僕はなぜ学ぶのか
人はなぜ学ぶのか。シンプルだけど難題。
ここ日本では親や学校の先生、先輩などが何となく当人のために人生のレールを敷いてくれるような風潮がある。トップダウンでなんでも目上の人から落ちてくる。社会人になって結構時間がたった僕の周りでも、未だに学歴偏重社会、詰込み型の教育を基本とした社会の生きにくさを感じる場面に頻繁に出くわす。
それに対して世界の潮流は真逆。子供の自立、創造性の発揮、自発性を育む「モンテッソーリ教育」のような教育や、学校にはあまり通わせず子供がやりたいように過ごす時間を尊重する「ホームスクーリング」なんて手段を選べる国もある。
これは会社の研修で習ったことだけど、学習にはいくつかのステップがある。面倒なことは嫌いなのでざっくり3段階に分けて説明しよう。
Step 1)まずは真似ること。そもそも「学ぶ」の語源は「まねぶ」であるらしく、上手くできている人のことを見て真似すること、技術を盗むことは学習の基本である。幼い子供のようにいろんなことを観察し、親や親しい友人の真似をすること。大人になると体面とか恥らいとか面倒なことを身に付けてしまうけど、何かを勉強したくなったら童心に帰り、見よう見まねでやってみる方がずっと早い。
かつて日本が諸外国の真似やコピーをして技術大国となったように、中国が諸外国に代わって世界の工場となったように、まずは真似してみることが大切だ。
ちなみにこの記事のカバーには今人気の「ざんねんな生き物事典」とそれを真似したウチの子の落書きを使って見た。(親バカだけどヤツは絵が上手だ。)こんな風に模写をするとか、僕が一時、般若心経の写経したことは結構後で役にたつと思うのだ。
Step 2)次は大雑把に言うと「理解する」こと。どういう仕組みで、理論で、思考で考えれば理解できるのか、自分のしっくり来るポイントを見極めることってだ。学生の場合「カンニングペーパー」を試験会場に持ち込むのは禁じ手だが、作るプロセスにはとっても意味がある。試験内容を予測し要点をまとめるプロセスは社会に出てからも使えるスキルである。それに対して社会人は日々の業務に使える「チートシート(≒カンニングペーパー)」を自作することをお勧めしたい。「チートシート」を用意してスマホやPCからアクセスできるようにしておく、とても簡単できっと役に立つだろう。
勉強の方法についてはとても役に立つサイトがあるので紹介しておこう。
Step 3)最終的には人に教えることができるレベルに達すること。ここまでくれば学習は完了したと言ってよいだろう。何か外部に対して発表する必要があるのであれば、TED(Technology Entertainment Design)のプレゼンテーションを観たり、学校や会社の先輩が残した優良なドキュメントを見て、参考にすれば良い。自分が何を伝えたいのか、後輩や同僚に教えられることは何かを考えて欲しい。
僕の場合、この2年間でマネジメントとイノベーション、モノづくりについてコツコツと楽しみながら学んできた。
因みにプライベートではどうやればテニスが上達するのか結構真剣に考えYoutubeやWowowのテニス動画を日々見続けてきた。好きなことを学ぶのはメチャクチャ楽しいし、フォローしてくれる人や後輩にはコツとかメソッドを教えたくなるものだ。そのうえ人に教えようとすると、自分はできているのかを考え直す契機にもなり、さらに深く学習することができる。
僕が学ぶ理由、今の時点でそれは会社の後輩や子供に教えたいことがたくさんあるから、日本の教育を良くしたいと強く願っているから。
いい歳して急に勉強が好きになってきた。これってかなり幸せなことだな、きっと。