Mirai Forum X 参加レポート
ピョーちゃんことピョートル・フェリークス・グジバシと初めて顔を合わせたのは2015年の2月、Esinというクリエイティブ集団のトークライブの後だったと記憶している。
当時彼はまだグーグルに勤めていて、間もなく人事関連の企業を立ち上げると言っていた。その場でFacebookの友達申請を行い、同い年のポーランドからきた彼がその後どんな活動をするのか時々気にしながら生活していた。
ピョーちゃんは、会社を2つ立ち上げ、ビジネス書を何冊もリリースし、今も次の書籍の執筆中らしい。
モルガン・スタンレーがいい会社かどうかは門外漢なので知らないが、世界中でしられているグーグルというIT巨大企業にはどんな秘密や魅力があるのか、彼の本から垣間見れる巨大企業の内側は日本企業とは大きく違う、自由でクリエィティブな空間であるように思えた。
ピョーちゃん主催のイベントに初めて参加したのは1年ほど前、マネジメントやリーダーシップに関する内容であった。日本のように縦型、ピラミッド型の組織は個々人が活躍しにくい形態で、イノベーションを起こすような組織はもっとフラットで、オープンである方がよいことをその時に学んだ。
そして今回のテーマは「健康革命」。文武両道、公私混同をモットーとするぼくにピッタリの内容だ。なぜピョーちゃんが関係するイベントに何度も脚を運ぶかと言えば、情報は常にアップデートすることで知識から良識に変わることが多いし、素早く学ぶ「ラーニング・アジリティ」についても”Learn, Unlearn”(学ぶ、学びほぐす)についても彼から教えてもらったからだ。
会場は虎ノ門にある「SENQ 霞が関」。この手のWorking Spaceはどこに行っても明るすぎず、暗すぎず。木材がふんだんに使われていて居心地の良さを感じる。
ビールと美味しいケータリングサービスでお腹を満たし、開始を待つ。
会場に集まった人々の属性は、平均年齢はおそらく30代後半、男性よりも女性のほうが多いように見える。
司会の女性のイントロダクションに続き、ピョーちゃんのパート。みんな「ゆでガエル」じゃないよね、ニューエリート(実行力と影響力がある「変革層」か社会に魔法をかけて変革を起こす「アルケミスト層」)目指せてますか?
(頭の中に落合陽一の顔が浮かぶ)
資本主義からポスト資本主義へ。世界を変える!楽しみながら変える!ニューエリートになって世界をリードしよう。直観やひらめきを大切にしよう。
10分程度だったけどいつもと同じように明るくて、とにかくポジティブ。そのあと個別のワークで「趣味と仕事を結び付けたら何ができるか絵を描こう」というお題が与えられる。
※ぼくが描いたのは社内で「しくじり先生」をやって、失敗から学ぶ場をつくったらどうだろう、というアイディア。
周りの初対面の人たちとアイディアの披露をする。音楽が好きな人とか、高齢化社会の問題を考えてる人とか、学生さんとか、いろんな人がいて面白い。ダイバーシティな空間は心地よい。
ワークが盛り上がっていたが時間の都合上打ち切られ、DeNA平井さん、パラノイア世羅さん、ハフポスト竹下さんのパートに突入する。
DeNA平井さんはIT音痴だけどゴルフでDeNAのCEOと知り合いになり、健康経営の専任担当として入社したそうな。健康状態と生産性(プレゼンティズム)の関係をわかりやすく説明してくれた。
特に印象に残ったのは「健康経営は働き方改革より難しい」ってこと。健康はどこかを痛めたりしないと意識しないし、日本には「ちょっと不健康でも仕事できる」に憧れてる人が結構いるって話とか、高給取りのお偉いさんが二日酔いで3時間もぼーっとしてたら、そりゃ生産性上がらんだろって話、あるある。
つづく世羅さんは「仕事の生産性を上げる≒フロー状態になっちゃおう」というお話。人が1秒間に処理できる情報量は126bitなんだって。「強い意図×ちょっとした混乱」で自分という「枠」を壊し脳を活性化、フローへ。Let me take it higher!
※右は「笑ってはいけない会議」に「混乱」を持ち込んだ図だって。
休憩をはさんでハフポスト竹下さんのパート。世羅さんの話にすこし似てて、意外性とか偶発性がひらめきにつながるってお話。
「プレミアムフライデー」とかお上に決められたルールじゃ全然プレミアム感は感じられないってことで、昼からホストクラブに行ってみるとか、ぶっ飛んだことをしたらそれがサービスにつながった事例の紹介あり。さすがハフポストだ。
最後は質問コーナー。健康経営に興味を持った参加者が多かったらしく、平井さんに質問が集まった。質の高い睡眠をとるには寝る1時間半前にはお風呂を済ませ、深部体温を下げるが吉とのこと。ふむふむ。
それとイベントを開くような企業に共通するのは、「副業や起業全然構わん」という懐の深さだ。単純なことだけど、束縛されるのが嫌いなぼくからするととても羨ましい。
2時間強の時間だったけど、こういったワークを挟むトークイベントは非日常的な体験と、なんの面識もない人々とのつながりと、知的な刺激を受けれるから面白いのだ。次はどんなイベントに飛び込もうかな。