S660にドリンクホルダーを取り付けたい
純正ドリンクホルダーの課題
S660購入のために試乗した際に一つ気になっていたことがありました。
エリーゼと違い若干の配慮(?)はされているのですが、ドリンクホルダーがいい感じの位置に欲しいな〜という点でした。
着座位置後方で使いにくい
元々センターコンソール後方、後ろの窓に近い位置に1本分のドリンクホルダーがあります。ただ、運転中に手が届く位置でもないので使用頻度が低いボトル状のものを置く方が使い方としては望ましいようです。
DOPドリンクホルダーは着脱式
ホンダアクセス製のドリンクホルダーがディーラーオプションとして設定されています。見た目が内装のデザインとマッチしており「さすが純正!」といったところなのですが着脱式とされており「使わないときはどこに置くの」問題があるのかなと思います。折りたたみ式や収納式は見た目と操作耐久、販売価格の兼ね合いで実現しなかったのかなと思います。知らんけど。
仕様検討
手を動かし始める前に仕様をほどほどに固めておかないと迷走してしまうのでざっくりとイメージは考えておきます。
取り付け位置
取り付け位置は純正オプションのドリンクホルダー取り付け位置としました。手が届きやすい位置であることが望ましいというのと、市販のエアコン取り付けドリンクホルダーは3つしかない吹き出し口のうちのひとつを塞いでしまうのでNGということで…。
不使用時の取り扱い
取り付け位置を助手席側とすると人が乗る時には邪魔になってしまうことになります。着脱式だと「純正でいいじゃん!」となりそうなので折りたたみできるホルダーが望ましいなと思いました。
市販ドリンクホルダーの活用、選定
全体を自前で設計、3Dプリントするとトンでもないお値段になりそうなので、ホルダー部分は都合の良い市販品を流用したいと思います。
というわけで3種類ほど買ってみました。バス用みたいなホルダーもネット通販で入手可能でしたがあまりにもバス感ありすぎるので今回は見送りw
実は四角いタイプが注文時は本命だったんですが、実物が思ったよりデカい&分厚いということで今回は見送りました。
デザイン的には向かって左のものも純正っぽくて良いと思いましたが、折り畳んだ際の厚さが気になってしまい見送りました。
今回選定したものはドア内装と窓の隙間に引っ掛ける昔ながらの(80年代から売ってる?)ホルダーですが、裏を返せば見た目で主張せずコンパクトである点がいいかなと思いました。あと安い。
設計
使用するドリンクホルダーを決めたのでドリンクホルダーの背面に取り付けつつ車にネジ止めできるアタッチメント的なパーツを設計します。
車側のバラつきもホルダー側のバラつきもよくわからないので全体的にガバガバな設計を目指します(目指すな
かんたんな取り付け
車両への取り付けは元々車両についているM5のネジ(なんとご丁寧にも低頭タイプ)を活用します。上下2箇所のネジは自転車用ボトルケージと同じ間隔になっています。少し縦方向に長穴にしておきます。
ドリンクホルダーは板金パーツを引っ掛けて使用する物なのでホルダー背面の引っ掛け形状を活用して設計を進めます。
使用時に目立たない外観
「アタッチメント的なパーツ」にすると決めた時点で目立たなくさせることは決まってしまっているのですが、出来るだけシンプルに機能だけが入れ込まれた設計としました。
特に厚さ方向は無駄が出ないように意識して設計しています。
つくる
設計できたら実際にモノにします。
自宅の3Dプリンタでテストプリントしました。
3Dプリント
テストプリントした際は自宅のFDM方式3DプリンタでPLA素材を使用しました。実際に車に乗せる際にはPLAでは耐熱温度が足りないのでPETGを使用しました。
ところがFDM方式故に積層方向には強度が足りず破損させてしまうことがあり、SLS方式のナイロンへ変更をしました。
車両への取り付け
取り付け方法は動画を見ていただいた方がわかりやすいかと思います。
3Dプリントしたパーツを車両にねじ止めしてホルダーを上からスライドさせて固定しています。
ドリンクを乗せるときは展開、使わないときは収納というホルダー本来の機能は損なわないまま、S660の純正ホルダー取り付け位置へ装着することができました。
なかなか満足度が高いパーツが作れて良かったです!
上記のように制作したS660用のドリンクホルダーパーツはヤフオク!に出品してますので、気になった方は覗いてみてください。
ドリンクホルダーの後に製作したスマホホルダーの取り付けベースはDMM.makeで3Dプリント注文可能となっております。
DMM.makeクリエーターズマーケットではS660用の他にもエリーゼ&エキシージやNCロードスター用パーツを注文できるようにしています!
他にも車載用品の3Dプリント製作に挑戦していますので、合わせて読んでいただけると嬉しいです!