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正しさとは一体何だったんだろう?⑤終

7月6日 第2回労働審判の日程

前回の話し合いで向こうに合わせた日程

この約1ヶ月という期間で不眠や悪夢が悪化した、もし当日代表者を変えてきてパワハラをしてきた上司や他の上司を連れてきたらどうしようかと

前回の労働審判の終わり前
*「最後に双方何か言うことがあるでしょうか?」
という問いかけがあったので
「何でも大丈夫ですか?」
*「何でも?うーんそうですね本件に関係している事であれば大丈夫です」

「わかりました、じゃあ最後に少し」
そう言ってから俺は言える事は言っておこうと思い伝え始めた
「まずですね、ここの会社ではパワハラの他にも暴力事件も起きていますし その時に会社の敷地内に大量のお札がばら撒かれていた事もありました 普通だったら事件性があるような事も 警察も来なく何故だろうと思ったら事件を起こしてしまった社員を謹慎にして 様子を見てそのままその社員は会社を辞めていきました」

「その他にもパワハラに関してですが直属の上司に相談していたという事を先程言いましたが、その上司でさえ面白がって俺にパワハラをしていた上司が有給等で休みの時にですが」

「今日は殺すって言われなくて良いね」と言ってきたり話しかけてきたと思ったらその上司が笑いながら「殺すぞ 」と言ってきた事

「だから俺がパワハラを受けていた事を知りつつも、冗談混じりにもその人も殺すという言葉を使ってきたんですよ 冗談だとわかっていても聞いていて気分は良くないし 上司ですよ? そんな事が仲が良いなんて事で許されるのでしょうか?」

「他にはフォークリフトの無免許者が作業をしていた事ですね、その社員と2人きりで遠出もして作業をしてきた事もあります その時にもし大きな事故が起きていたらどうなっていたでしょうか?」

「その社員がフォークリフトの免許を持っていない理由は普段から乗っていているけど、もう定年も向かえていて歳だし今更取免許を取らせに行かせるのも面倒くさいから そんなの理由じゃありませんよ?」

「上げればまだまだありますが、時間がありませんのでここまでにしておきます」

それを聞いていた皆は唖然としていた
会社の人間達は触れては欲しくなかった部分を触れられ始めてさらに嫌そうな顔をしていた

裁判官が
*「今の話について相手方は何かありますか?」の問いに
「彼の話を聞いてると我々の会社がとんでもなくブラックじゃないかと、とにかく残念です、、」

とんでもなくブラックなんだよ、、、

この時に他の社員の実名も上げていたし
細かくも説明した
俺を叩けば埃が出る もうそれは向こうにとってはとても痛い事なのは明確なんだ

こっちはまだまだ会社が隠している事も知っている だから2回目の労働審判もし言う機会があるならいくらでも言おうと思っていた
そして散々街で誹謗中傷を受けていた親に対しても謝罪させるつもりでもいた

まず根本的に会社側は俺が事故に遭ってからも
謝罪などしていないのだ
だったらその謝罪も含めて次の労働審判で落とし所を決めましょうって事

でもそんな風に話が上手く進むなんてやっぱり起きないんだと思わされた

7月5日に翌日の労働審判の為に書類の準備等をしていた
出掛け先で運転中に先生から電話があった
車を停車させて電話に出る

「もしもし、お世話になっております〇〇です明日の労働審判について連絡がありまして」

「あ、はい明日の午後2時からでしたよね何か必要な物はありますか?」

「それがですね、、、向こう側の弁護士から連絡が来まして、明日は誰も出席しないという事を言われまして」

はい?
ミシミシと音を立てているようだった

「え!?来ないんですか?」

「はい、、手続き上代理人で進められる事は可能なんです しかし今回労働審判で成立する流れと考えても 最後くらい顔を出すべきだとは思うのですが」

「じゃあ俺達が行っても誰もいないと?何も伝えれないという事なんですね」

「はい、、、、そうなります どうされますか?裁判所に来られますか?」

「いえ、、、、、もう何の意味もないのならお手数ですが先生に頼んでもよろしいでしょうか?」

「はい、、、わかりました」

「ちなみになんですが向こうは数日前には来れないと伝えて来てたんでしょうか?」

「いえ、直前でした」

「あーなるほど、そういうことなんですね 最初から来る気なんて無かったって事ですよね 後は書面上の手続きのみだから代理人でも良いと そういうことですよね」

「たぶんそれはあると思います、あとはまた話し合う時にこれ以上突かれたくないからかと」

「わかりました、ありがとうございます では先生に手続きはお願いします」

「はい、あと向こう側から損害賠償の振込先だけ教えてくれとの連絡がありました」

「はい、、、、、、後でメールで送っておきます」

電話を切った後に大きなため息が出た

なんだこれ?向こうに日程も合わせて
前回の話し合いでボロクソに言われて 誠意ある態度、行動を取ってきた?
嘘つけよ 言いたいことだけ言って 心にも身体にも一生残る傷をつけられて
合計で3年間かけてここまできて せめて次のスタートを切るためにも気持ちの落としどころとして今回の労働審判ってものをしていたんじゃないの?

俺はその気持を置かせてもらう場所も用意されなかったの?

そんな風にいろいろ考えていたら口の中から血の味がした、このどうしようもない感情を抑えるために唇を強く噛んでいたみたいだ

車内で小さく「ほんとにつまんねえ世界、、、」とぼそっと呟いた

2回目の労働審判後の翌日に先生から連絡が来た
審判は成立して後日書類等が届くので確認の方をよろしくお願いいたしますとの事

その書類が数日前に届いた、無事に成立しましたという証明書と何時損害賠償が振り込まれるかの書面だ

おそらく今月いっぱいは後少し手続きの処理があるだろう

きっと形上は一区切り 解決 色んな言い方がある
でもどんな事をしてもきっとスッキリする事なんてない問題だったからこそ
最後くらい筋を通して欲しかった 誠意のある行動を取るべきだったんじゃない?

結局その程度の奴ら
向こうにとっても俺はその程度の奴

結果的には勝ったという事なんだろう

これが?勝ち?なんの?

正しさとは一体何だったんだろう?

生きている限りはこの気持ちを持ってまた進む

きっと何回も思い出し考える

正しさとは一体何だったんだろう

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