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効率化させたいならコナンくんになれ

新入社員が会社の業務を効率化しようと、上司や先輩に意見を出しても

「新人が私達のやり方に口を出すな」
「昔からこうやってたんだ」
「郷に入っては郷に従え」

などと言われて聞き入れて貰えないという愚痴をよく耳にします。

この現象への対応策を私なりに考案してみました。



■そもそも何故、提案は聞き入れられないのか


正しい意見なのに上司や先輩達が新入社員の意見を聞けないのは
全て「プライド」が原因です。


今までこんな事にも気付かない馬鹿だと思われる

それが悔しいので認めない

こちらが言えば言うほど意固地になる

この悪循環が起きるのです。


効率化の提案の内容が良ければ良い程、相手のプライドを傷つけてしまい
こちらは会社のためを思って提案しているのに人間関係が悪化して
仕事がし難くなりこちらが退職に追い込まれるなんて事案も珍しくありません。


なので、より賢く相手のプライドの傷付けずに提案を通す方法を編み出しました。



■相手に謎解きさせる


私が編み出したのは、名探偵コナンの立ち回りです。

国民的アニメなので内容は割愛しますが、薬で幼児化した名探偵が
正体がバレないようにしながら事件を解決するストーリーです。

普段は麻酔銃でポンコツ探偵の毛利小五郎を眠らせて
代わりに推理を披露するのですが、何らかの事情で眠らせられない時の
コナンくんの立ち回りが、プライドの高い上司を持った時の新入社員と通じるものがあります。

ポイントは「自分はヒントを与えて答えは相手に出させる」という事です。
謎を解くのは、あくまでも上司です。

こちらの要望を自分が閃いた解決策だと錯覚させられれば、相手は喜んで効率化を受け入れる
それどころか効率化を促進してくれさえします。

では、具合的にどのように謎解きをさせるのか、ご説明します。



■例題


貴方は人手が足りない飲食店に働いて居ます。

その飲食店では何故か、厨房やホールの清掃の他に、更衣室の個人用ロッカー内の清掃もしなければいけませんでした。

毎日勝手に開けられるので、ロッカーには制服以外の物は置けず、鍵もかけることも出来ません。
貴重品も持ち歩かなければいけないので、何も効率的ではありません。

しかも更衣室は男女別れて居るので、人手が足りない中、清掃の為に男女1人ずつの人員が割かれるのです。

このロッカーの清掃を個人管理にする方が効率的なのに、店長は「昔からの習慣だから」と譲りません。


どうすれば個人ロッカーの掃除を辞めさせられるでしょう?



■ピック3


・人は3つの中から1つ選ぶ事が1番選択しやすい
コーヒーショップなどで、sかLかより
SMLの中から1つを選ぶ方が選択しやすいものです。

・人は極端な選択を避ける
極端な選択には勇気が要るので、真ん中の折衷案を選びがちです。
サイズで言うのならMサイズです。

・心理的負担
3つも提案されると全てを却下するのは心理的に相手にも負担がかかります。
1つぐらいは要望を飲まなければいけない、というプレッシャーを与えられます。

誘導するには、ダミーのSとLの選択肢を用意した上で、Mサイズを選択させましょう。



例題で言うのならば
「人手が足りないので何処かの清掃頻度を2日に1回に減らしたいんですが
・小さな窓(S)
・更衣室のロッカー(M)
・厨房(L)
どれが良いでしょう?」


そう問われると、厨房は汚れるし絶対に清掃しなければいけません
小さな窓は拭かなかった所で、そこまで時間の変化はありません
ならば更衣室かな?という結論に辿り着き易いです

■謎解き


ここまでで毎日のロッカーの清掃を50%減らす事が出来ましたが、でも貴方の目的は0%にする事です。


次に大切なのは、【嘘の悩み】です。
本当は大した問題ではない事を、大きく困っている様に装い、正しい結論まで導きます。


例題で言うと
「実はA君がこの前、制服に入れてたスマホ落として割って、私もポケットに入れてた財布から小銭ばら蒔いちゃって…
何かいい解決策はありませんか?」と相談します。


この段階ではあくまでも「掃除さえなければロッカーが使えるのに!」ではなく
「どうしようかなぁ…」という悩みのように見せかけます。


そうなると「ロッカーに置けばいい」という提案をされます。そうなればあと一息!
「ウチのロッカー清掃するから鍵かけられないので貴重品は入れられないんですよ…」と事実である真の問題をぶつけます。
「じゃあ鍵を付けて、ロッカーの中は個人が掃除すれば良いんじゃないか?」まで辿り着いてくれればミッション成功です

ポイントは問題の提議を「ロッカーの掃除さえなけれは解決する」と答えを伝えるのではなく
「ロッカーに鍵さえかけられればなぁ…」にする事です。

■まとめ


人は自分が選択したものは「正しい」と思い込みたい生き物です。
そして人の役に立って、尊敬されたい欲求もあります
この性質はプライドの高い人の方が強く見られます。


心理学という難しい問題を抜きにしても
相手から強要された事と
自分が思い付き、自分から行動した事なら
結果が同じでも後者の方が気分が良い人の方が多数派です。


なんとなく相手をコントロールしているようで
実践するのは気が引ける人も居るかもしれませんが
これは、自分の提案を気持ちよく受け入れて貰える為の工夫です。


因みに、特別プライドが高くない普通の上司に「コナンくん」をやると
周りくどくて怒られたり、問題点に気付けない人と思われるので
相手の性質を正しく見抜いてから実践しましょう。


プライドが高くないまともな上司には、普通に提案すれば普通に伝わります。