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プライドポテトと国宝土偶カックウの意外な関係
「北海道・北東北の縄文遺跡群」が、2021年7月に世界文化遺産に登録されてから早3年。
日本で最も古い時代の世界遺産である遺跡群は、今から約1万5千万年前の縄文時代の始まりから2400年前の終末までを、北海道、青森、岩手、秋田の4道県にまたがる17の縄文遺跡で構成しています。
この3周年を記念したタイアップ商品
湖池屋プライドポテト
「日本の神業 縄文香る帆立だし」が7月に全国で販売されました。
縄文香る…とはどんな香りか?気になるところですが、
先ず最初に気になったのが、「プライドポテト」。フライドとは違うらしい?と調べることに。
国内産のじゃがいもを100%使用し、素材も製法も一切の妥協なく、老舗・湖池屋のプライドをかけたことから名づけました。
なるほど~、
プライドをかけた自信作!ということですね。
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パーッケージには縄文文様を背景に、国宝土偶「カックウ」がいます。
「カックウ」は世界遺産となった函館市(旧南茅部町)の著保内野遺跡から出土した土偶です。
高さ41.5㎝の大型で均整のとれたプロポーションに、様々な流れるような文様が施された全身。突出したカッコよさには、誰もが惚れ惚れしてしまいます。
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さて本題、ポテチとカックウの意外な関係ですが…
それは共に「じゃがいも畑生まれ」ということ。
1975年8月、函館市(旧南茅部町)に住む女性が、家庭菜園でジャガイモを掘っている時に、鍬に硬いものがあたり土を掘ったところ、頭の形をした焼き物が出てきた、というのが「カックウ」の始まりです。
泥だらけで何か分からなっかものが、後の調査で大型の土偶と判明したのです。
発見時はうつ伏せの状態で6つに割れ、両腕と頭の一部はありませんでした。
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この発見をきっかけに周辺一帯を調査すると、ここは土坑墓(土を掘った墓)である可能性が高く、人骨らしき破片も確認されたということです。
つまりカックウは被葬者の副葬品として、亡きがらに寄り添い土に埋められていたと考えられるのです。
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じゃがいも畑が墓だった!とは、ちょっと複雑な気がしますが…
それはそうと、そろそろプライドポテトの実食といきましょう。
パッケージ裏には
「1万年の歴史 日本のだし文化」
「だし文化」は土器を使用し始めた縄文時代が始まりだと考えられる、と記されています。
「縄文香る帆立だし」には、北海道産の「ホタテ」、秋田県産の「しょっつる」、岩手県産の「しいたけ」と海と山の恵みが使われているとのこと。
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因みに縄文時代に「じゃがいも」はまだなく、1603年の安土桃山時代にオランダ人によってジャワ島から伝えられたと言うことです。
縄文人がこのプライドポテトを口にしたら、なんと言うだろう?
そんなことを思いながら、パリパリっとあっという間に完食。
なかなかイケる!ポテト×縄文でした。
*参考資料
日本の土偶 江崎輝彌 講談社学術文庫
土偶のリアル 譽田亜希子 山川出版社
特別展「和食~日本の自然、人々の知恵」公式ガイドブック
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