夢はなくても
ずっと社会の末っ子だと思っていたのに、いつのまにか自分より年下の方々から相談を受けるような年齢になってしまった。
もう完全な大人なんだなーってことを、そういう瞬間にしみじみ感じます。
普段生きてるとなかなか実感しないことのひとつです。
だいたい10代〜20代前半の就活中や働き始めの年齢の方、仕事で悩んでいる皆さんと話していると
「なにがしたいのかわからない」という話題が必ずあがります。
そしてそのたびに、
あーわたしもだよーーーー とおもう。
ただ、彼女たちと私とで違うのは、私がそれを「問題だ」と捉えなくなったところかなとおもいます。
昔は夢や目標、やりたいことはあってしかるべきもの、ないのはだめなこと、
そんなふうに思っていました。
夢や目標を探せば探すほど、いつまで経ってもそういうものが見つからない自分にやきもきしていた時期もありました。
だって、そりゃそうだ。
小さい頃から幼稚園や学校では当たり前のように「将来の夢」を聞かれていて、
今は大人だから、わかりませんとか探してますとか夢じゃないけど〇〇したいとかなんとかかんとか言えるけど、当時は画用紙とか渡されてそれに当たり前のように絵とかかかなきゃいけなくて拒否とかできない。ないとかない笑
だから、今思えば本当になりたかったのかも謎だけど、お花屋さんとかケーキ屋さんとか、そんなふうに適当に、身近で無難な夢に寄せていた記憶があります。
とにかく、当時から私には夢とか無かったんです。
(かわいげのないこどもだな 笑)
ずっとずっと探しているけど見つからないもの、それが私にとっての”夢”でした。
でも、その考えは、2年ほど前に受けたコーチングのコーチからの言葉によって変わったんですよね。
人間にはビジョンが他と価値型の人がいる。目標達成(ゴールに向かってがんばる)ことがモチベーションになるひともいれば、自分の価値観(こういう暮らしがしたいとか)を満たすことがやる気につながる人もいる
そう聞いて、すっと心が軽くなったことを覚えています。
それからは、なにも無理に夢ややりたいことがなくてもいいんだなと思えるようになりました。
相談や質問をくれるみなさんはかつての私のように”夢がない”ことに焦っていたり、しんどさを覚えたいたりすると思います。夢というと大げさだけど、常になにかやりたいことがないとダメという、見えないいろんなプレッシャーを受けているようにみえたりして。圧ってしんどいよね
でもやりたいことが本当に明確で”これがわたしの夢です!!!!!”と宣言できる人っていったいこの世にどのくらいいるのかな、と思う。
しかも、やりたいことなんて、いろんなことをやっているうちに見つかることがほとんどなんじゃないだろうか。
夢はあってもなくてもいいと思う。明確な目標に向けて頑張れる方はとても素晴らしいし、尊敬する。でもそれがないからといって劣っているとかそんな風に思う必要も絶対ぜんぜんない。どっちがいい悪いの話ではなくて、人の性格によるというだけのこと。
本人が夢と自覚していないことかもしれないけど、自分が大事にしたい何かが最終的に夢や目標のポジションに動く可能性だって大いにあるし。(わたしもそうだった)
そういうことに気が付くには確実に経験が必要。やってみてわかることだって私もいっぱいある。いろいろやりながら、選択肢や自分の引き出しを増やしながらいろんな可能性を探すのだってぜんぜんありだと思います。
もし今そんなに悩むのなら、やりたいことを探すんじゃなくて、逆にやりたくないことを整理するのでもいいと思う。
やりたいこと以上に、やりたくないもののほうがはっきりしている人の方が多いと思うから。この作業は比較的取り組みやすいのでおすすめ。
夢をみつけたいなら探せばいい、でもみつからないからといって自分を否定しなくてもいいと思う。
そんな私の最近の夢は心穏やかに健やかに過ごすこと。おいしいごはんをおいしいと感じて、暮らしやすい家で、納得いくインテリアに囲まれて心地よく過ごしたい、ただそれだけ(笑)
そのために働くし、そのために一番いい時間を過ごせるように工夫する、それがモチベーション。
まずはそんなものでもいいんだと思う、夢とかなくてもなんとかやっていけている人より。
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