生きていた事、生かされた命⑬
転院して2日目の朝病室のおじいさん達から「hayatemaruさんおはよう」挨拶され穏やかな1日がスタートした気分
朝食を食べた後にリハビリを担当してくれる2人の先生と挨拶した
2人とも年下の女性で緊張もしたが話をした時に凄く丁寧で優しく安心感を感じた
2人が感じた俺の印象は「hayatemaruさんって穏やかで全然怒ったりしないでしょ~怒ってたりするイメージがわかない」
怒る時は怒っているはずなんだが 最近は怒りの感情とはなんだっけ?という事でも悩んでいる
回復期リハビリテーション病棟は前の病院とは違い1回のリハビリ時間も伸びて1枠1時間 1日の中で最大3時間までリハビリができるという内容を聞いただけでもかなり大変になりそうだなと思った(前の病院では1枠30分 手と足を合わせても合計1時間)
転院前に「ここでやっていたリハビリとはそこまで変わらないと思うから大丈夫だと思うよ」とは言われていたが
実際リハビリが始まった時に想像していたよりも相当しんどいリハビリ内容ばかりだった
入院中 スクワットや器具を使っての筋トレ エアロバイク 歩行器を使いながら歩く有酸素運動など
ハンドグリップでの握力強化 骨盤周りにも適度に刺激を与えないといけない為の運動など他にもどれだけの種類をやっただろうか (ここまでの運動量は転院する前の2か月間でも全く無かった)
もう初日から汗だくになる程の内容で相当な疲労だったけど先生からは「前の病院でもリハビリ努力されてたんじゃないですか?足の筋力も相当ありますよ」そう言われた事は凄く嬉しい事で自分のやってきた地道なリハビリの成果と力になってくれていた人達に感謝です
数日経ったくらいに両足と両手の全荷重の許可も出たのでリハビリの内容もレベルアップ
歩行訓練が始まってからしばらくして右足に痛みが出てきた
毎回リハビリを始める前に先生が身体をストレッチしてくれるのだが「hayatemaruさん物凄く身体が固いですね、あと右足首の靱帯がグラグラです、これだと怪我しやすいかも」
ここにきて10年近く悩んでいた右足首がよく怪我をする理由が分かった、以前の職場では足場が悪い所もあって躓いたり捻ったりを繰り返していたその怪我が靱帯の弱さに繋がっていたらしい
「足首の靱帯を簡単には治すことはできないので、その周りの筋肉を鍛えて足首をサポートできるように身体のストレッチと足首の筋トレを追加しましょう」という提案もあり退院した今でもこれは続けている
しかし右足の痛みは増すばかり地面に足がつけることが出来ないほどにもなっていた、2か月間も右足だけ宙に浮いていて歩いていなかった状態が原因らしい
レントゲンでも異常は無く痛みと相談しながらリハビリをしていく形になったがこれしきの事では諦めない
力を貸してくれる先生達がいるのだ、俺が無理をしそうになったらしっかりと止めてくれるし信頼もあった
先生とリハビリを始めた時に
「俺は先生を信頼しているのでよろしくお願いします」
「え~!まだ出会ったばかりなのにそんなすぐに信用しちゃ駄目ですよ~!」
「時間は関係なく本当に先生を信頼しています!力を借ります!」
「わかりました、一緒に頑張りましょう!」
この何気ない会話も凄く大切な物になっていて理学の先生は1日2時間のリハビリ枠を頻繁に取ってくれて一緒に頑張ってくれた
他の先生からも「〇〇先生がhayatemaruさんのリハビリに出来る限り入りたいと言ってたんですよ」後から聞いて凄く有難いと思ったし 前向きにもなった
先生は俺がするリハビリを事前に自らやってみてどれだけ大変かを確かめてメニューを考えてくれていた
「だってhayatemaruさんがどれだけ大変なのか分からないままメニューだけ伝えてやってもらうなんて嫌だし、まずは自分がやってみないと」
もうねここまでやってもらえるなんてメニューの内容も嫌だなんて微塵にも思わなかったですね
人間関係の距離感や絆は時間は短くても強く感じれる物なんだなぁ
素敵な事です