【検証】ディズニーランドは1日で最大何周できるのか
いつもお世話になっております。
天竜川ナコンと申します。
突然ですが、私は
自分の限界を越えたことがありません。
「いつもそこそこやって、おしまい」
そんな自分に嫌気がさしていたのです。
なので今日は、
「開演8:00〜閉園22:00までの間で、ディズニーランドを何周できるのか」
という検証を通じ、
自分の限界を超えたい。
と考えたわけです。
もちろん
他の方には決して迷惑をかけない、
ということは大前提。
普通に歩く範囲内での
限界を目指します。
そして、まだディズニーに来たことがない人の
ワクワク感を決して削がぬよう、
写真には基本モザイクをかけます。
最初のエリア、ワールドバザールを起点とし、
ぐるっと大回りしたら一周とカウント。
ちなみにタイムロスになるため
アトラクションには乗らない、
という方針です。
【1周目】
早速チャレンジスタート。
10年ぶりにディズニーに来たのですが
まさかこんな形で再園するとは思いませんでした。
朝ごはんを食べていなかったので途中腹ごしらえ。今日は長期戦になりますからね。
ワールドバザールへ戻って来て、
危なげなく一周完了。
だいたい20分くらいでしょうか。
なんだか観光みたいで楽しいですね。
【二周目】
要所要所で写真を撮りつつ。
散歩してるだけでも楽しいです。
来てよかった。
二周目も難なく終了。
そこそこ歩いた感も出て来ましたが、
時間はどのくらい経ったのでしょうか…?
まだ9時半、ワロタ
けっこう、自分では歩いているつもりでも
閉園の10時まで、12時間30分もあります。
この時くらいから、
今回のチャレンジのヤバさを、
少しずつ、理解してきました。
【5周目】
3、4周目をこなして、5周目に突入。
こう、ずっと歩いていると
リアルタイムで足がおかしく
なっていくのを感じます。
途中、まだ午前中なのに
喧嘩しているカップルがいました。
「俺より幸せなのは間違いないんだから、我慢しろよ」
と思ってしまうくらいには
僕も余裕がなくなってきました。
僕だって可能であれば
好きな人や友達と来たかった。
【10周目】
明らかに元気がなくなってきたのを感じます。
足が、というよりも
肩にイヤな違和感があります。
急遽、背負っていたリュックを
コインロッカーに預けました。
体がかなり軽くなったのを感じます。
こんな小さな努力の積み重ねが
生死を分ける、そんな気がします。
【14周目】
つらい。
「土を掘っては埋めて、
掘っては埋めてを繰り返す」
そんな刑罰を思い出しました。
心の中の悪魔が
「ディズニーに来たんだから
アトラクションに乗っちゃえよ。
ズルしても誰にもバレねえって」
そう囁いてくるのを感じます。
正論だと思います。
【15周目】
15周時点で12時30分でした。
入園から4時間程度たった計算です。
そして、閉園まであと、9.5時間あります。
【17周目】
本当に心が折れそうになってきました。
体力的にというより、
足の裏に豆ができていて、
違和感がすごい。
あと、何のためにやっているのか、
全然わからないのです。
「20周したら、いったん食事しよう」
それだけをモチベーションに、
とにかく前に、前にと足を進めます。
【20周目】
念願の20周目に到達。
満身創痍の状態で、レストランへ。
初めてディズニーっぽいことをしている。
ハンバーグ、すげえおいしい。
めちゃくちゃお腹が空いていたため
5分くらいで食べ終わってしまった。
「もう、一歩も動きたくねえ。」
「適当に嘘ついて、適当に写真撮って「40周しちゃいましたw」とかでいい気がする。」
そんな気持ちがふつふつと
そしてリアリティをもって、
沸き上がってくるのを感じます。
…そうか、これが限界を超える、
ということなんだな…。
正直、今やめることもできる。
でも、こんなくだらないことでも、
きっと死ぬ前に振り返ったとき、後悔する。
他人は騙せても、自分は騙せねえ。
今日が人生の最終回だとしても
悔いのないように生きる。
そう、自分で自分を鼓舞し、
重い足を上げ、チャレンジを再開しました。
【22周目】
この光景も、もう22回目です。
途中何回も、
「ここは本当にディズニーランドなのか?」
というゲシュタルト崩壊を起こしかけました。
ちなみに同じ人と4回すれ違いました。
タイムリープしてるみたいですね。
【24周目】
「…ア”っっっ!」
右足に強烈な違和感が。
そう、豆が潰れたのです。
「マジでシャレにならない。」
「流石にもういいだろ…」
「もう帰るか…?」
そんな僕の中の常識を黙らせ、
冷静にガーゼを一枚かませ、
足の負担を少なくし、前に進みます。
人生みてえに途方もねえ。
でも人生と同じで、確実に終わりは来る。
その過程でどう振る舞うかが、
問われている気がしてならないのです。
【26周目】
26周目を超えたあたりから
明らかに気温が下がったのを感じます。
ここから先は寒さも敵。
ホットココアを調達して、
体温を下げないようにします。
まるで、都内で登山しているかのようです。
【28周目】
「……ッ!」
ついに左足の豆も
潰れてしまいました。
「もう、歩くのが怖い」
つらい、というよりも
恐怖心との戦いです。
しかし、これも冷静に処置を施し、
ベンチで休みながら、少しずつ
しかし確実に進んでいきます。
誰かに「やれ」と言われた訳ではない。
誰かに「やるな」と言われても
自分の意志でやりてえことをやる。
その積み重ねしか、
自分を違う世界には
連れて行ってくれない。
そう感じるのです。
【29周目】
ガラクタみたいな両足を
懸命に一歩、また一歩と前に
進めていきます。
「30周は行こう。」
「30周行ったら、シンデレラ城を見に行こう。」
そんな「夢」をむりやりでっちあげて、
目の前を壁を壊し続けます。
もう、心臓で動いているというより
心で動いている感じです。
【そして…】
ついに30周をクリア。
時間にして、19時15分。
スタートから10時間程度のことです。
今日だけで、48.31kmを徒歩で移動。
フルマラソン、42.195kmを
図らずしも、超えることができました。
記念に、全く見ることのできなかった
シンデレラ城へ向かいましたが…
暗すぎ&建設途中でライトアップなし。
何が何だかわかりませんでした。
【自分の限界を超えろ】
「もちろん、これで終わりじゃねえ」
「30周はあくまで数字にすぎねえ」
「時間が続く限り、周り続ける…」
そんな思いに突き動かされて、
まさに進み始めようとした瞬間でした。
──「いや、もう無理だな」
これ以上は、無理だ。
僕は、僕の体の限界を
見逃しませんでした。
ここまで豆が潰れても、
足がガラクタになっても、
歩き続けて来ました。
もう少しで50km超えることができる。
そんなところまで来ました。
でも、何かがおかしいのです。
直感的に「もう歩いてはいけない」
そう感じました。
ここまで一緒に戦ってきた
自分の体の限界は、
自分がよく、わかりました。
なので、私のチャレンジは
ここで終了となります。
少なくとも私が
1日MAXで周れるのは30周だと、
この検証でわかりました。
ここで一つ、皆様に
訴えたいことがあります。
「無理は、してはいけない」
もちろん、頑張ることは大切です。
その前提の上で、肝心の所で、
無理はしてはいけない。
若くしてリングに沈み伝説になるのも
もちろんかっこいいです。かっこいいですが、
地味に見えるかもしれないが、
長くリングに立ち、戦い続ける。
というかっこよさもある。
私はそう感じます。
僕は、僕のはやる気持ちを抑えこみ、
今日、自分に勝つことができました。
おそらく、これまでの自分であれば、
あそこで行ってしまって
廃人になっていたかもしれません。
矛盾しているようですが、
「自分の本当の限界を知る」という、
”自分の限界”を超えることができたのです。
ありがとう、ディズニーランド。