フレディ・マーキュリーと元カノ
ボヘミアンラプソディー、を見た。
映画では、メアリーへの愛情がフレディを支えていた様子が描かれていて、私のロサンゼルスの彼にとっての、元カノ、リズへの気持ちがなんだか前より理解できたようなので、そのことについて書きたい。
前の方のノートには書いたけど、私はポリー気味で、彼が誰かのことを想っているのは全然良いんだけど、具体的な話は全く聞きたくない。でも彼は、彼女への愛は別物だから、と私には彼女のことを話したい。だから私は結構リズの話を聞いてきた。
リズと彼との関係は、今はセックスを伴うものではないんだけれど、彼曰く、"彼女は僕の一番のお気に入り"。リズへの愛情は、"妹への愛情みたいなもの" で、"無条件に愛を注ぎたい" のだという。私から見ていると、それは汚してはいけない天使への愛慕みたいな感じで、わかんないなーと思ってきた。私は普段は彼女の話を聞いていても良好に過ごしているものの、たまに"一番のお気に入りって、つまり私は二番手と格付けされてるわけ？"とか、いらっとしてしまうこともある。だって普通に考えたら、元カノにそんな深い愛情を持ち続けるって、なんかようわからない。
とにかく、彼は彼女のことをほおっておけないし、いつも気にかけていて、遠くアルゼンチンに住んでいても、ロスに住む彼女のお姉さんの子どもたちをたまに預かってたり、アルゼンチンで手に入りづらい雑誌をアマゾンで買っておいて、だれか友人がブエノスアイレスを訪ねる時には持たせたり、している。カンザスの彼の家族のクリスマスのパーティーの場からリズにFaceTimeをして、彼の家族とリズで会話をしたりもするし、ブエノスアイレスに行った時にはリズの家族のパーティーに参加したりもする。リズがロサンゼルスに来た時には2人で楽しい時間を過ごし、彼は大変満ち足りた様子で帰ってくる。
私が最も不可解なのは、彼はリズには積極的に今カノの話をしたくない、そして彼はリズの今彼の話を聞きたくないというところ。だから、リズと私とを両方知る友人たちは私と彼の関係を知ってるし、リズの今彼をたぶん知ってるけど、それをリズには積極的には話さないことになってるらしい。そして彼と友人たちがリズの話題になるとなんとなく気を遣っているのがわかる。
リズは、インスタの、彼とのリンクは自分の側からはほぼ消してて、でも今彼のことはインスタには上げてない。たぶんリズも彼の気持ちを慮っている。私が思うには、リズは私たちの共通の友人たちから話は聞いてると思うんだけど、彼のその気持ちを慮って、リズからは積極的に聞かないことにしてるんじゃないかな、という感じがする。
私自身も、ロサンゼルスの彼のことはサンフランシスコの彼には話さないから、おんなじっちゃおんなじなんだけど、リズは彼の奥さんでもなくて単に元カノでしょう？その彼女とセックスのない家族のような関係を続けていて、私のことは話さない、って、どういう愛情？！たまにやっぱりちょっと不安定な気持ちになる時もあった。私って何？って。
で、このフレディのメアリーへの愛情の描かれ方を見てたら、彼の気持ちがなんとなく理解できて、なんだか私の中にあったわだかまりみたいなものがスーッとなくなってしまった。リズの存在は彼にとって、自分の原点を思い返させてくれるような、伝説上の生き物、みたいな存在、なんだな。たまに2人で会える時間は彼にとっては純真、神聖な時間。現実なんだけど、夢の時間。日常的に続く種類のものではないけれど、自分の綺麗な気持ちに向き合える時間、なんだな。それが彼を支えている。
これまで、たまにリズの話を聞いてイラっとしたり、不安な気持ちが頭をもたげるとき、私と彼はいつも話し合ってきた。彼は、リズへの愛情はエリーとは全く関係がない、リズは彼女ではないけれと大切な人、自分がどれだけ彼女に愛情を注ごうと、エリーへの愛情が減るものではなく全く別質のものだから、自分からの愛情が失われるとか、愛情が減るとか、そういうものではない、と何度も言っていた。その感覚が伝わらないのがとてももどかしそうだった。
フレディの映画で、なんかその辺りがスーッと理解できた気がする。思わぬ発見に、ありがとう、な飛行機だった！
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