恋愛小説 3 太郎 2022年2月3日 13:56 あるブロガーが、「世界の中心で愛をさけぶ」がいいと書いていたので、僕は、伊藤左千夫「野菊の墓」を薦めた。そうすると、好評だった。僕は、読んで泣いた小説が、いくつかあるが、「野菊の墓」は、そのひとつである。川端の「伊豆の踊り子」も、好きだ。恋愛小説のなかでは、この2つが、印象深い。「伊豆の踊り子」のなかでは、好きなシーンがいくつかあるが、「いい人はいいね」という踊り子の言葉が、いい。「雪国」や「川のある下町の話」など、川端の文学は、哀しみの文学だと思う。哀しいくらい美しいのである。恋愛小説のなかでは、純愛小説もあるが、情愛小説もある。「野菊の墓」「伊豆の踊り子」「世界の中心で愛をさけぶ」などは、純愛小説だが、「雪国」などは、情愛小説だ。「結局この指だけが、これから会いに行く女をなまなましく覚えている」という一文が「雪国」にあるが、これは、体験しないとわからない。実際、僕は、中学の時に「雪国」を初めて読んだが、いまいちこの文章の意味がわからなかった。大人になって、同じような体験をして、指先に女の感触を覚えることを知った。永井荷風や谷崎も、情愛小説だろうが、渡辺淳一が、一番、情愛小説を書いた作家だろう。小説ではないが「センチメンタルジャーニー」という渡辺の作品が僕は一番好きだ。純愛も情愛も、僕は好きである。 #恋愛小説 #雪国 #純愛 #川端康成 #渡辺淳一 #野菊の墓 #センチメンタルジャーニー #伊藤左千夫 #情愛 #伊豆の踊り子 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート