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『?』295○ 藪原検校

これは詩ではありません。
僕なりの藪原検校の考察、彼の一生を詩のようなものとして書いてみました。

解釈の疎さありましょうが、ご了承下さい。



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「藪原検校」



生まれ堕ちたのも束の間
父と母の嘆きと絶望
二人の顔と声も曖昧に
しかして暗雲立ち込める人生は
始まって尚見えずの漆黒
天ははたと授けていた模様で
垂れりゃ一湧垂れりゃ人湧の有り様
思い付いたのが最後
育ての親の全てを略奪いざ行かん
山の天辺は高いが見える
登っていく道中に茨なぞ見えん
手は穢し女を再三流し
狂気の腐れ外道山頂に腰を下ろしたり
この世で尽くした悪は
いずれ引きずり下ろされるのが常
齢二十八に散るが
本懐を遂げた魂は地に堕ち
盲目の高笑いが今でも聞こえる


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なかじ

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