人生初の合コンへ行った話 第一章
【序】
決戦の金曜日。
僕は仕事を終え、横浜からなんと新大久保まで向かっていた。クソ疲れてるのに心はウキウキしている。
何故か。
人生初の『合コン』に参加するからである。
〜2週間前〜
突然連絡が来た。
『今度知り合いと3対3でご飯行くんだけど来ない?』
秒で返信した。人生初の合コンの誘いだった。
彼が言うにはマッチングアプリであった女の子と意気投合して今度他も誘ってご飯に行こう!となったらしい。
なんでだ。いい感じになってんならてめーら2人でデートしろよ!って言いたくなったが知らんけど合コン行きたいから言わなかった。
ノリが良くて可愛くて最高の女らしい。
友達もまぁまぁ可愛いって聴いてたし俺は普通にテンション上がっていた。
男子メンバーも俺以外に適任の彼女無しボーイが当たり前に選出され、文句無しに楽しめるだろうとたかを括っていた。
【男子メンツ】
リョウ君
元バイト仲間。この合コンの主催者であり、圧倒的イケメン。身長は180を超え、マジでモデルみたいなやつ。服装が中々奇抜な為、道歩いてたらそこら辺のおばちゃんに『ピカソみたいだね。』って言われた程の美的センスの持ち主。
タツミ君
元バイト仲間の友達。直接的関わりはそんなに無いが何度か飲んだりして仲良くなったやつ。彼もイケメンでそして何よりも圧倒的な優しさを持つ男。ハリーポッターにしたのは顔を変えるアプリで合成したら違和感ゼロだった為。この合コンの為に4000円する化粧水を買った。
僕
10人いたら3人くらいの割合でイケメンって言われる事がある。目はでかいが鼻がでかいのでプラマイはギリギリマイナス。話すとうるさくて残念と言われるがそのトーク力を武器に今回の戦ではMC的な立ち回りで圧倒する(予定)。合コンに向け密かに毎日小顔マッサージをしていた。
僕らは一緒に飲んだこともあれば旅行に行った事もあるくらい普通に仲が良いので最悪失敗してもその後また3人で飲めばいいっしょ!ってな具合で当日まで各々準備を重ねた。
〜決戦の金曜日〜
冒頭に戻るが、横浜から新大久保へと向かっていた。
1時間弱かかる為開始してから30分後くらいに合流する予定だった。
電車でその旨連絡しているとリョウ君から衝撃の連絡が入った。
『女の子1人21時に帰るらしい。』
「!?!?!?」
20時スタートの合コンで21時に帰るってなんだ。シンデレラなのか?しかもリョウ君のお気に入りの子らしい。追い討ちLINEが来た。
『知り合いのバーの手伝いに出るらしい、、』
「!?!?!?」
合コンの後に知り合いのバーの手伝いすんな。しかも骨折してるやつとコロナ疑惑のやつが居るから手伝いに行くらしい。より一層行かない方がいいしそんな店閉めろ。
まだ着いても居ないのに不安しかなかった。暗雲が立ち曇りまくりだ。
なんかやばそうだなぁ。なんて考えたらタツミ君から連絡が来た。
『トランプ忘れた!』
なんだ。何をする予定なんだこいつ。合コンってトランプするものなのか?飲みゲームとかってせめて二次会からとかじゃないんか?
『コンビニで買ってこい』
リョウ君が返事をした。いや、まじでなに?トランプってそんなに必須アイテムなのか!?マジックでも披露してて心を奪うんか!?
なんかもう不安に不安重ねまくりだった。僕がイメージしてる合コンって沢山話して交流を深めていくもんだと思っていたからなんかもう分からんかった。
↑合コン(僕の脳内イメージ図)
↑マジック合コン(僕の脳内イメージ図)
そんなん考えてたら新大久保まで残り20分くらいのところで2人は無事女の子と合流し店に入ったとの事。
連絡が来なくなり、とりあえずはいい感じに話出来てるんだろう。と一安心した。今何してるんだろうとか想像してたら案外早く新大久保へ到着した。
とりあえず駅のトイレに向かいネクタイと髪の状態を整えた。
そして改札を抜け、戦場へと向かって行った。
第二章へ続く⇨