5即身成仏
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即身成仏
この身がすなわち仏である
我と仏と衆生の身体は同一であり、
「成仏」とは「仏である」こと
解説要約)
「身」とは「我身・仏身・衆生身」である
「成仏」とは「仏である」ことである
すなわち、
「この身(我-仏-衆生)が、そのまま仏である」
解説)
「身」=「我身・仏身・衆生身」、「四種法身」、「三種の身」
「我身」=我の身、「仏身」=仏の身、「衆生身」=我以外のすべての衆生身
「四種の法身」
自性法身=真理そのもの
受用法身=法そのものを受容する身
変化法身=衆生に対応して示される身
等流法身=すべての存在に遍満している身
「三種の身」
字=文字であらわされた法身
印=さとりを象徴する三昧耶形
形=相好のそなわった身
「成仏」とは「(修行などによって凡夫が)仏になる」事が出来る、
というのではない。
「仏である」事なのだ、
故に本覚であり、
現等覚(アビサンボーディ)なのだ。
さらに日本仏教において「草木国土悉皆成仏」へ
展開していく
ここに個人的な「成仏」が衆生「救済」へと展開する
個人的な「行」や超越的な「救済」が同一となる
「身」=「我身・仏身・衆生身」なのだから
そして「仏である」ことを実感する
「即身成仏儀」弘法大師空海
六大無礙にして常に瑜伽なり 体 《体》
四種曼荼各離れず 相 《相》
三蜜加持すれば速疾に顕る 用 《用》
重重帝網(たいもう)なるを即身と名づく 無礙 《無礙》
法然に薩般若(さはんにゃ)を具足して 《法仏の成仏》
心数心王刹塵(しんじゆしんのうせつじん)に過ぎたり 《表無数世間》
各五智無際智を倶 《輪円を顕す》
円鏡力の故に実覚智なり 成仏 《所由》
(二頌八句)