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自分のフラを探す旅

先日のショーから1週間後、
いつもの曜日、いつもの時間に
レッスンを申し込んだ。
一度基本に戻る、と前から
言われていたように、基礎の
ステップをひたすら練習した。
翌日先生から、
「私事で申し訳ないけれど、
レッスンの日を少なくするので、
これ以上はレッスンできない」という
メッセージが来た。
理由はもっともらしい内容だったけれど、
私にレッスンしたくないのだな、と
ピンときた。

ショーの2か月ほど前から私は、
先生が目指している踊りと、
私が目指しているものの違いが
日に日に大きくなっていることに
気が付いていた。
現地で参加者全員で練習した時、
以前一緒に踊ったことのある人に
私はぼそっと言った。
「このショーが終わったら、
先生のレッスンを月1回にするかも」

それが聞こえたか、私のエネルギーが
伝わったか。それとも、言葉の
端々に出る私のフラへの考え方なのか。
結局、先生の方から「お断り」が来た。
フラシスターズも増えて、また一緒に
踊れることを楽しみにしていたけれど、
先生は2度と私と関わるつもりは
ないようだ。

昨日、ショーの写真と動画のリンクが
先生から送られてきた。
写真も動画も私だけが、他の生徒さんと違っていた。
上手下手ではなくて、私だけが浮いている。
先生を含めた他の3人の笑顔と、
私の笑顔が全然違う。
私以外の全員が、本当に楽しそうな顔を
している。

ショーの後、ステージ上で参加者全員を
一人の生徒さんのご主人が写真を
撮っていた時、私はその横で、見に来てくれた
友人に挨拶していた。
振り返った時にその光景を目にして、
「これが今後の私たちなんだな」って
直感したのは、間違っていなかったようだ。

何かを教えるということに必要なものの
ひとつに、母国語力があると思う。
私たちなら日本語力。
私は彼女のレッスン後、イメージを掴むために
ほぼ毎回YouTubeで参考動画を探していた。
他の生徒さんたちがどうしていたかは知らないけど、
きっと皆さん、優秀だったのでしょうね。

会社の同僚のほとんどがロコガールで
フラ経験者なので、
「ちょっとこのハンドモーション、してみて?」と
聞くと、ただ見せてくれるだけではなくて、
「イルカが水面をジャンプしながら、
泳ぐイメージ」などと言ってくれる。
たまたま私にはこういう説明の方が
ピンと来ただけかもしれない。
でも。フラは手話のようなもの。
見ている人に伝えることが私は大事だと思っている。
母国語ではないハワイの言葉を伝えるためには、
私の日本語力も必要かなーなんて思う。
日本語力が乏しいと、どう表現していいのか
私はわからないから。

昨年より2人増えたフラシスターズと
一緒に踊れないと思うと、とても寂しい。
道は分かれてしまったけれど、
彼女たちがそれぞれのフラを探すように、
私も自分のフラを探そう。







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