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「Pages+AppleScriptで本を作ろう!」収録AppleScript紹介①

電子書籍「Pages+AppleScriptで本を作ろう!」に収録している付録AppleScriptのご紹介、第1弾です。


Script概要

本書には大物のAppleScriptや、PDFの操作を行うような小物Scriptが収録されています。主に、macOS上のPagesをコントロールして面倒な作業を高速に行なってくれるようなもの、Pagesによる書籍作成を補助するようなものです。

本書付録Scriptは、一部のScriptでサードパーティ製のFrameworkを呼び出しているものがあり、実行するのにmacOS標準装備のスクリプトエディタではなく、サードパーティのAppleScript統合開発環境の「Script Debugger」を必要とするものがあります。

付録Scriptのファイル名に、スクリプトマークが入っていたらスクリプトエディタで実行可能、てんとう虫の絵文字が入っていたらScript Debuggerが必要です。

実行確認はmacOS 13〜15の間で行なっています。おおよそ、macOS 12以降で動くはずですが、最新版のPages v14.2がmacOS 13以降で動くので、そちらが基準となることでしょう。

PDF書き出し+結合

一番の大物Scriptからご紹介。本Scriptの実行には、Script Debuggerが必要です。数百行レベルのAppleScriptに機能がまとまっていますが、それもこれも各種ライブラリやFrameworkを活用しているためです。


指定フォルダ以下に入っているPages書類をすべてSpotlightでピックアップして、順次デスクトップにPDF書き出しして、ファイル名順で連結して指定ファイル名で書き出すAppleScriptです。

これがないと、Pagesで書いた書籍を1冊にまとめて、数分後にはiPadで閲覧できているといった体制は作れていません。

これを手作業でやろうとしたら、Pages書類をいっこいっこオープンして、PDF書き出しして、すべて終わったら名前順に連結して(Preview.app上で実行?)という作業が必要になるわけで、本書のような370ページの本でも1時間以上はかかることでしょうし、1,000ページを超える本だと半日以上かかることでしょう。しかも、間違いが発生する可能性もあるし、だいたい疲れます。

電子書籍を作るようになって、AppleScriptでこうした作業を真っ先に自動化。自動化のメリットが大きい作業でもあり、これを書かなかったらひんぱんに更新して内容を確認といった作業は不可能ですし、だいたい1人で電子書籍を90冊以上も出すなんて芸当は不可能です。

なお、複数の電子書籍を連続して出力する機能を備えており、複数のフォルダと出力名を指定さえすれば、すべて出力してくれます。同時に複数の本をPagesで作っていた時期があったので、その経験がScriptに反映されています。

v9.2が通常バージョン、v9.3がPDF作成後にAirDropでiPadに転送する機能を備えたバージョンのAppleScriptです。iPadで「見た目」を確認するためにAirDrop転送機能を付け足してあります。iPadで確認するのに手作業でやっているとかったるいので、自動で転送するようにしたら便利でした。


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