シンデレラフィット未遂 2025/1/26

靴下や下着を仕分けておくために100円ショップで買ったカゴに、文庫本がちょうど収まることに気がついた。100円ショップにありながら200円する商品だった。ひと箱に15、6冊くらいの文庫本がぴったり収まる。このカゴを10個くらい買って、家にある文庫本をすべて収納したらどれだけ気持ち良いだろうと思った。

いつか買ったプラスチックの使い捨てのコップに8分目くらい米をすくい、だいたい1合として炊飯器で炊いた。少し硬めで、ちょうど良い感じに炊けた。卵と塩コショウ、醤油と一緒にフライパンで炒めて、超シンプルチャーハンを作った。醤油も油も賞味期限がとうに過ぎていることに気がついた。

夕方は電車に乗って映画館へ『嗤う蟲』を観に行った。慌てて家を出たので、待ち時間や電車のなかで読む本を持ってくるのを忘れた。伊集院光のラジオを聴きながら電車に揺られていると、ウトウトしてきてそのまま寝過ごしてしまった。本来降りたかった駅の次の駅で降りて、逆のホームで戻る電車を待った。ホームにあった自動販売機で小さいホットミルクティーを買って飲んだ。

映画の開演にはギリギリ間に合った。あんまり人気がないのか、この回の観客は私だけで、完全貸切状態だった。映画のなかで使われていたド田舎の奇妙な言語は、明らかに私の地元近くの方言をベースにしていた。映画館を出て、駅までの道は真っ暗で、たったいま観たばかりの映画みたいな田舎ホラーのワンシーンのようだった。

帰り道に今朝の発見と浮かんだビジョンを具現化くべく、100円ショップで文庫本がぴったり入るカゴを3つ買った。スキップしながら、買ったカゴを入れたビニール袋をブンブン振り回すような勢いで意気揚々と持って帰ったが、いよいよ本を収納しようとすると、入らない。買ったカゴはひと回り小さかったのだ。本を持って家を出なかったことが悔やまれる。仕方ないので机上で散らかっていた小物をまとめて入れておくことにした。

晩ご飯のためにもう一度、昼のやり方で米を炊いた。今度は硬くもなく軟らかくもない、ぴったりに炊けた。飽きもせずシンプルチャーハンを作り、YouTubeで人文ウォッチを見ながら食べた。最近もてはやされている三宅香帆氏へのまなざしにはとても共感できた。

『ホットスポット』も『御上先生』も、観たいと心から思っているドラマだが、リアタイできる状況だったとしても、なぜかその時間は他事をして、後からTVerで観ることにしてしまう。テレビ局が決めたタイムテーブルではなく、自分のタイミングで観たいという心理があるのかもしれない。

きょう聴いたラジオ
倉本さおりの書評系叩き売りラジオBanana


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