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小さな役者が、僕たちの想像力を掻き立てる【1/1200 ガウ攻撃空母】
満を持して、ガウ攻撃空母を触ってみることにしました。
ガンダムベースで購入以降、ずっと棚に積んでいましたが、先日、機動戦士ガンダム第29話「ジャブローに散る」を見たことで、無性に作りたくなりました。
そういう時って誰しもありますよね。多分。
旧キットガウは、僕的に旧キットの中ではナンバーワン神キットだと思っています。
きっかけはユミコンモデルズ氏のYouTube動画を見たことで、発想豊かなジオラマと繊細な作り込みに、度肝を抜かれました。
少し長い動画となっていますが、お時間のある時によければ。
それ以来、旧キットガウ攻撃空母にある種の「憧れ」を抱くようになり、1年半以上ガウを探し続けました。
この間の旧キット一斉再販のチャンスを狙いましたが、色々な事情で惨敗。
もうガウに巡り会える機会は遥か彼方へ去ってしまったかと思われた去年12月下旬、友達からお台場へ遊びに行かないかとまさかの誘いを受け、「これはガンダムベースチャンス!」ということで迷いなく同行。
奇跡的に、ガウ攻撃空母を持ち帰ることができました。
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ランナーは全部で3枚。
3枚だけど、正確にはランナー1枚を箱の大きさに合わせて3分割した感じ。
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一番目を惹くのが、やはりこの胴体。
旧キットなのでもちろん最中合わせですが、上側は1パーツで構成されています。なんとも大胆。
写真では少し見えづらいですが、機体表面には格子状のモールドがうっすらと彫られていました。
このうっすらとがとても大事で、1/1200というスケールだからこそ、精密感のある機体を作り出すために彫られたのが、うっすらとしたモールドだと思います。
仮に0.5mmのタガネで溝を彫った場合、実物大では1200倍の600mm=60cmのパネルラインになります。航空機のパネルラインで60cmは少し太すぎるので、もっと細い溝を彫る必要があります。なので、スケールを意識したディテールワークは意外と大事だったりします。(ただ、太さは意外と気にならない場合もある)
また、これは塗装するとあっという間に埋まりそうな溝なので、彫り直そうかそのままにするかは要検討。
続いてキットに付いてくる小さな役者たち。
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このキットは、ガウ本体と同じ1/1200スケールのザク・ズゴック・ドップ(戦闘機)がそれぞれ2体ずつ付属するという、超豪華セットになっています。
ここだけディテールが異常に細かく、オーパーツなんじゃないかと思わせるクオリティ。
スタイルは1/144のバランスをそのまま縮めた感じで、精密感と独特の味がちょうど良いバランスで両立しています。
これがあるだけで、想像力が無限に広がる気がします。
例えばジオラマにする場合、ガウ本体の配置の他にも、小さいモビルスーツをどう取り扱うかで、ジオラマのストーリー性がグッと上がると思います。
「このドップがこう指示していて…」とか、「このズゴックは整備中で…」とか、妄想の世界の中で配置やストーリーを考えている時間は、ガンプラを作っていて一番楽しい時間の一つでもあります。
ジオラマで光る小道具たちが、キットに普通についてくるのは、とても嬉しいことです。
できれば全旧キットに付属してほしかったです、この子たち。
作っていると、バリを発見。
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最近のガンプラにはあまり見ない…というか、本来プラモデルはバリがあるのが当たり前で、バリを一切出さない最近のバンダイの方がおかしいって、どこかで聞いたことがあります。
ナイフで丁寧に処理すれば解決するだけなので、特に問題はありません。
とりあえず、仮組み完成。
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このキット、本当によく出来ています。
旧キットなので、合わせ目や細かい隙間こそあるものの、全体のバランスに関してツッコミどころは一切なく、塗装するだけで化ける予感がします。
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フロントの膨らみ具合から、旅客機にも見えなくもありません。
こういうデザインの旅客機あったような…
でも、実際は立派な戦艦です。
窓はどこだ?と疑問に思い、アニメをもう一度見直したら、蛇腹状のディテールの一番前の、三角形のところが窓らしいことが発覚しました。
旅客機みたいな四角い窓だとずっと思っていたので、これは大きな発見。
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飛行機の後ろ姿って、なんかカッコイイですね。
スラスターみたいなのがたくさんあるので、電飾が映えそうだなと思ったり。
尾翼もバッチリキマってます。
ガウの尾翼といえば、第11話「イセリナ恋のあと」にて、ガウに乗り込んだガンダムが尾翼をもぎ取ると、コックピットの舵もそれに合わせて一緒に回り出すという驚愕の仕掛けが個人的に印象深いです。
ここから本格的に作り出したいけど、目の前には期末試験という大きな壁が…
今のところ落単のおそれのある教科はないけど、決して油断はできない。
有終の美を飾るために、しばらくプラモ製作はお休みする気配が濃厚です。
それでは。