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最遅共闘者感想と友人への手紙
これは、友人に宛てた手紙です。友人が書いたnoteの感想と、私なりの共闘者を見た感想を手紙にするつもりでしたが、友人の許可が出たので公開します。観劇してから一ヶ月も経つけど、万が一感想が推しに届く可能性があるので。
文才皆無が取り止めなくダラダラと書くので長いです。
感想の前に
私は根本宗子さんについて全然詳しくありません。初めて名前を目にしたのはMOOSIC LABの『ねもしすたぁ』で、それ以降ちょこちょこお名前は目にするけど、とくべつ注目している存在ではありませんでした。認識としては、あっちゃん推しで割としっかり目のドルヲタ、ゆいはんやまりっかとも舞台をやっていて、とにかくラジオがやりたい人。アーティストスポークンで加納さんと対談したときも聞き流す程度。
でも、ある日をさかいに注目人物となります。2023年6月1日、我らが椎名林檎とのが対談をNHKで放送されました。確か親御さんが勘三郎さんの奥様とご懇意で、割と込み入った話題に切り込んでいった(上手いこと濁されていたけど)のを見たのが、『ねもしゅーやるじゃん!』となった瞬間です。
宝飾時計に書き下ろしで『青春の続き』を提供していたのもどんな縁なんだろうって思っていたので、いつか然るべきタイミングで根本さんの舞台見に行きたいなと思っていました。
1年後、推しのAマッソが単独公演の一ヵ月後に舞台に出ることが発表されます。作演出は気になっていた根本宗子さん、共演には面白い女優さんだなと思っていた長井短さんと、
加納さんが野菜シスターズのMV冒頭を何度もシークバー戻しては落っことして『おはよう』って言わせ続けたあっちゃん!不動のセンター前田敦子!!私は大昔に在宅でAKBを推していて、大箱のライブとかじゃんけん大会は何回か行ったことあったけどあっちゃんは一度も見れていません。これは行くしかないでしょう。
Aマッソの現場で知り合って、今は他界しているけど仲良くしてくれているオタクも誘おうと思って連絡したら、もうチケットの手配に動いていました。話早くてたすかるね!
感想とかネタバレとか
私が見たのは9月7日のソワレでした。センターステージなのはSNSで見知っっていたけど、それにしても近い。最前は近すぎて集中出来なかっただろうから、2列目はちょうどよかったです。
ストーリーは高校演劇をやっていた5人のうち1人がいなくなってしまい、それを12年間探し続けるお話です。過去と現在が行ったり来たりしながら、どこでもポツンとしてしてしまう京子をポツンとさせないためにしつこく優香は探し続けます。5人でどうしても会いたい優香と、会いたくない京子、京子がいなくなってから優香と共に孤軍奮闘する瑞希、突飛なことばかり言う真理恵、男に翻弄される吉田がみんなを翻弄したりしなかったり。
要所要所で真理恵と吉田の核心を突くセリフが印象的でした。『うちらは京子ちゃんに会いたいっていうより今の優香ちゃん見てるのが辛いから一緒に探している。』『京子ちゃんを優香ちゃんに会わせてあげたいのかも!』『優香ちゃんの傷つくところをうちらは見たないねん。』優香、友人に恵まれているな…
瑞希はずっと怒っていて、あて書きされた役にしても癇癪の加納が反映されすぎていました。
終盤、みんなで順番に過去に巻き戻していくとき瑞希はチケットが足りず1人だけNODA MAPを見に行けなかった日をやり直すのだけど、もしかしたら5人ににこだわって一番5人が大好きだったのは瑞希なのかな。
京子ちゃんがある日をきっかけにいなくなって、月日は流れて優香は京子ちゃんを探し続けながらも思いを伝えるために作家になりました。京子ちゃんが逃げて逃げてたどりついた刑務所に京子ちゃんのために書かれた本が届けられます。『きっと本当は誰かと一緒にいたいのに自ら進んで自分の孤独を一人で抱きしめ続ける貴方に、誰かと共闘することの意味を投げかけ続ける自分でありたい』という完全に一個人に向けたメッセージつきで。
誰かのために文章を書いてそれを目的の相手に読んでもらうのは文筆という行為の根元なので、本って結局は手紙なのかもしれません。
優香の思いはずっと伝わっていて、京子ちゃんは伝わってるけどどうしたらいいかわからなかっただけなんのでしょう。そんなことは優香はとっくに気づいているので、最後にふたりがその場でやり直しをしたとき、抱き締めて受け止めます。辛くてしんどいなら半分持つし、半分が重かったら、他の人にも持ってもらったらいい。可視化された『おもい』をみんなで分けて持つのは、松たか子にもらった手ぬぐいと一緒。最初はそれができなかったけど、今度は何度繰り返しても間違えない。何度でも優香は京子ちゃんを抱きしめる=受け止めてくれるんだから。
最後、実際やり直しは出来ないけど誰かと一緒なら振り返ることはできる。こうやって死ぬまでの暇をなるべくくだらない事で潰していこうよ!と笑いながら共闘していく決意表明する姿は、全ての女の子の希望の光に見えました。
『なんでもわかるんだ』
『なんでもはわかんないw』
これは京子ちゃんと優香のやり取りですが、私もこんなやり取りをすることがあります。
他愛ないやり取りだけど、これだけで重大な秘密を話してみようと決意した京子ちゃんの気持ちが少しわかります。ながらでもちゃんと話を聞いてくれて、受け答えに適当なことを言わない、なんとなくの会話なんてないと言ってきちんと向き合ってくれる優香に私は友人を重ねました。共闘者を一緒に見た友人です。今回この作品を一緒に観劇出来たことに意味があるなと思っているのですが、どうなんだろうな…今度聞いてみようと思います。
蛇足
私は根本さんがあの頃のオタクだと思っているので、京子以外の四人が自転車で登場する場面はあっちゃんがぶっ倒れるでおなじみ、西武ドーム3日目の演出へのオマージュだと思っているのですが、どうでしょうか?
あと、衣装がとにかく可愛い。まずギンガムチェックなのが古のAKBオタクの心をくすぐります。あっちゃんがギンガムチェエックの衣装!信じられる!?(ギンガムチェックのMVには出てるけど卒業してるので衣装は着ていない)吉田のジャンパースカートをベースに、役の動きによってデザインが違うのとか、根本さんのポッドキャストで衣装の酒井さんと詳しくお話されてるので聴いたほうが良いかも。みんなが気になってる靴のこととか、スカートの長さや着心地、小さい帽子のことも全部わかります。これを書いてる時点では前編のみ聴取済みですが、そろそろ後編も配信されてるはず。聴きかねば。(追記∶10月3日に配信されてた)
オタクの欲目かも知れないけど、私は村上派閥の民なのでむらきゃみさんの天性のキュートさが爆発していたところは見逃せなかったです。自分のことが可愛いかどうか全員胸に手をあてて聞いてみろと強要するとき、胸に手を当てる動作にこだわりごねる吉田は愛らしく、いかにもむらきゃみさんでした。女優、村上愛に無限の可能性を感じています。
あと加納さんがアーティストスポークンで、もっと演劇やりたくなりましたか?みたいな質問に、お笑いをやっている意味が明確になった。いまは舞台より企画ライブやりたい(やる)って言ってたのがめちゃくちゃ嬉しかったな。いろんなことやって笑いにフィードバッグしてくれ!
友人への手紙
note読みました。衣装やあっちゃんの顔の影の話、貴方らしい着眼点だなと思います。今のAマッソへの思いや感想も知れて良かった。貴方が他界したことがいつまでもちょっとだけ寂しくて、二人のことどう思ってるんだろうなって、そういう話してもいいのかなって、気になっていたので。
貴方の作品への感想は、いつも作り手に寄り添っていますね。私は見る側としての片面にしか着目出来ないので、note読んだ後に演者ではなく作演出家としての根本さんを考えながらメモを読み返したりしています。これ、ちゃんとnoteの感想になってるかな?自信ないです。私の感想は支離滅裂で読みにくいと思うけど、宿題だったので頑張ってまとめました。頑張って読んでください。
一緒に行った日、良いお席で取ってくれてありがとう。いや〜こんな日が来るとはね!貴方が他界して以降連番することがなくなってずっと寂しかったから、共闘者が告知されたとき絶対に誘うって決めてたんだ。断られない自信もあったしね。
帰りに食べた回転寿司、出待ちもしてないしさよりも蝦蛄もなかったけど美味しかったね。初日見てすぐに、7日は回転寿司行こうって言ってた理由がわかりました。誘ってくれてありがとう。また行こう。
Aマッソがきっかけで出会って7年くらい?長い付き合いになりました。私は共闘者としてこの7年闘ってきたと思ってるんだけどどうでしょう?ほぼほぼ私が助けてもらっていただけだったかも。
貴方と観劇できて良かった。他の人と観に行くことは考えられなかった。私達も死ぬまでの暇をなるべくくだらないことで潰していこうね。