![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/172808482/rectangle_large_type_2_1e6e27d581d77ce48ed9b47a5d384065.png?width=1200)
節分胎教【毎週ショートショートnote】
宿った宿った穀霊様!
アナタと出会えるその時を
今か今かと待ちわびて
今日も僕らは唄います
宿った宿った穀霊様!
アナタはあの魔を滅するため
強く気高く成長し
厄より我らをお守りくだされ
そうして育った存在は、まだまだ未熟ではありながら自分の未来を受け入れて成熟していく。
そんな小さな存在を大切そうに見つめながら毎日毎日言葉をかけるのが畑の番人だ。
その番人が作っているのが…
「大豆という豆よ」
大きなお腹を撫でながら、話しかける女性の声。
「その豆をね、いつかアナタにぶつけてくる輩がいるわ」
その声音は少し震えていた。
「それが、アナタの…鬼の子としての宿命」
鬼にとっては誰しも受ける年に一度の儀式。
節分が今年もやってくる。
我らの先祖がした事は許されないが、今の我らが何をしたと言うのか。
愛しい愛しい我が子のいる腹を撫でながら、外から聞こえる「鬼は外〜」の声を掻き消すかのように高らかに鬼の母は鬼のパンツを歌った。
了
たらはかに様の企画にはじめて参加させていただきました!!面白いお題をありがとうございました🥰豆を投げられる鬼側はどんな気持ちなのかな〜と考えながら書きました。人を食べたとか色々伝承が残っていますが、それはその時代の鬼であって今の、令和の時代にいる鬼達には関係ない事だよなとか。(生き残りがいるかも分かりませんが)色々考えさせられるお題でした!
ここまで読んでくださり
アナタ様のお時間をくださり
本当にありがとうございました✨
![](https://assets.st-note.com/img/1738499585-3Bm8VKPe2p04kuXJHTagsj19.png?width=1200)
その他の小説↓