目的までの道のりを描くための思考、『業務分解』の思考練習と考え方
やるべき仕事があるのになかなか手に付かない...
そもそも何から始めたらいいかわからない...
仕事や勉強を行う際にこんなことに悩んだことはありませんか?
しかも、いざこれに直撃すると抜け出すのがなかなか大変だったりしませんか?
気合いはあるのに時間だけが過ぎていき、気がつけば納期直前...
気合いで突き進めていった結果、気が付けば求められているアウトプットと正反対の道を歩んでいた...
僕はしょっちゅうこれに引っかかっては歩みが遅くなり、必要なToDoをこなすのが納期の前日や当日になったり、余裕を持ったことはほとんどなかったです。
しかし、業務の遂行のアレコレを半年ほど上司との1on1で相談しているうちに、徐々にではありますが
「あァ〜。業務ってこうやって進めると効率的にこなせるんだなァ」
というふうに考えることができ始めました。
その名も、今や巷で話題(!?)の『業務分解』だったのです。
僕はそれまで『業務分解』を全く知らずに、感覚で業務をこなしていたのでこの言葉とやり方に気がついた時は目から鱗でした。
この記事では、僕が新卒1年目に直々に学んだこと・実践したことをお届けしていきますので、いい意味で生々しく、ハウツー記事よりも身に沁みる人には沁みる内容になっていると思います(笑)
少しでも役立てば嬉しいです!
想定する読者👱♂️👧
✅仕事や勉強に手をつける際にまず何から始めるべきかを迷ってしまう人
✅タスクを進めるはいいものの、気がつけば遠回りしていることが多い人
✅何をやるべきかわからないまま時間を浪費してしまいがちな人
業務分解とは?
単語自体は聴いたことがある人も多いかと思います。
僕は『業務分解』を
目的を達成するために必要なアクションを細かく切ることで、誰が見ても実行可能な状態になっていること
と定義しています。
しかしこのままだと言葉だけが置いてきぼりで、イメージが曖昧であると思うので例を出して比較してみましょう。
------------------例の始まり------------------
「上司に2週間後に開催されるイベントのリードを任された」を例に考えてみることにしましょう。
そしてアプローチのスタイルをあえて以下2つにわけてイメージしていきます。
※わかりやすさ重視のため誇張している部分があります
ケースA:『業務分解』をせずに気合いでこなすAさん
上司「Aさん、イベント運営リード任せたよ!」
A「わかりました!」
...数日後
A「うぅむ...イベントといっても何から始めたらいいんだ...?刻々と日が迫ってきていだんだん焦ってきたぞ...?とりあえず概要から決めるか...!」
ケースB:業務分解をした後に実行に入るBさん
上司「Bさん、イベント運営リード任せたよ!」
B「わかりました!」
その直後
B「よし。開催まで14日だな。それまでに必要な手はずを洗い出してみよう。そして自分が持っていない情報は上司や同僚に聞いてみよう!」
→業務分解を開始した結果
※上記の表はあくまでもイメージです。
------------------例の終わり------------------
みなさんは、どちらが安定して業務をこなし、かつ今後も再現性のある仕事をできる可能性が高いと思われるでしょうか?
おそらく、ほとんどの人はBさんと答えると思います。
これはゴールに向かって着実に登るべき階段を描いて実行しているのとそうでないことの差が根拠となっているのかと思います。
ここからは『業務分解』を使えるようになるための思考練習を一緒にしていきます。
とはいえ、単に説明するだけだと理解に励みにくいと思うので、僕が現世を生き抜くに使っている『例え』を使って、説明していきます。
読了後、みなさんの『業務分解』との距離が縮まっていることを願います🙏
『業務分解』の理解のために ~料理に例えてみる~
自炊生活で気が付いてしまったのですが、『業務分解』と『料理』にはめちゃくちゃわかりやすい共通項があるんですよね。
なので独断で申し訳ないですが、今回は「料理」を用いて解説していきたいと思います。
※料理をあまりしない人はプラモデルや、ベッド組み立てなど、自分が共感を持ちやすい身近なシーンに単語を変換して考えてみていってください!
なぜ僕が今回「料理」を取り上げたかというと、「料理」はレシピにより誰でも料理が作れる状態になっている、究極の『業務分解』が完成されている代物だと考えているからです。
レシピを見ればほとんどの人が初めて料理にも関わらず、作りたかった料理が作れる状態になっています。
クックパッドより
それは『レシピ』が、作りたい料理(目的)に対しての階段を明示しているからです。
「小麦粉や醤油の"分量"」であったり、「豚肉やたけのこなど"必要な素材"」という要件ベースの話、はたまた「豚肉が炒まった状態で塩を5gふりかけろ!」といった行動ベースの話。
故に、初心者でも、料理慣れしている人が初めての食材で初めてのメニューに挑戦するにしても、高い確率で成功することが約束されています。
「いやいや。でもこれって料理に限った話でしょ?」と思われたあなた。
この思考を借りれば、仕事でも勉強でも、たとえデートプランを考えるときにさえも同じようにゴールのための階段が作れるようになり、直近のアクションがしやすい状態が作れると僕は考えています。
つまり、全ての行動・業務に『レシピ』を作っちゃえばいいんです。
ここからは『業務分解』をもっと理解するために早速オムライスを作っていきます。
『業務分解』の思考練習 ~オムライスを作ってみよう~
『業務分解』のイメージを少しでも業務っぽくするため、
「会社のパーティーの持ち込み料理として手作りオムライスを持参する」ことにToDoに置いてみましょう(笑)
...シーンとしてはかなり非現実的ではありますが(?)、粒度と考え方のベクトルとしては実際の業務内容がオムライスに成り代わっただけです。
この章をクリアしたら『業務分解』は身についていると言えると思います!
※ここで紹介するオムライス作成までの道のり
ステップ1:『目的の明確化』 ~どんなオムライスを作るべきか?~
『業務分解』のためのnoteだからといって、その他の要素を飛ばしながら進めていくわけではありません。※簡略化はします
まずはゴール(目的)の明確化です。
「オムライスを持参する」は仕事ではありますが「オムライスによって"何がしたいのか?"」をまず考える必要があります。これが目的になるからです。
また、目的が決まった後に、手段として「どんなオムライスにするのか?」を考える必要がありますが、その前提設計として「そもそも"会社"で"誰"に食べてもらったときに"おいしいと言ってもらえる"か?」も考える必要がありますね。
その仮回答を導くには、
・そもそもの会社の人数
・よくランチにいく人の好みの傾向
・男女比率 etc...
など様々な要素から推測するのが良さそうですが、、この思考はこのnoteで解説済みなので深くは書かずに割愛します(笑)
...色々あり、以下の条件に落ち着いたようです!
「当日の理想状態」
✅一人でも多くの人に"無難に美味しい"と言ってもらえる
「しないこと」
✅チャレンジングな味や具材を使わない
└味:イカスミベースなど
具材:パクチーなど
✅失敗可能性を考慮し、卵のふわふわ感に力を入れすぎない
今から作るのは「ザ・普通のオムライス」に決定しました!🍳
あれあれ...?
でも、オムライスってどうやって作るんだっけ...?
実はオムライスを作るのに必要な具材や調味料を忘れてしまっていたようです。
ステップ2:『必要アイテムの可視化』 ~オムライス作りには何が必要?~
ザ・普通オムライスを作るために必要なものってなんでしょう?
ここでもしさきほどのAさんのようにやってしまうと奇跡的に具材は揃っても、分量などを間違えてしまう可能性などの失敗可能性が上がってしまい、会社で「おいしい!」といってもらえる確率が低くなってしまいます。
そのため、ここで取得すべきは、「オムライスに必要なものは何か」という情報でしょう。まずはそれがファーストアクションとなります。ネットや本など、手段は問いません。
調べた結果、オムライス作りに必要な具材と道具は以下だということがわかりました。
そして、現状と比較をします。
家には具材は一切ない状態かつ、道具は木ベラが不足している状態でした。
揃っている状態と揃っていない状態を想像した時、それぞれネクストアクションが変わってくるはずです。
今回は必要物資が足りないそうなので、料理前の具材・道具を揃えることが次のアクションになりそうですね。
以下に整理します。
不足しているアイテム(具材と道具)を買い揃えるのがネクストアクションになりました。
そして、「どこで・何を・いくらで」買うのかもシートに表しているのでこの料理前アクションを達成しましょう。
ステップ3: 『アクションの順番』~オムライスを作るのに必要な手順は?~
具材と道具の購入が完了しました。
ここまででようやく「オムライスが作れる状態」が揃いました。
さて、ここからが実行フェーズです。
料理の手順を並べると以下になりました。
揃えた具材・道具がいつどこで使われるのかが明示されたのと同時に、必要アクションが出てきましたね!
これに沿っていけば(料理の腕という変数を抜きに)問題なくオムライスという料理は完成します!
これが階段を作るという意味であり、効果力です。
ステップ4: 『アクションの実践』~Let's make the オムライス!~
このようにステップ3まで1つ1つのアクションを割りもどしたらあらまあ大変。
やることがめちゃくちゃ明確になっていませんか?
ここまでくれば、次のアクションがすぐ実行できる状態なので楽勝ですね!
オムライスの例はここでおしまいです!
『業務分解』をするにあたっての注意
『業務分解』はテーマによってはどこまでも分解することが可能っちゃ可能です。
しかし、『業務分解』は目的に対して登るべき階段を洗い出すことで遂行までのアクションを明示する、あくまでも手助け的な役割です。
故に、『業務分解』することは目的でもなんでもありません。
そのため、
・分解のしすぎで作業に取り掛かる時間がなくなってしまった
・細かくしすぎたせいで逆にネクストアクションがわからなくなった
などが起こる可能性もあります。
どこまで分解すべきかの回答ですが、僕は「次にやるべきことがわかる状態」までいけばOKという認識で問題ないかと思っています😌
なので今回の例でいうと、ステップ3まで頑張ったら、あとは車のアクセルを踏む要領でアクションを行うのみです。
これが、今からあなたの目的達成へのアクションを簡単にしてくれる、『業務分解』の役割なのです。
まとめ ~『業務分解』で目の前のアクションを明確にしていこう!~
このnoteでは、『業務分解』をオムライスに例えて解説していきました。
実は習慣ごと(歯磨きや通勤など)も分解できるので、まず思考に慣れたいという方は練習台にしてみるのもいいかもしれませんね。
これを練習していれば、たとえ初めての仕事でも不安になることはありません。
むしろ普段から鍛えている『業務分解』の腕の見せ所です。
『業務分解』を使えば登るべき階段が明示され、必ずや業務遂行の助けになります。
また、『業務分解』は実は「タスクの抜け漏れを防ぐ」ことにも役立っています。
なぜなら、「階段を作る=実現可能性を最大化している状態」なので、伴うリスクをも取り込んでいるといえるからです。
ぜひ普段の業務も未来にこれから降ってくる難易度が高めの案件も、『業務分解』を使って達成していってください!
今回の記事はここまでです。さいごまでご覧くださりありがとうございました!
参考本(実は仮説思考とアナロジー思考がベース)