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千葉県市川市「本八幡」で、地域の人に愛されるチーズステーキサンドイッチのお店「FOODICAL HEROES」
本八幡駅から数分歩いた先、住宅街の通り沿いに佇むチーズステーキサンドイッチ専門のお店「FOODICAL HEROES(フーディカルヒーローズ)」。赤い屋根とフラミンゴの看板が目印です。
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お店に近づくにつれて、お肉が焼ける香ばしい香りと、へらが鉄板の上で奏でる心地のいい音が聞こえてきて、期待に胸が高まります。
お店がある市川市本八幡は、新宿からJR総武線と都営新宿線で、およそ40分ほど。近年は、都心への交通アクセスの良さから移住者も増え、若者からファミリー層まで多くの人で賑わっています。
日本ではあまり知られていない、チーズステーキサンドイッチ専門店とは
チーズステーキサンドイッチとは、アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィア発祥で、炒めた薄切り牛肉と玉ねぎ、溶けたチーズを長いロールパンで挟んだ形が特徴のサンドイッチです。
お店に足を踏み入れると、カウンターテーブルが広がる店内に、アップテンポな曲が流れており、どこか異国の地を彷彿させる雰囲気を感じます。
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チーズステーキサンドイッチのメニューは全部で7種類。ハラペーニョやハワイアンなど聞き馴染みがない品名への好奇心を抑えつつ、定番のチーズステーキサンドイッチを注文しました。
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お肉が焼ける香ばしい香りが食欲をそそります。持ってみると、ずっしりとした重みを感じます。お肉とチーズの中に甘みと食感がある玉ねぎも合わさり、パンとのバランスが抜群にいい。
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また、「FOODICAL HEROES」は食材や調理法にもこだわっています。「FOODICAL HEROES」の高山真一さん(以下、真一さん)にお話を伺いました。
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あまりのパンのおいしさに製造場所を尋ねると、「パンは、東京の人気パン屋さん『コーデュロイ』で作られる特注もので、毎回少しずつ変化を加えて作ってくれているんだ。とにかくこだわりは歯切れの良さ!」と嬉しそうにお話してくださいました。
また、焼き場を見ていると、玉ねぎを鉄板においた後、何やら蓋をしている様子。
その工程の意味を尋ねると、「生でも炒めるわけでもなく、絶妙な火入れを目指して調理しているよ。そうすることで生や炒めた状態とは違って、旨みと甘み、何より食感が残る玉ねぎができるんだよ」とのこと。
美味しさの秘訣は、ぶれないこだわりを持つことかもしれませんね。
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「人に会いたい」そんな思いから始まった
真一さんは元々、アメリカのメッセンジャーバック(自転車でものを運ぶ仕事、メッセンジャーが使用するバック)を作る会社「リロードバゲージ」の商品を輸入して、日本で販売と卸をする会社に勤務していました。その「リロードバゲージ」があった場所が、チーズステーキサンドイッチ発祥の地、フィラデルフィア。
「市川で働いていたけど、フィラデルフィアに出張で訪れることが何度かあって、そこでフィラデルフィア名物のチーズステーキサンドイッチに出会ったんだ!」当時のことを思い出して、真一さんも思わず笑みがこぼれます。
しかし、チーズステーキサンドイッチは美味しかったけど、「日本では食べられないな」と、出張に行くたび思っていて。「誰か日本でお店しないかなあ」と、どこか他人事のように考えていました。
その中で時代の流れとともに、お客さんの顔を見なくても物が売れる時代が加速していきました。「ただ、人に会いたかった」。そう語る真一さんの横顔は、どこか寂しげでした。
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飲食への道を選んだときに、なぜ、チーズステーキサンドイッチを商品として選んだのか。その答えは、意外なものでした。
「初めから、チーズステーキ屋になろうと思ったわけじゃないんだ。飲食店をしたら世界中から、日本中から人が会いにきてくれるんじゃないか、そう考えたことが始まりだったかな。そのまま、お店のコンセプトも人に会うことをテーマにしたよ。
そして、なんのお店をしようか考えた時に、チーズステーキサンドイッチのお店を誰もしていないことを思い出して。『これだ!』一度そう思ったら、そのことしか考えられなくて、チーズステーキサンド屋を作ることに決めたんだ」
お店を始めて、6年目を迎えた
「FOODICAL HEROES」は今年の夏で6年目を迎えます。その節目に感じていること、お店を始めたばかりの当時の想いを語ってくださいました。
「最初は、すごく気持ちが入っていたわけでもなくて。チーズステーキサンドイッチに決めたし、やっちゃおうくらいの感覚。
いざお店を始めて5年経つと、チーズステーキサンドイッチを知ってくれて、目当てにきてくれる人が増えたんだよ。
その中で印象に残ってるお客さんがいて、ご夫婦で来店してくれたんだけど、旦那さんはフィラデルフィアの出張でよく食べていたから思い出の味で、奥さんは食べたことがない。だから『思い出の味を奥さんにも食べてほしい』って連れてきてくれて。
5年経った気持ちの変化としては、使命感ほど重々しく考えたくはないけど。『チーズステーキサンドイッチを、より多くの人に食べてもらいたい』そんな思いが強くなったよ」
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“本八幡”の魅力とは
なぜ市川市本八幡にお店を開くことに決めたのでしょうか。
「東京の人は感覚が鋭いんだよ。新しいものには、すぐ反応しているイメージ。だから東京に近い千葉で面白いものを売ると、人がきてくれて千葉が盛り上がるんじゃないか、そう考えたんだ。
あとは、この町で15年近く働いていて、千葉の中では一番好きな場所だったから選んだかな」
新しいことに敏感な都会の人の感性の鋭さと、住み慣れた町だったことからこの町にお店を開くことに決めた真一さん。真一さんが考える本八幡の魅力を伺いました。
「東京寄りで、交通のアクセスがいいところが一番の魅力かな。総武線・京成線・都営新宿線の3ラインがあるから、都内勤務の人から大学生までたくさんの人で賑わう意外と流動的な町なんだよ。
あとは車を持ちたい人にとっては、東京と比べると駐車料金も安いから引っ越してくる人も多いね。特にファミリー層とか」
立地もよく、交通の便もいいので暮らしやすい。また、駅前は賑やかですが、1歩奥に入ると、落ち着いた雰囲気なので、一人暮らしの人にとっても家族にとっても生活しやすい町です。
また、本八幡のおすすめスポットとして、町名の由来にもなった「葛飾八幡宮」と創業36年の老舗ショッピングモール「ニッケコルトンプラザ」を紹介していただきました。昔ながらの場所が残る、魅力あふれる町並みが広がっていました。
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「地域の人に愛されるお店づくりがしたい」その思いの背景とは
「FOODICAL HEROES」を始める前に仕事をしているときから、「もっと人がきてくれる町にしたい」そんな思いを持ち続けていました。その中で、飲食店の経営者の方たちが、お客さんの取り合いをしている声を耳にして、違和感を感じていたそうです。
「お客さんは、そもそも所有物ではないでしょ。そんな話している時点でナンセンスだよ」と軽く笑いながら言われました。
「そんな言い争いをしていたらお客さんもその雰囲気を感じ取って、来なくなってしまうよ。
そうじゃなくて『本八幡はいい町だな、面白いな』そう言って回数を重ねてきてくれる人を増やすことに力を入れると、地域の人に愛されるお店、町になると思うんだよね」
町を盛り上げるためには、歪みあうのではなくお互いに助け合うことが大切だと教えていただきました。「FOODICAL HEROES」があるから本八幡に行こう、そんなファンを作ることがお店と町の発展に繋がっていきます。
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「あと個人的にやっていることがあってね。好きなお店、いいなと思ったお店はジャンル問わず、来店されたお客さんに紹介するようにしているんだ。
他のお店の人から、『FOODICAL HEROES』を紹介されてきました。そして、実際に食べて美味しいと思ってくれる。そのあと、おすすめのお店を紹介するけど、『こんな美味しいものを作ってくれている人が教えてくれるものは美味しいだろう』ここで信頼度がグッとあがるんだよ。
この連鎖が増えていくと、自然と人が集まって愛されるお店になるんだよね」
真剣な眼差しで語っている真一さんの表情をみると、本気で地域を、お店をいいものにしたいと考えている人の目はこれだ、と感じました。
「変わらないために変わり続ける」これから目指す姿とは
5年間走り続けて、「チーズステーキサンドイッチをより多くの人に食べてもらいたい」。その思いはさらに増しました。
目指す味は、お客さんから「変わらないね」と言われ続けるために常に変化をさせながら、走り続けること。
「これからも肉の厚さやパンの歯切れの良さなど改良していくつもり。努力することは当たり前だからね。その中で変わらないために、変わり続ける。その努力をこれからもやっていきたいね。」
今後も「FOODICAL HEROES」は、走り続けます。5年後、10年後も愛されるお店を目指して変わらないために、変わり続けながら。
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編集後記
「努力は当たり前で、変わらないために変わり続けたい」この言葉がわたしの心に残り続けています。今後も通い続け、「『変わらないね』と言えるお客さんの1人になりたい」そう思わせてくれたお店でした。
「FOODICAL HEROES」詳細ー
住所:〒272-0023 千葉県市川市南八幡3-23-1 1F
営業時間
(月〜金)
ランチタイム 12:00~15:00
ナイトタイム 17:00~21:00
※木曜日ランチのみ
(土日祝)
オールデイ 12:00~18:00
定休日:火曜日
公式Instagram
https://www.instagram.com/foodicalheroes/?igsh=MWo5YjR2bHllbWJhNg%3D%3D