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名古屋大合唱

2022/03/26 名古屋大合唱
@NAGOYA APOLLO BASE

2002年、15年ぶりの開催。
各バンド、来たお客さん、ほぼみんなが
口を揃えて「おじさんになったな」
って言う中自分ひとり最年少で
「大人になった」というよりは
まだまだ子どもやな、って感じた。

アポロシアター、アポロベイスが
閉店する1日前、アポロセミファイナル。
バンドはアポロシアターに多く思い出が
あって自分にはアポロベイスに思い出がある。
アポロに各バンドが思い出を音にして
届けてた。
でも誰も悲しくてそれを「今日だけは忘れよう」
とは言わず、しっかり噛み締めて浸って
ライブしてるのがすごく良かった。
特にそれはHi-TOUCH Rookiesで感じた。
7年ぶりのステージ、この日のために
復活したらしい。

「本当のこと言います。」
久しぶりのステージでいろんなことを
思い出しながらそう言って始まった。

MCで涙ぐみ始めて、
「いなくなった間世の中いろんなことがあって
インターネットは便利だとかコロナだとか
その中でも友達や先輩は戦い続けてて
俺も何かしたいなしてあげたいなと思った
けど出来なかった。悔しかった。
仕事とかいろんなことがあって。
歯痒かった。
そしたらこの曲も変わっていくのかな」
そう話してから始まった"DAYS"は
このバンドにとってもおじさんたちとっても
青春やった曲でみんなが涙して聴いてた。
Hi-TOUCH Rookiesを見てたら、
人間味がすごくあって、
生きていく厳しさまで見えた。
でもその中でステージに立つ嬉しさと
楽しさも見させてもらった。
まだまだ大人って届かんくらい
でっかいんやなあって感じさせられた。
でも届かんものじゃなくて未来を
示すようなかっこいいライブを見せてもらえた。

ザ・マスミサイルが『終わっちゃねぇだろ』
って書かれたタオルを掲げて登場。
トッパーからトリのようなライブがあって、
「年を重ねたから休憩もこまめにね」と
イベント開始前のひと言があったこの少し疲れた
フロアに向けてと、あと1日を残したアポロに
向けて言ってるようやった。
そんな『終わっちゃねぇだろ』の歌詞が入ってる
"おっ讃歌"は他にもこの情勢にも言ってるようで
特に『おっさん』に鼓舞するような曲で
またフロアが熱気を吹き返した。
大好きな"教科書"で自分をまた救ってくれた
このバンドはベテランだからではなく、
単純にリハからカリスマ的なものを感じた。
ダントツでかっこいい大人やった。

SABOTENが「アポロシアターが、アポロベイスが
生きられるのはあと1日!
あと1日じゃ変わらねえ!ぶっ壊すぞ!」
って言ってたりとかOXYDOLが
これぞ貫禄ってものを発揮してたりとか
SHACHIが見た目から中身まで
その時代を象徴するようなライブをしたりとか
藍坊主がリハではめっちゃパンクの曲やりながら
あえてそうじゃない曲を本編でしながらも
昔からやってた思い入れのある"セブンスター"
をやったりとか、
何が偽物とかはないけどこれは『本物』
って感じるようなパンクだらけやった。
それから思い入れがある曲とか、
特別な曲とかここで初めてやった曲とかを
やるとき、全部が20年前の曲で
(そのとき自分赤ちゃんやん、、)とか
思いながら20年経った今その曲が好きで
ライブで聴けることが嬉しかった。
みんなが「おじさんになったな」とか
言ってたの見たりそれほどに前の曲を
懐かしく思えてるのを見て
自分が今まで好きになったバンド
今好きなバンドをこれからも見て
バンドと曲と一緒に歳をとっていけたら
素敵やなあと思った。

花男さんが色々な事情で小樽から配信出演。
どんな雰囲気なんやろうと思ってたら
みんな座って花男さんも座っての弾き語り。
すげえ和やかなのにめちゃくちゃ沁みた。
1曲目から主催してくれたブギーの
"クレーターストーリー"のカバー。
花男さんの曲かってくらい似合ってたし
1曲目やから驚きでフロアが湧いた。
太陽族としての曲の"キミだけには"も
"裸電球"もほんまに歌詞が良くて最高やった。
いろんな形のパンクスがあって
何も違うことはないことを知らされた。
それから自分も必死になって見つけたチケット、
もちろん行けなかった人も多かった今日、
来れなかった花男さんとPANの分まで
連れて行く思いの"銀河"と
新曲の"とおまわり"。
弾き語りだからといって熱量とか
感じるものの大きさはバンドと何も
遜色なくほんまにかっこよかった。
やっぱり大好きやなあと思ったし
いつか太陽族が復活して生で観たいなあ
とも思った。いつか手つなぎたい。
花男さんと同様、来れなかったPANは
ユニークにスタッフとお客さん全員に
パン配ってた(笑)美味しかったです。

流れを一気に変えちまうSTANCE PUNKS。
相変わらずで今日も大好きやった。
そんな一見イカれたバンドの
1曲目は"東京ブラザーズ"、
「このイカれた世界へようこそ」。
ウクライナとロシアの「NO, WAR」を
掲げて登場してるのに"世界全滅"とか
ヤバいタイトルの曲してて最高。
でもそんなほんまにヤバいような意味で
掲げて登場はしてなくて、MCで
「良い人なのか知らないのにこれを
掲げてるだけで正義みたいになるんだぜ、
狂ってるよな」ってこのイカれた情勢の
ことはちゃんとおかしいと言いつつ
偽善じゃなく本音のようなものをぶつけてた。
「パンクってどんな意味か知ってるか。
『悪者』。俺たちゃ悪者だよ、でもこれ
掲げてるだけで正義になれるんだってよ。
コロナの中でもここに来たりライブに
行ってるお前らも子悪者だよ(笑)」
って冗談混じりの話もどこかしっくりくる
ように感じたのはパンクがどんなものなのか
体現していつも見せてくれるからかもしれない。
だとして、やっぱり今日もスタパンは
最高にかっこいい『悪者』やった。
大好きな"stay young"は最高のシンガロングで
涙が溢れるほどに気持ちいいものやったし、
めちゃくちゃ企画名通りのものやった。
「MCになったらちゃんと静かになるんだね(笑)
まあその狡猾さも大事だよ」
この言葉も間違いないものやった。
最後はまさかの"泥だらけの道"!
1stからやると思ってなかったし大好きやから
聴けたのめちゃくちゃ嬉しかった!
完全にこれまでのアポロを歌ってたし
それをスタパンらしくこの曲で表してた
のがめっちゃ良かった。
配信カメラに向けても相変わらずの
パフォーマンスでおもろかったし
エンドウさんもめっちゃかっこよかった!
やっぱり大好きなバンド!!!

アポロが閉店するということで
動き出して名古屋大合唱を奇跡の復活を
させてくれた、アポロ拠点のバンド
THE BOOGIE JACK。
フロアに星がある月面みたいな床のような
曲の"クレーターストーリー"、
"ステージは広くて 照明は暗くて,,
って歌詞がなんだか好きやし
サビもめっちゃ元気出る良い曲を
花男さんのカバー含めて2回アポロで
聴けたの嬉しかったなあ。
1回目のアンコールで真一さんが
泣きながら「ふざけんなー!」とか
「ありがとう!」って何回も言ってたの
すごく良かった、本拠地やもんなあ。
"プラネットホーム"もあって本拠地って
いうか月面基地って感じやね。
そこをこの曲の歌詞の
"離れてくよ..."が最後感がすごくあったし
もしかしたら曲名は月面基地的な意味合い
まあってアポロのことやったんかなあ。
"宝人"では泣きながら両腕あげてる人もいたし
"終列車"はやっぱり締めに合ってこのときも
サビのバイバイで泣いてる人がいて
アポロもブギーも長く愛されてるのが見れた。
MCでは「僕だけはあえて言いたいと思います。
悲しいです。アポロが閉まっちゃうのは
本当に悲しいです。」
ってこれも言い方が違うだけの本音で
文字では悲しいやけど観たライブは
ほんまにパワフルでかっこよかった。
ダブルアンコールで1回目で真一さん泣いてたから
シュンタさんに「涙返せよ」って言われてたの
おもろかったなあ(笑)

「アポロに初めて出た日に、初めて新曲です
って言ってやった曲を。"朝焼け"」
最後には原点に戻ってきて、
歌詞ではめっちゃ前向きで終わる。
企画もライブもほんまにいいものやった。

まるで同窓会のような日で
それに行けてよかった。
ほんまにお世話になりました。