処理するための、能力、取捨選択のスキル、トラブルを起こすと、その後処理に余計な時間がかかるので、極力、ルーチンワークのミスは防ぐ。トラブル対応のスキル、時間配分のスキル。さまざまな能力が身についていました。
当時の仕事からは、ずっと以前に離れましたし。今は、運よく正社員です。
今では「有事のサトコ」と自負しています。(笑)仕事で問題が起きた時は、がぜん燃えます。問題点のコアを掴んで、確実に二重三重に封じるのは得意です。問題が起きた時は、改善点が出てラッキーとすら思います。
二度と発生しないように対策しておけば、後々に有利じゃないですか? でもまあ。大体において上司は何もしないので、また発生するのですが……。溜息。
その見えない財産のおかげで、その後、いろんなことが出来るようになりました。辛かったけど、コツコツと積み上げていただけで。頑張ってよかったな、と思います。
私は、正社員に負けたくない、という邪心で(笑)がんばれましたけど。
世の中には、DMAT、AMATのような、大きな悲しみから生まれ大きな希望を目指す団体がある。
人は望めば叶う、なんて、よく記されていますが。
ほんとうの事なんだな、と感じました。
望みましょう。願うことを手放しちゃ、人としてモッタイナイです。
ここまで、お読み頂き有難うございました。感謝致します。心の支えになります。亀以下の歩みですが、進みます。皆様に幸いが有りますように。