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リヴァイがハンジを呼ぶ時に隠された感情と傾向【クソメガネ or ハンジ】

YouTubeのアンケート結果はこちら

18%がハンジ派、82%がクソメガネ派

クソメガネ派が82%で1200票以上の多数派となりました。

ハンジ呼称分析結果(ver4)

結果はこのようになりました。
アンケート結果に反して「ハンジ呼び」が15回、「クソメガネ呼び」が4回という結果になりました。

おそらくハンジの死の直前の「クソメガネ」の印象が強く、アンケート結果ではクソメガネ派が大多数となっていたようです。

「クソメガネ」と呼ぶ傾向

「クソメガネ」と呼ぶときの傾向としては
リヴァイがハンジに対して1.感情的、2.感傷的になっているときであると分解を試みます。

  1. 感情的(26話『待たせやがって』、51話『何言ってんのかわからねぇな』)

  2. 感傷的(132話『巨人とは片思いのままだな』『おいクソメガネ』)

「1.感情的」に関して、26話、51話はイラつきに近い感情によって「クソメガネ」と呼んでいるように考えられます。

特に51話の『何言ってんのかわからねぇなクソメガネ』の後にリヴァイはこのように言っています。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』13巻第51話

リヴァイは巨人を人類にとっての外敵として殲滅してきたからこそ、その巨人の正体が自分達と同じ人であることにイラつきに近い感情が芽生えていたと思われます。

「巨人の正体が人であること」に正反対の反応をしたのがエルヴィンでしたが、この真実に対する「反応の違い」が個々のキャラクターの「心理の違い」に表れてくるのが進撃の巨人の真骨頂とも言える心理描写だと思います。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』13巻第51話

「2.感傷的」とは「感情的」という表現に包括できるかと思いましたが、あえて分けてみました。

33巻132話でリヴァイは2回「クソメガネ」と呼ぶことになりますが、1回目はピークがハンジに影響を受けて戦う意志を固めた時です。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』33巻第132話

ハンジはリヴァイを巨大樹の森で介抱している時に、いっときは『二人で暮らそうか』と逃げの選択をちらつかせていた時もありましたが
最終的には『虐殺を肯定する理由があってたまるか』と人類のために心臓を捧げてきた仲間への想いから、敵であったマガトやピークを仲間に引き入れパラディ島勢力を結成していました。

その仲間への想いが結実した瞬間が「敵であったピーク(マガト)が人類のために一緒に戦うことを決断してくれたこと」でした。

リヴァイも死んだエルヴィンの最後の命令であった「獣を仕留めること」を胸に、ハンジとともにパラディ島勢力を結成しました。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』31巻第126話

敵対していたピークらを彼女たち自身の意思で人類のために戦うことを決意させることができたのは、エルヴィンを含む「人類のために心臓を捧げてきた仲間たちに誇れる姿」に近づいたのをハンジと同様にリヴァイも感じて「感傷的」になっていたからこそ、リヴァイはハンジのことを「クソメガネ」と呼んだのだと思うのです。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』33巻第132話

その後にハンジが犠牲となる直前にリヴァイが『オイ クソメガネ』と言ったのもリヴァイが感傷的になって"出てしまった呼称"であると考えます。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』33巻第132話

ハンジはリヴァイとほぼ同期であり、ここまで一緒に戦い続けてきた仲間ですから、リヴァイが感傷的になっていたであろうことは言うまでもないと思います。

感情表現が苦手なリヴァイが『心臓を捧げよ』と短い言葉かつ今まで一度も言ったことのない言葉でハンジを送り出すのは、これ以上なくリヴァイらしいセリフであったと思います。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』33巻第132話

一方で離陸した時にリヴァイは『じゃあな ハンジ』と言っていますが、リヴァイが「ハンジ」と呼ぶときの傾向を考えていきましょう。

「ハンジ」と呼ぶ傾向

リヴァイが「ハンジ」と呼ぶ傾向として(相対的に)
リヴァイの「冷静さ」と「(ハンジに対する)敬意」が表れていることが多いと感じました。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』13巻第52話

ハンジはニック司祭が突然中央憲兵に殺されたことによって強く動揺を見せていました。

そんなハンジに対して(52話では)リヴァイはクソメガネということはなく、ハンジが普段は頭が切れるやつだとフォローしながら、冷静に現状を整理していく様子が描かれていました。

52話のこの一連のやりとりには、リヴァイの冷静さとハンジへの敬意が表れています。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』15巻第61話

また唯一リヴァイがハンジに謝っているシーンでは、ハンジから預かった部下を中央憲兵との戦いで失ってしまったことを謝罪していますが、ここでは部下への敬意をハンジ呼びから感じ取ることができます。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』33巻第132話

そしてハンジの死後、無事離陸した後に『じゃあなハンジ』とリヴァイは言っていますが、『オイ クソメガネ』と感傷的に送り出してから、冷静さを取り戻して次の戦いに向けてハンジに敬意を示している心情の変化を感じ取ることができます。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』33巻第133話

飛行艇の中でリヴァイが最後にハンジの名を口にするシーンがこちらです。

ハンジはエレンが始祖の力を行使するためにジークの体ごと取り込んでいると予想していました(31巻126話)。

そのハンジの予想に従うリヴァイの姿から、ハンジへの信頼と敬意を、変わらないエルヴィンへの想いと、負傷して無力な自分を受け入れて協力を請う冷静さがこのワンシーンに詰め込まれています。

結論

リヴァイがハンジのことを「クソメガネ」と呼ぶ時には、感情的(感傷的)になっている
「ハンジ」と呼ぶ時には、冷静さとハンジへの敬意を示す心理が描写されているのではないかと考えました。

またこのハンジの呼称を調べたLIVE配信では、ハンジがメガネを外した回数とその傾向についても調査していました。

その配信は現在メンバーシップ限定公開(https://youtube.com/live/cEAtXIjiaLU?feature=share)になっていますが、次回のハンジ考察回の動画では今回のnoteの内容と、ハンジがメガネを外しているシーンの傾向、ハンジの引き受けた「順番」の正体をリヴァイとの関係性から紐解く予定です。

リヴァイの人生を5人の人物から紐解くリヴァイシリーズの動画は他にもあるので、ご視聴とチャンネル登録をお願いいたします。

今度は「ミカサがエレンと呼んだ回数」を調査するYouTube LIVEを行いたいと思います。

<余談>
シンプルな「メガネ」呼びも2回ありました。

©️諫山創・講談社 / 『進撃の巨人』13巻第53話

<呼称分析表アップデート内容>

  • ver2:21巻第84話⑨『ハンジ!!』を追加しました(@BambooShoot139 さん、ご報告ありがとうございます)

  • ver3:18巻第71話⑨『よせハンジ』を追加しました

  • ver4:22巻第90話『オイ ハンジ 毒かもしれねぇから』を追加しました。

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