これは危険がアブナイ?(1)
このブログを書いている2日前の土曜日に・・・3月の上旬にうちのNPOまで「エレベーターの更新」について相談に来られたN理事長(住戸数50戸弱のマンション)の理事会に行ってきました。
そして、このマンションの理事会に参加して私が思ったことを(記憶がフレッシュなうちに)記したいと思います。
「マンションの罹災時の備え」シリーズの途中ですが・・・一旦中断して、そのマンションの理事会に参加して思ったことをお話したいと思います。
エレベーターの問題と違った!
私がうちのNPOの事務局から聞いていた当初のNさんの相談は・・・
「管理会社よりエレベーター更新の提案が2プランあった。どちらのプランも高額(1500万円くらい?)な費用が必要で驚いている。他に方法が無いのか?エレベーター更新について、よく分からないので教えて欲しい」という内容でした。
相談当日に持参された管理組合資料の中に(1月下旬に開催された)「定期総会」の議案書があり、Nさんから「定期総会」の話を伺った時に・・・
「これって『エレベーター更新』の問題と違う。もっと根本的な管理運営の問題かも?これは、このままだと『危険がアブナイ!!』理事長のNさんのお立場がヤバイ!かも?」と思いました。
ちなみに・・・「定期総会」とは?
「定期総会」は、(「区分所有法」という法律に基づいて)「管理規約」に毎年開催することが謳われている会議のことです。管理組合の年度決算の報告と、新年度の事業や予算等を決定をします。マンション管理組合の「最高意思決定機関」と呼ばれています。
マンションの管理運営の流れ的には、「総会」で決議された事業や予算の執行を「理事会」の決議に基づき「理事長」が行う・・・という感じかな?(マンションの「管理規約」によっては、「通常総会」と表現されている場合もあり)
また年1回の「定期総会」で決議されていない新たな事業を行なう必要が生じた時は・・・「臨時総会」を開催することも可能です。
新年度事業計画に織り込み済みやん!
・・・で、話を戻します。
Nさん持参の「定期総会議案書」を拝見すると・・・新年度の事業計画案や予算案の中にエレベーター更新が織り込まれていました!
その議案書には「エレベーターメーカーの見積提案書」が2プラン(スタンダード&デラックスだったかな?)が添付されていて「どのプランで実施するのかは理事会一任願います」と記載されていました。
議案書を拝見して私が思ったことは、
それにしても大雑把な議案内容だなあ・・・1000~1500万円程度(戸あたり20~30万円程度)の大きな費用を拠出する事業内容なのに独立議案ではなく「新年度事業計画案&予算案」の一部に織り込まれているだけか・・・感心しないなあ、ということ。
そして、議案内容も煮詰め不足(=理事会での審議不足?)が否めないなあ・・・未確定要素(=「理事会一任」事項)のウエイト(=新年度の理事会の負担や責任が)大き過ぎるかも?というこでした。
それでも・・・事業計画として総会決議されたことなので、前に進めないとダメでしょ!この時点で私ができる適切なアドバイスって何かな?でした。
まず私は、今回の相談内容(Nさを整理するため「定期総会の議案書にはエレベーターメーカーで更新を行なう旨が記されています。あとは(N理事長退任後の新年度の)理事会がオプション(=プラン)を選んで工事発注するだけですよね」と、N理事長に問いかけました。
Nさん曰く「実は・・・」
「それが・・・審議の途中に『エレベーター更新が高過ぎる!』と設備に詳しい知り合いを連れて来た当日出席者から異議が出て、その方が『(そんな提案しかして来ない)管理会社も変更した方が良い』と発言されたことから総会が混乱して、途中で散会することになっちゃったんです」
え~~~エレベーター更新だけでなく・・・「管理会社との委託契約更新」も「新年度事業計画&予算」も「新年度役員選任」も決議されてないの??
これって、超~ヤバいパターンやん!!ホントびっくりしました。
そして思わず(アドバイスという枠を超えるのですが・・・)事実確認のため、Nさんの目の前で管理会社に電話を入れました。 (つづく)