忘却

闇の中に
朧げに赤い光が連なって揺れている
手を伸ばせば 触れているともいないともつかぬ
ただ内側から闇に潜み 花開いて潤んでいく肌の温もりがある
夜の闇に心を奪われ 戯れているうちに
今あるこの気配すら 忘れてしまっている