リアルロボットアニメ
🔴リアルロボットアニメ
70年代のスーパーロボ黄金期において、1977年に『無敵超人ザンボット3』で業界に一石を投じたのが日本サンライズ(現:サンライズ)である。さらに、サンライズは、翌1978年の『無敵鋼人ダイターン3』を経て、1979年にリアルロボットというジャンルの先駆けとなった傑作『機動戦士ガンダム』を世に送り出す。
同作は「戦いに明確な善悪のない『戦争』という舞台設定(=悪役と比較して、より「リアリティ」を感じさせる設定)」
「戦争をリアルに描くために練られた、SF考証や軍事考証・メカニック設定」という点で、紛れもなくその後のリアルロボット勃興期を牽引する画期的なものであった。同作は1980年の劇場化、及びその後の再放送によって熱烈な人気を獲得する。
そしてサンライズリアルロボット路線のもうひとつの潮流として、1981年に『太陽の牙ダグラム』を送り出した「高橋良輔」が登場する。高橋氏は『ダグラム』終了後の1983年『装甲騎兵ボトムズ』を世に送り出すが、同作は『ガンダム』において主役機に僅かに残っていたスーパー系の残滓も徹底的に排除されている点が最大の特徴で、今日「リアル系の金字塔」とも評される傑作である。
元々「リアルロボット」という用語自体が、高橋氏が自身のロボットアニメ制作手法を表現するために生み出した造語であることからも明らかなように、高橋氏の作品がロボットアニメシーンのリアル化路線に与えた影響は極めて大きいものであった。
その後も高橋氏は84年の『機甲界ガリアン』を経て、1985年には再び異星文明との星間戦争を描いた『蒼き流星SPTレイズナー』を制作し、リアルロボットブームを引き続き牽引することとなる。
更に上述の流れに呼応するように、1982年には河森正治氏ら若手クリエイターを中心として、スタジオぬえから『超時空要塞マクロス』が世に送り出されるなど、サンライズ以外の制作会社もリアル的要素の盛り込まれた作品の制作を開始。
こうして80年代前半のロボットアニメシーンは、作中に何かしらのミリタリー要素やリアリティ重視が盛り込まれた作品「リアルロボット」が席巻していく事となる。
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