クッキー☆11周年記念♡東方ボイスドラマ企画! ~霊夢と魔理沙の迫真バトル~ 第一弾 「魔理沙VS超・紫」 脚本
https://www.nicovideo.jp/watch/sm38944442
↑はプレ版の冒頭部分です。
――――――・A「寝起き紫パート」――――――
紫:
……何だったのかしら、さっきの夢?
橙:
紫さま、お昼寝とは珍しいねー。
紫:
そうね、変な夢を見た気がしたわ。
橙:
へえ、どんな夢なの?
紫:
ううん……。ばかばかしい夢ね。
それに、なんだかこうして話してるうちに……
忘れたわ。
橙:
そうなの?
そんなことより紫さま、外をみて?
とてもキレイな青空だよー!
紫:
そうねえ。
……まったく、今日もいい天気ねえ……
――以上までが、下の動画(冒頭のほんへ試作版)
にあたります。
ここから下↓はまだ動画されていない未知のエリア(レ)♂
――――――・B「神社パート」――――――
霊夢:
ンァア”ー!!!
今日もいい天気ぃぃいい”い”!!!
ボエ! ゲホッゲホッ!
魔理沙:
な、なにやってんだ霊夢?
もしかしてあのウイルスか?
霊夢:
……ただお茶を喉に詰まらせただけよ。
やっぱりクソみたいな安物はだめね。
ていうか魔理沙、何しに来たのよ?
魔理沙:
いや別に……
霊夢がヒマしてるだろうと思って、来てやったのぜ。
霊夢:
あらそう。
……あら?
何か飛んでくるわ。
魔理沙:
へ?
……あ、ほんとだ。
あっ、ありゃ紫のぜ!
〈ドラゴンボールの武空術っぽく飛んでくる紫〉
〈乱暴に着地する紫、ひび割れる地面〉
霊夢:
ゆ、紫!?
どうしたの急に!?
紫:
……フン!
あなた達、最近派手に暴れてるそうねえ?
魔理沙:
え? いやそうでもないのぜ?
紫:
……嘘おっしゃい!
ほうぼうの店で無銭飲食!
文句を言われりゃマスタースパーク!
……知ってのとおり、幻想郷を作った内の一人が私なのよ?
あんた達の狼藉も勿論! 逐一把握してるのよ!
魔理沙:
だからって何なのぜ?
まさか、私たちを成敗しにでも来たのかぜ?
紫:
フフフ、そう勿論、あんた達を倒しに……
魔理沙:
え? なんだって!?
紫:
……!? い、いえ、何でもないわ……
ナレーション:
その時、八雲紫は
GOの力と自身の力の間で揺れ動いていた……
少しの間フラついた彼女だったが、
やがてだんだんと、金色のオーラが彼女を包み、そしてそれは消えていった。
霊夢:
……? どうしたの? 紫?
紫:
……い、いえ、何でもないわ……
魔理沙:
で、結局何しに来たんだっつーの
紫:
フフ、そうね。ここでいきなりあなた達を倒しても
幻想郷最強である私の名が廃れるものね……
物事には順序が必要よね……
魔理沙:
え? なんだって?
紫:
いや何でもないわ……
そ、そう。
明日、私主催の縁日が開かれるのよ。
だから、そのお誘いに来たのよ~ん。
魔理沙:
縁日か! 楽しそうだずぇ!
霊夢:
そうねえ。夏だし、私も行ってみたいわ。
紫:
フフ。そう言うだろうと思って、
招待状を持ってきたわ。
これで、本来は必要な入場料が免除されるわ。
ありがたく思いなさ~い?
霊夢:
えっ本当なの!?
超お得じゃない!!
紫:
さすが守銭奴霊夢。
早速食いついたわね。
縁日ではいろんな屋台が軒を連ね、盛大に盛り上がるわよ~ん。
……じゃあ、私はこれで。
〈来た時と違い、スキマに乗って飛んでいく紫〉
霊夢:
あの紫のババアがわざわざ招待してくれるなんて、
珍しいこともあったもんね。
魔理沙:
まあいいじゃん? 折角招待してくれてるんだし。
それにお祭りなんて楽しそうだずぇ?
早速行こうずぇ?
ナレーション:
そんなこんなで、紫の思惑などいざ知らず、
祭り好きの霊夢と魔理沙は
紫の開いた縁日へと足を運ぶ。
――――――・C「縁日パート」――――――
霊夢:
おー。ここみたいね。いい感じじゃないの。
魔理沙:
早く入ろうずぇ! もう待ちきれないのずぇ!
霖之助:
メリークリスマァーーース!!
霊夢:
ん? こーりんじゃないの。
ていうか何がメリークリスマスよ。季節感ガバガバじゃない。
こーりん:
いやっはー。
何となく言ってみたかったのさ。
魔理沙:
にしてもこーりん、今日もふんどし一丁か。夏だしなあ。
霖之助:
いやっはー。
いいから入場料を払ってくれないかな?
霊夢:
は? いやよ。
魔理沙:
払ったら負けだ。
……なんつって、ほら紫からの招待状だずぇ!
霖之助:
いやっはー。
なーるほど、それではしょうがない。
それはそれとして、二人とも夏とはいえ、薄着で寒かろう?
この森近霖之助が、温めてしんぜよう!
霊夢:
夢想封印!
魔理沙:
マスタァ~スパァーック!!!
霖之助:
グァバ!!!
〈ぼろ屑と化した霖之介をスルーし、2人は屋台をやってる境内の中へ〉
魔理沙:
屋台がいっぱいあるのぜ! 楽しそうだずぇ!
〈レイマリは、ナズーリンのやってる射的の屋台へ〉
アリス:
マスクをください。
ナズーリン:
ないです。
アリス:
じゃあトイレットペーパー
ナズ:
ないでーす。〈コフジィ風〉
アリス:
じゃあ消毒アルコール
ナズ:
ない! 〈ぶち切れ〉
アリス:
はあ? 辞めたらこの仕事!〈関西弁で〉
あなたのとこ潰れかけでしょ!
ナズ:
今日は材料屋でもドラッグストアでも、ないです。
そんなこともわかんないの? そんなんじゃ甘いよ。
あたまわるわる~。
アリス:
はーつっかえ! もう帰るわ私!
〈マントを翻し飛んでいくアリス〉
魔理沙:
どうしたのぜ? アリスに絡まれてたけど?
ナズ:
しょうがないさ。今日はお祭り。
だから射的屋出してるんだけど、あの客がマスクとか売れって言ってきたのさ。
あの金髪レズあたまわるわる~
霊夢:
アリスはちょっと天然なところあるからね。
あと思い込んだら止まらないのよ。
魔理沙:
まあいいや、射的やろうずぇ!
ナズ:
いいよ~。810発で2500円!
霊夢:
はいはい。ペイペイでいいわね。
ナズ:
まいどあり~
魔理沙:
じゃあ私はあのν(ニュー)ガンボルのMGを狙うずぇ!
〈SE〉パン!パン!パン!
ナズ:
ざんね~ん。
射撃下手下手~。
霊夢:
魔理沙 は~あんたヘタクソね。まぁ見てなさい?
〈銃を撃つ霊夢〉
魔理沙:
お~落ちそうだずえ!
霊夢:
落ちろ! ……落ちたな
〈落ちる観葉用植物くん〉
霊夢:
ん?
ナズ:
おめでとう! これはいつも材料屋にある
観葉植物くんさ!
霊夢:
は? クッソいらないわね。
だいたい、横のガンボル狙ったのに何でこいつが落ちるのよ?
しかもなんか枯れてきてるし。
魔理沙:
そうだそうだ! 絶対横のガンボルに弾当たってただろ!
インチキだ! あのガンボルよこせのずぇ!
観葉植物くんなんかイラネー(MZ風)
ナズ:
なんでぇ? それ取れたからいいじゃないのさ?
霊夢:
フン! 狼藉者は成敗よ!
夢想封印!!!
魔理沙:
マスタァ~スパァーック!!!
〈大破する射的屋と、巻き添えでちょっと壊れる隣の屋台〉
〈見返り美人TNOK〉
TNOK:
おいゴルァ! 誰の屋台壊したと思ってんだ!?
なんか免許証見せろ!
霊夢:
げ! ま、ま、まずいわね……。
幻想郷でも1,2を争うやくざのTNOK組の、
それも組長じゃないの……
魔理沙:
す、すいません許してくださいなんでもしますから!
TNOK:
ん? 今何でもするって……
んあ? その観葉植物くん……
霊夢:
え、さっき射的でもらったこれかしら?
TNOK:
そう。それだ。
うちのTKDKMHKとかINGが
そういうの事務所に欲しがってたんだよ。
ちょうどいい、そいつで許してやるよ。
霊夢:
ほ、ホントにこんなのでいいのかしら……
はい。
TNOK:
オウオウ。
……なかなかいい観葉植物くんじゃねえか。
ちいと枯れかけてんのがまたいいな。
……ありがとよ。
じゃあまたな。
霊夢:
……ふう。意外と何とかなったわね。
魔理沙:
レズビデオに出演させられるかと思ったずぇ!
怖かったずぇ!
ナレーション:
そして霊夢と魔理沙はたくさんの屋台を回った……
しかし……
――――――・D「バトルパート」――――――
紫:
なあによこれはあ!
〈大破した屋台から出てくるナズーリン〉
ナズーリン:
あ、ゆ、紫さん……
「あいつら」が…… きて……
店を破壊されちゃったんだ……
解体されちゃったみたいになってる……
紫:
あいつら!?
大体予想はつくけど……
ナズ:
れ、霊夢と…… 魔理沙……
紫:
……ぐぬぬぅ!
誘ったのが間違いだったか!
……いや!? ね、狙い通りともいえるわね……!?
〈ここで意思混濁のみられる紫(GOの影響)〉
……ハ! と、兎に角、あのバカ共はぁ!!
ぜっえええええったいに許さないわあああああああ!!!
ナレーション:
その時、GOの力か己の本来の力なのか、
紫に一瞬金色のオーラが走る。
ナレーション:
一方、霊夢と魔理沙は、
もはやペイペイで金を払うのも面倒くさくなり
あちこちで無銭飲食をしたり、破壊行為に及ぶのであった。
霊夢:
このイカ焼きおいしいわね~。
魔理沙:
旨いのぜ! もう一本貰っていくずぇ!
パチュリー:
うまいやろ。作ったからな。私が。
……って、持ってかないでー!
〈スキマから現れる紫の絵〉
紫:
あぁんたたちィ!!
霊夢:
あっ紫! どうしたのいきなり!?
あとその現れ方、性器から出てくるみたいでグロいのよね~。
紫:
うるさいわね!
それよりこのありさまは何!?
あちこち屋台は破壊されたり、無銭飲食されてたり……
〈今一度祭りの会場を見渡す霊夢と魔理沙
あたり一面、大破した屋台や土煙でいっぱい〉
霊夢:
あらら~。私たち、ちいとやり過ぎたようね。
魔理沙:
あちゃ~
紫:
何が「あちゃ~」よ!
ふざけるのも大概にしなさい!
やっぱりアンタたちのせいで壊れてるじゃないの!
魔理沙:
そりゃ私たちが来たからには、
屋台の1つや2つは吹っ飛ぶのぜ!
霊夢:
そうよ。そんなの当り前じゃない。
あんただってわかってたでしょ? 紫?
なのになぜ私たちを誘ったのかしら?
アホなのアンタ?
紫:
ふ、フフフ……
〈不敵に笑う紫〉
霊夢:
どうしたの紫? 自分の作った縁日が壊れて
心まで壊れたかしら?(煽り)
魔理沙:
お、おい霊夢。
あんまり挑発しないほうが……
霊夢:
大丈夫よ。
紫が自分で言っている通り、
紫はこの幻想郷を作った内の一人なのよ、……確か。
自分で、自分の作った幻想郷で暴れるようなことはしないわ。
……多分。
魔理沙:
そうなのか……?
な、ならいいけど……
紫:
……フフフ。
すべては罠だったのよ!
霊夢:
は? ワナ?
紫:
そう!
狼藉者のあんた達を潰す、
口実づくりのね!
魔理沙:
は?
紫:
すべては私の計算通りよ!
縁日を出す!
あんたたちは暴れる!
……そうなれば、私があんた達を潰しても
この幻想郷にとって、違和感のある行為ではない!
霊夢:
な、なに言ってるのこのババア……
紫:
ば、ババアですって!?
幻想郷創始の一柱であり
今なおこの美貌を誇る
この私にババアですって!?
……も、
もう許さないわよおおおおおお!!!
〈上空にスーッと飛び、ついにGOの力による金色のオーラをまとう紫〉
〈あまりの殺気に、逃げ惑う人々〉
霊夢:
えっ何あれは……
魔理沙:
ああ、あれが本気を出した紫……?
でもなんか様子がおかしいような……
……兎に角、クッソ結構怒ってるみたいだな……
紫:
フフフ……。
魔理沙、まずあなたから血祭りにあげてやるわ……
魔理沙:
なっ……
マジで戦うつもりかよ!
紫:
戦う……?
……バカねえ。
――今から死ぬのよ! あんたたちは!!!
〈紫、両手で無数の気功波を霊夢と魔理沙に放つ〉
〈煙に包まれる例う霊夢と魔理沙。壊れる周りの屋台〉
霊夢:
ゲホッゲホ。
ほ、本当にやる気みたいね……
魔理沙:
どうする?
……こりゃ、逃げたほうがいいんじゃないか?
紫:
はあ!? 逃がすもんですか!
はあああ……
〈気をためる紫〉
〈そこに、何やら遠くから走ってくる萃香〉
萃香:
おーい霊夢に魔理沙!!
この騒ぎは何だ!?
ありゃ? ………あれは紫!?
そうか、あのババアめついにボケたか?
八雲紫! その首、もらった!
〈ジャンプし牙突の構えをとる萃香 〉
霊夢:
す、萃香!?
ダメよ、危ない!!!
萃香:
へ?
紫:
ハァーーーー!!!
〈紫のオメガブラスターみたいな気功波、萃香へ直撃〉
萃香:
ぎゃあああああああ!!!
〈萃香、傷つき地上に落下する〉
魔理沙:
萃香ァー!!!
霊夢:
……よ、よくも萃香を!
いくらあなたが強いからって、私の飲み友達をこんなことにした罪は……
絶対に償ってもらうわ!
〈迫真空手で体術を挑む霊夢〉
紫:
ハハハ! しょうもない体術ねえ! スキマの能力を使う必要もないわ!
〈GOの力もあり、霊夢の体術を体術で軽くあしらう紫〉
魔理沙:
わ、私も戦うのずぇ!
〈しかし、スキマの能力のせいで、瞬間異動で逃げられ互いにぶつかる霊夢と魔理沙〉
霊夢&魔理沙:
ぎゃ!
いたたたた……
〈すると颯爽とマントを羽織って現れ、高いところに立つアリスの絵〉
(ブロリー映画のピッコロさんリスペクト)
アリス:
ふふ。苦戦してるみたいね?
魔理沙:
あ、アリス! 来てくれたんだな!
アリス:
楽しそうな雰囲気だったからね。
……ふふふ、魔理沙のためなら、わたしも力になるわよ。
魔理沙:
さんきゅーアリス!
紫:
フフフ……
……雑魚がいくら集結したとて
この私を超えることはできぬゥわ!!!
〈さらに気を上げる紫〉
〈傷付きながら起き上がる萃香〉
魔理沙:
萃香!? だ、大丈夫なのか!?
萃香:
う、うん……
でも紫の、あの異様な強さ……
あんなの、私たちが束になってもかなわないよ……
魔理沙:
そ、そうだな……
で、どうする……?
ナレーション:
その時萃香に電流はしる
萃香:
……! そうだ!
私の力で、幻想郷の皆の妖力を少しずつ集める。
そして霊夢の陰陽玉に、その妖力を吸収させるんだ。
霊夢:
えっ!?
そ、そんそんなことできのるかしら……
萃香:
やってみなきゃわかんない!
……でもやるしかないよ!
霊夢は陰陽玉を作って!
……ハアアアア!
〈萃香は宙に舞い上がり、両手を天にかざす〉
〈その横で霊夢は陰陽玉を作る〉
魔理沙:
よし、じゃあその間、私とアリスで時間を稼ぐのぜ!
アリス:
わかったわ。行くわよ魔理沙!
ナレーション:
懸命に戦う魔理沙とアリス。
だが魔理沙のマスタースパークも、
アリスの爆発人形も
紫には全く通じない。
紫は彼女たちを弄ぶように、
適度に力を抜き、戦闘を楽しんでいた……。
一方田所、陰陽球を作ろうとする霊夢と萃香は……
萃香:
……よし!
何とか幻想郷の皆から、少しずつ妖力が集まってるよ!
霊夢:
す、すごい……
陰陽玉がどんどん大きく……
〈陰陽玉の異変に気付く紫〉
紫:
……!!!
な、ナニよあれは!
……何にせよ、早いとこ潰しておいた方がいいわね……
アリス:
待ちなさい!
魔理沙:
きっとあれならお前をたおせるずぇ!
そのジャマはさせないからな!
さらに気を上げていこうずぇ! アリス!
アリス:
ええ!
〈マスパ連発で紫を一心不乱に攻撃する魔理沙〉
〈魔法の糸、さらには爆発人形で攻撃するアリス〉
〈だがスキマとその強さでやすやす攻撃と爆発を逃がれる、紫〉
紫:
ええい!! 雑魚共がちょこまかと!
〈しかしクッソデカくなる陰陽玉に気づく紫。彼女は初めて冷やせを流す〉
紫:
な、何よあれは……
見たこともない大きさじゃない……!
霊夢:
ふふ。
いくら強いあなたでも
これを喰らって無事でいられるかしら?
紫:
……フン! そんなもの!
スキマで避けてしまえばいいのよ!
アリス:
そうはさせないわ!
〈魔法の糸で紫を拘束するアリス〉
紫:
なっ? しかしこんなもの……
〈ぶちぶちと魔法の糸を破る紫〉
アリス:
そ、そんな
霊夢、早くその陰陽玉を!
霊夢:
わかってるわ!
魔理沙!
アナタのマスパでこれを打ち出して!
魔理沙:
……なるほど、わかったずぇ!
……いくずえ!
必殺! ファイナルマスタァスパーーーック!!!
〈打ち出される巨大陰陽玉〉
〈それを両手で、全身で受ける紫〉
紫:
グッ!
な、なによ!
こんなもの……!
こんな、巨大陰陽玉なんて!!! こんな!!!
こんなものぉ……!!
こんなものぉおおお……!!!
(巨大陰陽玉に包まれてしまう紫〉
〈大きな爆風とともに、周りの屋台は吹き飛ぶ〉
〈怒りと煙の中に見えなくなる紫〉
魔理沙:
やった……、のか?
霊夢:
や、やった!
やったのよ!
あのうるさいババアを、ついに倒したの!!!
萃香:
やったぜ。
〈しかし、煙の中から満身創痍の紫が姿を現す〉
魔理沙:
なっ!
霊夢:
ウッソでしょ?
紫:
い、今のは流石のわたしも死ぬかと思ったわ……
わかる!? このわたしが死にかけたのよ!
絶対に許さなわよ! このムシケラどもおおおおおおおおおおお!!!
〈紫は何やら札を霊夢に投げつけ、札は霊夢の首へと張り付く〉
紫:
喰らいなさい!
ハァッ!!!
ナレーション:
紫がそう唱えた瞬間、
霊夢の首はパーン!と爆発した。
次の瞬間、頭部を失い首だけとなった霊夢は
その場にどさりと倒れた。
魔理沙:
れ、霊夢、そ、そんなあ!
てゅわあああああああああ!!!!
紫:
ハハハ! まずは虫けら脇巫女を倒したわ!
次は貴女よ魔理沙!
私の屋台をめちゃくちゃにした罪、
死をもって償いなさい!
魔理沙:
あ、あああ……
ナレーション:
恐怖に膝をつき、波を流す魔理沙。
だが、横にいた萃香は違った。
萃香:
虫けら? 脇巫女……?
……このババア、よくも、よくも……
ナレーション:
その時、霊夢の黒焦げとなった帽子が萃香のもとにはらりと落ちてきた。
萃香はそれを拾い上げると、自分の頭にやさしくのせた。
萃香:
霊夢……。
見てて。絶対に敵をとる……!
絶対にあのババアを倒すよ!
ナレーション:
その時、上空を見上げたアリスがあることに気づく。
アリス:
みて萃香! 陰陽玉はまだ消えてないわ!
萃香:
本当だ! あんなところに……
ナレーション:
なんと陰陽玉は消滅せず、魔理沙の後ろ付近上空でふわふわと浮いているではないか。
アリス:
魔理沙! その陰陽玉を萃香に向けて打ち出して!
魔理沙:
え、えええ! なんで?
そんなことしたら萃香死んじゃうかもしれない!
アリス:
いいから早く!
あと萃香は淫夢乃一太刀を天高く掲げて!
魔理沙:
えええ! ……わかった、アリスを信じるずえ!
萃香:
わ、私もとりあえずやってみるよ!
〈アリスのいう通りにする2人〉
〈一方紫は笑いながら様子を見ている〉
紫:
フ、フフフ……
雑魚共がトチ狂って仲間割れかしら?
一次はどうなるかと思ったけど……
あんたたち雑魚3人を倒して、それで終わりね……
〈油断する紫〉
〈だがマスパで打ち出された陰陽玉は、萃香の淫夢乃一太刀たちへと吸収されていく〉
萃香:
うおおおおお!!! こりゃすごいよ!!!
淫夢乃一太刀が……
光り輝いてる!
紫:
な! そんなバカな!
どういうことなの!
アリス:
萃香の思いと淫夢乃一太刀の特質が……
陰陽玉を吸収したみたいね。
……萃香! やるしかないわ!
それを紫に突き刺すのよ!
萃香:
で、でも……
紫特有の瞬間移動で……
アリス:
大丈夫よ! 今魔法の糸で紫を拘束したわ!
紫:
だから言ったでしょう! そんなものさっき喰らって経験済みよ!
2度目があるわけないでしょ!
魔理沙:
かもな。でもこれならどうのぜ?
〈アリスの魔法の糸である程度動けなくなった紫を羽交い絞めにする魔理沙〉
紫:
な? 何をする気……?
まさか!
魔理沙:
いけ萃香!
その皆の魔力のこもった淫夢乃一太刀で、
この紫を私ごと突き刺してくれ!
萃香:
え!?
で、でもそんな……
魔理沙:
早く!!! 紫を倒すにはこれしかない!!!
間に合わなくなっても知らんずぇーー!!!
紫:
や、やめなさい!
このままでは私と魔理沙は死んでしまうわ!
それで、そんなことになって、
それでいいっていうの!?
魔理沙:
うるさいずぇ!
この幻想郷のためのぜ!
萃香! さあ早く! 今しかないずえ!
ナレーション:
葛藤する萃香。
しかし霊夢は殺された。
そして、このままでは全員殺されかねない……
……萃香は意を決して、
光り輝く淫夢乃一太刀を、紫めがけて突き立てた。
萃香:
ごめん魔理沙……
でもこれしかないんだね。
ナレーション:
萃香からこぼれる一筋の涙。
それが地を濡らした瞬間、
萃香は紫に向かって渾身の突きを放つ。
紫:
や、やめなさい!
そ! そんな! そんなバカな!
この私が……
あの「GO」の力を得たはずの私が……
あ、あああああああああ!!!!
〈涙ぐみながら、思いきり淫夢乃一太刀を紫に突き刺す萃香〉
紫:
グ、ゲハァア!!!
魔理沙:
す、萃香……
ありがとうのぜ……
……グ、で、でもやっぱり……、痛いもんだずぇ……
ナレーション:
紫と魔理沙はその場で倒れ、絶命した。
2人の死。
あたりに残るのは、
先ほどまでの縁日の賑わいとは程遠い、えもいわれぬ静寂のみであった……
萃香:
うう……
霊夢…… 魔理沙……
アリス:
萃香……
嘆いてもしょうがないの。
2人は……、もう……
もう2度と起き上がることはないわ。
〈そう言いながら、アリスは血だらけの、胸に穴の開いた魔理沙の骸を抱く〉
――――――・E「月パート」―――――――
ナレーション:
一方田所、月の世界では、
えーりんをはじめとして、
数人が地球の幻想郷に違和感を感じていた。
えーりん:
なんだか地球の幻想郷から嫌な予感を感じるわ。
……今までにない、何やらとんでもない気配をね……
ヨリヒメ:
どいうことなのでしょう?
一体、今、幻想郷では何が起こってるんですか!?
えーりん:
分からないわ……
でも今、その幻想郷でとんでもない戦いが起こっているようね。
ヨリヒメ、ちょっと行ってみてくれるかしら?
ヨリヒメ:
……わかりました。
変なことになっていなければいいのですが……
――――――・F「神龍パート」――――――
ナレーション:
そして一方田所、
抱いた魔理沙の亡骸を涙で濡らすアリス。
しかし、魔理沙はそれでも動かない。動くはずはない。
アリスも勿論心ではわかっているつもりだ。
だが、魔理沙の骸を濡らす涙はポタリ、ポタリと溢れていった。
アリス:
うう……。魔理沙……。
まりさああああああああああ!!!
ナレーション:
するとそんな光景を見かねたかのように、一本の刀が天より舞い降りて突き刺さり、その上に颯爽と一人の月人が居り立った。
???:
あーあーなんてこと。
まさかこんなことになっているとは……
……しかし3人も死んでしまうとは情けないですね。
しかも、まさか紫まで死んでしまうとは……
萃香:
あ、あんたは!
アリス:
確か……
綿月ヨリヒメ!
ヨリヒメ:
しばらくですね、地球の皆さま。
……さて、地球の出来事ではありますが……
流石にこんな状況は見ていられないです。
……フン!
〈ヨリヒメは自分の乗っている刀を天に掲げた。
すると、周りは夜のように暗くなり、大きな、大きな龍神が姿をあらわす〉
萃香:あ、あれは何?
アリス:りゅ、龍の神様かしら……?
ヨリヒメ:そう。私の能力で
何でも願いを叶えてくれるという龍の神様を、この刀を依り代に降ろしました。
アリス:
す、すごいわ…… 何でもアリね……
じゃ、じゃあ例えば、
「この戦いで死んだものを全員生き返らせて」
っていう願いは可能なの?
〈その時初めて龍神が口を開いた〉
龍神:
可能だ。
ヨリヒメ:
なるほど。いいでしょう。
……龍神よ!
死んだ3人を生き返らせたまえ!
龍神:
承知した。
ナレーション:
すると光に包まれる紫・霊夢・魔理沙
なんと彼女たちは、無傷の状態で生き返った。
萃香:
霊夢~!!!
アリス:
魔理沙ーーー!!!
〈魔理沙に思いきり抱き着くアリス〉
魔理沙:
いたた、いたいのぜアリス!
あ、あれ、でも……
霊夢:
私たち、なんだか死んだような気がするんだけど……
紫:
そ、そうね……
この私が、確かに、死を感じたわ。
しかも霊夢なんか確実に死んだはずよ。
頭がパーンしてたはずだもの。
でも私含め3人とも無傷で生き返ってるわ。なぜ……
ヨリヒメ:
それはこの龍神のおかげです。
なんでも願いを1つだけかなえてくれるのです。
霊夢:
そ、そんなことできるのね……
龍神:
さあ、残り2つの願いを言え!
ヨリヒメ:
へ? み、3つも叶うんですか!?
龍神:
そうだ。さあ願いを言え!
霊夢:
はえ~すごいわね。
じゃあ紫を消してもらうってのはどう?
ヨリヒメ:
……あなた、本気で言ってるんですか?
霊夢:
……ウソよウソ。
……じゃあ、博麗神社の賽銭箱を万札でいっぱいに……
ヨリヒメ:
…… 〈睨む〉
霊夢:
……もう! 月の民は冗談が通じないのかしら!
〈ぷんすか怒る霊夢〉
魔理沙:
そうだ、じゃあ紫のせいで無茶苦茶になったこの屋台たちを
もとに戻してくれってのはどうだずぇ!
紫:
はア? もとはアンタたちのせいでしょ!
何しれっと私のせいにしてんの!
ヨリヒメ:
まあまあ、私も3つも叶うとは驚きましたが、
2つ目の願いは魔理沙さんの言う通りでいいでしょう。
……龍神よ! 壊れた屋台たちを元に戻したまえ!
龍神:
承知した。
〈一瞬で元に戻る屋台たち〉
魔理沙:
おお! すごいのぜ!
紫があんなに破壊したのに一瞬で元に戻ったのぜ!
紫:
ゴルァ!
だから何しれっと私のせいにしてんのよ!
龍神:
さあ、最後の願いを言え!
霊夢:
まだあるのね。
んじゃあ、博麗神社の敷地を810倍に……
ナレーション:
その時紫に電流走る
紫:
龍神よ!
霊夢と魔理沙をレズビデオに出演させなさい……させたまえ!
龍神:
……承知した。
――さあ、願いは全て叶えてやった。
ではさらばだ!
〈一瞬で刀の中に戻る龍神〉
霊夢&魔理沙:
え、ええええええ!!!
紫:
オ~ホッホ!
屋台は元に戻ったけど、
無銭飲食や数々の狼藉の罰は受けてもらうわよ!!!
ホ~ホッホ!
アリス:
そんな……
ずるいわ! 霊夢だけなんて!
私もついてく!
萃香:
何やってんだこいつら……
霊夢&魔理沙:
とほほ~。もう屋台はこりごりだ~
〈なの厨のワイプ的な終わり方〉
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