【ラガー小言】10月8日 日本代表ⅩⅤ VS オーストラリアA

福岡に場所を移した第2戦目。今日は同じ時間帯に野球のCSやら、F1の日本GPの予選やら、Jリーグの最終盤の試合やらが重なっていたせいか、先週の秩父宮の活況感には程遠い。やっぱり、勝たないと盛り上がらないか。

2戦目は松島、姫野がスターターに戻り、垣永、ディアンズが先発、中村亮土も久々の実戦というところ。SOは李。

開始直後にいきなり日本がトライをする展開。ここは、中村が上手に引きつけて、松島がもらって3歩の加速で相手の1人目を振り払ったところで勝負あり。松島は、前戦はまだ絞りきれていないような動きでしたが、今日はバックスの中では大車輪の活躍でした。やはり、彼が後ろ3人のキーマンであることは間違いないですね。僕は、ぜひ彼をフルバックでも試して欲しいです。

前半は落ちついた展開になる中で、目立っていたのは今日もリーチ。なんだか、何人いるのかわからないくらい、あちこちに出てきて、持っては確実に前に出て、また、しっかりつなぎ、ディフェンスでは粘り強い、腕ぢからを感じさせるタックルで相手にまとわりつく。後半の彼のトライの場面などは、ゴール前のペナルティで自分で勝手にタップキックで持ち込み、最終的にはそこから自分で相手が3人前にいるのに、右手1本でトライラインにボールだけ置いた技ありのトライ。34歳。2試合続けてフル出場。両チーム通じても、彼がベストプレイヤーでしょう。

逆に今日の姫野は、まだ試合感の戻っていないことを感じさせるプレーが多かったです。人に強いところは相変わらずですが(それでも、圧倒するような場面もなかった)、無理して1人でプレーしすぎて、ペナルティを献上すること実に4回。ディフェンスで目立つこともなく、アタックでの大きなブレイクもなく、今日は足を引っ張ってしまいました。。。

前半は、無難な戦いの中、キッキングゲームでは明らかに遅れをとっていました。李、山中のキックの精度が今ひとつですし、キックチェイスでも交わされることが多く、陣地をしっかりリードできていませんでした。優勢に見えた前半にスコアをマネジメントできなかったのは痛かったです。

後半はオーストラリアが15番にバンクスを出してきて、いきなりのトライ。ちょっと本ちゃんは違うのか、、、という印象。骨折明けの彼は、決してフィットネスできあがっているように見えませんでしたが、40分、随所に役者の違いを見せてくれました。ワラビーズに戻るのでは。。と、彼は今年はホンダ・ヒートですね。。楽しみです。

押され気味の後半でしたが、PGで詰めて、リーチの個人的なトライで逆転。決して「攻略した」という内容ではないですが、後半もしっかりラインディフェンスはできていて、日本も「やられている」という印象ではないまま、リードを広げて最終盤へ。

6点差というところなので、PGでいいので7点差をつけたいところで、70分過ぎから日本の22m前後で再三相手のアタックが続く。その中で、何度か日本がターンオーバーをしたところがあったのだけれど、その後のプレー選択や、キックの精度が悪く、すぐに相手に再ターンオーバーされたり、チャージされたり、キックがへぼくてすぐに陣地を巻き返されたりで、結局22mあたりに釘付け。最終的にはゴール前に迫られパワープレーでトライを取りにくるところに、ペナルティを連発してしまい、堪え切れずに逆転のトライを献上。

結果としてはサヨナラ負けですが、内容としては決して負けていなかったです。負けていない試合を負けるのは、負けている試合を負けるよりもずっと悪いです。力が上でも、負けるわけですから。そこにあるのは、メンタルの問題と、やはり最後の10分間の、特に最後のモールは、ここはしょうがないとして、そこに至るまでに70分から75分あたりで、陣地を挽回できる機会はいくつかあったのに、クレバーなチョイスができていなかった。ここは、李、流、山中は重く受け止めてほしい。

この相手に2連敗は、今の日本の立ち位置を示しているのか、、という感じですが、、、3戦目は、なんとか勝ち切って欲しいです。この相手に3連敗では、秋の3連戦、目標は「大敗しないこと」になるかと・・・

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