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気になる土偶#116:小さなお面/千葉県教育委員会
この「顔」は縄文土器に付いていた装飾です。
かなりインパクトのある立体的な「顔」は、鬼のお面にも見えるようです。
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これは顔面突起と呼ばれるもので、土器部分は失われ今はこの「顔」だけが残っています。
立体的に作られた顔面にはいくつもの窪みがつけられ、そこに貫通した孔で目・口が表されるという、あまり見かけない作りとなっています。
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この「顔」が生まれた遺跡は、何千年にも渡り人々の営みがあった場所で、約5000年前には2つの「環状集落」が作られました。
「環状集落」とは、大きな広場を中心に外側に住居がぐるりと配置された集落の形を言います。
広場にはゴミ捨て場や墓、祭りや祈りの場所等が設けられ、コミュニケーションをとりながら生活を営んでいたと考えられています。
この遺跡の最盛期には、環状集落の大きさは直径120m~130mにもなったと推定され、人々の活気で満ちた豊かな集落であったと想像できるようです。
それを示すように、装飾品とされるヒスイの大珠が5点も出土しています。ヒスイは当時大変な貴重品であったため、一般に「1つの集落に1つだけの宝物」というケースが多いようです。
他にも数々の祈りの道具が出土していることから、この遺跡は周辺地域からも多くの人々が集まった「拠点的」な集落であったと考えられています。
この「顔」のついた土器も祈りの道具と考えられるものの一つです。
珍しい鬼のような「顔」には、他の集落にはない特別な祈りが込められているのかもしれません。
上から見ると、頭にも大きな孔。中は空洞。小さな小さな誰かが被るお面なのでしょうか?
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人の数だけ祈りがある…。縄文時代も今も変わりないようです。
*タイトルは「土偶」ですが、土器や土製品、石製品も紹介しています。
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