今個人事業主なんだけど、いつ法人化すればいいかわからない。
個人事業主から法人化するタイミングがわからない。
「売上が1000万円を超えたら…」なんて聞いたことはある。しかし、それが本当に自分のケースに当てはまるのか?
鵜呑みにするのは怖い。
自分で調べて法人化のタイミングを決めよう。
今はフリーランスだけどいつか法人化したい、フリーランスや起業に興味がある人の参考になれば嬉しいです。
所得に対する課税について
年8,999,000円までは税率23%。を超えると33%となり、最大45%の累進課税となります。
一方で法人の利益にかかる法人税の税率は最大でも23.20%。ちなみに資本金1億円以下の法人などで利益が年8,000,000円を超えると税率が最大になります。
所得が9,000,000円を超えるかどうかが、法人化するかを見極める一つのポイントとなるようです。
住民税について
個人住民税は、均等割と所得割の合算となります。
均等割は所得の金額に関わらず定額です。都民税が年1,000円、特別区民税が年3,000円の合計4,000円となります。所得額が基準以下の場合は均等割は課されませんが、この記事を読む方はきっと対象外でしょう。
所得割は前年の所得額に応じて課されます。東京都内はエリアによって住民税の税率が変わることはなく都民税が4%、特別区民税が6%の合計10%となっています。
法人もにも法律上の人格(法的人格)があるので住民税はかかります。(総務省のHPでは、トレーニングジムを例えに出してがんばって説明してくれています。)
法人税割の税率は一律で決まっており、道府県民税1%、市町村民税6%の合計7%です。均等割は資本金や従業員数によって変動しますが、個人事業主との比較なので都道府県民税均等割2万と市町村民税均等割5万円で合計が7万円とします。
その他いろいろな課税
他にも個人事業主と法人それぞれに課される税金があります。
個人事業主には個人事業主税というものがあり、5%課税されます。
法人には法人事業税があります。普通法人では利益がが年4,000,000円以下で3.5%、年4,000,000円から年8,000,000円だと5.3%、年8,000,000円を超えると7%となります。
特別法人事業税というものもあります。協同組合、信用金庫、医療法人などが特別法人にあたるので今回は省きます。
売上が1,000万円を超えたら法人化するといいよという話をよく聞くが…
この話はおそらく売上が1,000万円以下の事業者の場合、免税事業者になることで消費税の納税を免除されていたことが原因です。
売上が1,000万円を超えた2年後から課税事業者になるため、消費税を納税することが義務付けられていました。課税事業者になるのであれば、法人化していた方が税制上のメリットがありましたが、インボイス制度が導入されたことで状況が変わってきています。
インボイス制度によって売上によらず課税事業者になるケースが増えており、売上が1,000万円を超えたからというのは目安にならないことも多いでしょう。
まとめると
フリーランスが法人化するタイミングについて主に税制の面から調べみました。
事業所得が9,000,000円を超えるかどうかが一番わかりやすいポイントかなと思います。一方でインボイス制度の導入など変化もあるので、噂を鵜呑みにしてはいけないとも感じます。
フリーランスから法人化するタイミングを「税制上、有利になるか?」という観点でしか考えていなかったことにも気づく機会になりました。
法人化によって社会的信用が得られ、新たに仕事を請け負うことができたり、資金調達ができたりと他の面でもメリットがあります。
今後は他の観点でもフリーランスや法人化について調べていきたいと思います。