Haim - Women in Music Pt. Ⅲ
聴いてて心に沁みるような音楽、
ロック史に残る大名盤もいいけど、
たまにはこういうゆるい音楽も必要なのです。
まさに"chill"という言葉に相応しい、
レイドバックした雰囲気が全編に漂ってます。
世の中、自称サバサバ系女子で溢れてるけど、
多分ほんまのサバサバって
彼女たちのことを言うんでしょーねー。
1. Los Angeles
初っ端から、なんとも言えない気だるい感じ。
この感じがたまらん。
友達のお姉ちゃんみたいな、近くて遠い感じ。
2. The Steps
この曲のMVがこれまたたまらん。
一曲目で感じた年上のお姉ちゃん感が、
MVになることによって視覚的に再現されて、
ドアの隙間から着替えてる所が
ちらっと見えちゃってるみたいな、
なんか独特の危うさがあります。
(MV観ながらそんなこと考えてる
俺が一番やばいやろう。)
3. I Know Alone
実にハイムらしいインディーポップ。
1stに入ってそうな雰囲気で、
初めてハイムを聴いた時の高揚感が
蘇るようでもあります。
しかも、1stよりも明らかに洗練されている。
ハイムファンにならこの喜びが
きっと分かるでしょう。
4. Up from a Dream
ポストパンクっぽさとグランジっぽさを
融合したような、ザラついたミディアムナンバー。
カートコバーンが好きそうな曲です。
5. Gasoline
ゆるい。
ゆるすぎる。(褒め言葉)
Deluxe Editionにはテイラースウィフトとの
コラボバージョンが収録されてるけど、
全くこの曲と合ってなくて笑えます。
テイラーは素晴らしいアーティストやし
自分も大好きではありますが、
そもそもこのバンドと相性は良くないでしょう。
けどその合ってなさすら、
いわゆるポストパンク的観点から見ると、
なかなかクセになる雰囲気を
醸し出してるともいえる──
改めて便利でずるい音楽やなー、
ポストパンクって。
6. 3am
この二曲の流れが、"ゆるさ"のピーク。
日本人好みのR&B的アプローチに、
脱力感のあるボーカルが乗っかり、
ウォーターベッドの上で
たゆたうような感覚にさせられます。
7. Don't Wanna
地味ながら、この曲もかなり良い。
シンプルにメロディがキャッチーで、
ハイム姉さんの歌い方もややセクシーで、
年上好きの俺にはたまらんのです。
8. Another Try
"I Know Alone"と同系統のミディアムポップ。
この地味さを、"ゆるさ"というポジティブな
フレーズに変換させる彼女たちの魅力は、
やはりとんでもないです。
9. Leaning on You
フリートウッドマックの
"Never Going Back Again"を意識したと
思われる、アコなミディアムナンバー。
涼しげな曲調が、やけに心地いいです。
10. I've Been Down
キャッチーなサビメロ、
そして年上のお姉さん感。
なんやろう、なんかこう、、
エロい。
お前が年上の女好きなだけやろ
というコメントは受け付けております。
11. Man from the Magazine
グランジ風ミディアムナンバー。
90年代ガレージロック好きには
刺さりまくるであろうサウンド。
12. All That Ever Mattered
こちらもハイムならではのポップナンバー。
この系統の曲を聴くと、ハイムというジャンルを
確実に築きつつあることに気づかされます。
13. FUBT
ラストはギターをフィーチャーした、
ウェストコーストロック的サウンド。
サビというようなものもなく、
特に盛り上がることもなく終わっていくけど、
その最初から最後までゆるい感じが、
倒れそうな暑さの中で聴くにはちょうどよく、
何回もリピートしてしまう魅力になってます。