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「モテたい」動機は不純じゃなくて、純な動機だと思うのはぼくだけだろうか
ぼくは高校生になってテニスを始めた。親もテニスに関心を持っていて、テレビ観戦していても面白そうなスポーツに見えたとから、というのが表向きな理由だ。当然テニスができたら「モテる」はず、という下心、裏の理由もあってテニス部に入部した。
誰だって何かを始めるきっかけはその程度だろう。音楽だってスポーツだってなんだって、はじめる動機は「モテたい」であって全然構わない。いや、思春期にそう考えるのはきっと当然のことだ。
あの頃を思い出すと、みんな精一杯背伸びして、自分をよく見せようと鏡の前でカッコつけて、でも現実はそんなに生易しい世界じゃなくて、都合良く急にモテたりしないので、「モテたい」動機は一旦忘れて、スポーツに、音楽に、受験勉強に没頭したのだと思う。
はじめの頃は思ったように上手くはならなくて、友達の家でTVゲーム(具体的にはストⅡとか)をしたり、麻雀をしたりする方がずっと楽しかった。それでも2年生になり、3年生になり、高総体とか団体戦とか、チームとして勝ちたいみたいな気持ちは少しずつ育まれていった。
テニスの魅力に取り憑かれたのは大学になってからだ。お金はない、彼女いない、暇はある、住まいは学生寮の二人部屋という状況。女子と一緒にコートで練習できて、テニスが上手いと認められて、上達したら時給が良い「レッスンコーチ」のバイトを斡旋してもらえる。純粋な下心がきっかけでテニスに没頭した。
学生時代、勉強はたしなむ程度にしかしなかったけど、テニス部に居たお陰で、社会性も身に付いたし、時給の良いバイトもできたし、彼女もできたし、(どの程度の影響があったか不明だけど)就職にも有利に働いた。
テニスをはじめてから、ん十年の歳月が流れた。
何を隠そう、妻ともテニス繋がりで出会ったのだから、今後大怪我でもしない限りこのスポーツとぼくは関わり続けるのだろう。
下心は恋心に近いもので、何かを普段とは違うレベルで好きになってしまう有様のこと。
子どもはまだ、異性よりもニンテンドー製品に恋をしていて、友達も少なくて、将来がちょっと心配だ。もう少し別のことにも関心を持って欲しいと思う親の勝手な下心は果たして純なのだろうか、不純なのだろうか。
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