「Pages+AppleScriptで本を作ろう!」収録AppleScript紹介③
電子書籍「Pages+AppleScriptで本を作ろう!」に収録している付録AppleScriptのご紹介です。
Script概要(各Script共通説明)
本書には大物のAppleScriptや、PDFの操作を行うような小物Scriptが収録されています。主に、macOS上のPagesをコントロールして面倒な作業を高速に行なってくれるようなもの、Pagesによる書籍作成を補助するようなものです。
本書付録Scriptは、一部のScriptでサードパーティ製のFrameworkを呼び出しているものがあり、実行するのにmacOS標準装備のスクリプトエディタではなく、サードパーティのAppleScript統合開発環境の「Script Debugger」を必要とするものがあります。
付録Scriptのファイル名に、スクリプトマークが入っていたらスクリプトエディタで実行可能、てんとう虫の絵文字が入っていたらScript Debuggerが必要です。
パーソナル面付けScript
本Scriptは、両面印刷機能つきのレーザープリンタで「小冊子」の印刷ができるデータを作成するものです。本ScriptはmacOS標準搭載の「スクリプトエディタ」や「スクリプトメニュー」から実行可能です。
PDFをそのまま両面印刷して、印字した紙を中央で折って重ね、製本用のホチキスを用いてとじることで、手軽に小冊子印刷ができるようにするものです。
本AppleScriptを利用することで、家庭用レーザープリンタでも、両面印刷に合わせてレイアウトし直された=面付けされた「小冊子」の印刷が行えます。けっこう強力なScriptといえます。
本AppleScriptを利用するのに、技術力も何も必要ありません。両面印刷が可能なレーザープリンターがあればOKです。あとは、印刷する対象のPDF(用紙方向は縦方向に構成されたもの)。おおよそ120ページ以内のPDFを小冊子印刷するよう作られています。これは、もっとも一般的なホチキスの9号針でとじるのに、このあたりが物理的な上限と見ているためです。
2つのバリエーション
本Scriptには2つのバリエーションがあります。(Pagesで作成した)PDFをもとに、Keynote上に面付けを行うものと、同様にPDFをもとに「面付けしたPDF」を別途生成するものです。
プログラムとしては後者のほうが技術的なレベルが高いものなのですが、Keynoteが紙に対して広いエリアの印刷が可能であるため、実用性は前者のほうが高いといえます。
これを「手作業」でやっている人がいるのも知っていますが、せっかくMacを使っているのにAppleScriptで自動化していないのはもったいないことです。
家庭用のカラーレーザープリンタで、小冊子印刷が行えると、ちょっとした資料を「本」として人に見せたり配布することが可能になります。