544○ 裏役者
「裏役者」
私は知らない
あなたがどんな人なのかを
十二単の光を纏って
内からなる熱量で流す汗も
綺麗だと思えるほど
少なくともこの空間の人々の心を惑わせた
使命がそうさせるのか
義務と感じるのか
本当にあなた自身が身を捧げて
もうひとつの世界に行ったのか
過去を再現する生々しい芝居と
迫真の演技が
あなたの現実を浸食していく時
何故かあなたは幸せそうだ
逃げも隠れもしない正当性を騙すほどの
負荷の影を背負っていると
思わずにはいられないのだ
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NAKAJI