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近未来の管理会社を考える(その15)

 前回は、1つの建物に複数の住戸が存在するマンションの利点を生かした「メタバース」のサービスとして思い浮かんだ「介護サービス」について夢想しました。今回は、その続きです。

前回の記事は、こちら!   
 「近未来の管理委託を考える(その1)
 「近未来の管理委託を考える(その2)
 「近未来の管理委託を考える(その3)
 「近未来の管理会社を考える(その4)
 「近未来の管理会社を考える(その5)
 「近未来の管理会社を考える(その6)
 「近未来の管理会社を考える(その7)
 「近未来の管理会社を考える(その8)
 「近未来の管理会社を考える(その9)
 「近未来の管理会社を考える(その10)
 「近未来の管理会社を考える(その11)
 「近未来の管理会社を考える(その12)
 「近未来の管理会社を考える(その13)
 「近未来の管理会社を考える(その14)

「メタバース」の可能性

 たまたま目にしたプレスリリースを紹介します。(引用のリンク先には、プレスリリース添付画像や動画があります)

バーチャルリアリティーを使ったリハビリゲーム
 リハビリにゲーム要素を取り入れ、リハビリそのものを楽しく行おうという取り組みです。

 リハビリは飽きや苦痛を伴うものですが、リハビリにゲーム要素を取り入れ、楽しみながらリハビリを行うことで、機能回復を図ることを目的とします。
 特に、コロナ禍の中、快復にはリハビリは必要不可欠ですが、感染防止の観点から、患者に接触しないでリハビリが行えないか要望されています。また、リハビリ患者が増えるペースに比べ、セラピストは不足していてその隔たりを埋めるゲーム機器が要望されています。さらに、リハビリゲームは患者に応じて個々にプログラムを提供することができ、データは保存出来るのでリハビリの進捗状況に応じて柔軟な対応が可能となります。ゲームにこのような仕組みが求められています。

 VRゴールキーパーは、ゴールキーパーが素手でボールを止めて、止めた数を競います。ボールを正確に認識して、止めることで、動体視力の素早い反応の向上につながり、動かした手の位置の分布から有効視野の範囲がわかります。その結果、視覚を鍛え、転倒を防止し、バランス能力等の身体機能を高めます。
 ゲームに必要なのはゴーグルのみで、簡単に準備でき、座って行うので転倒などの危険がなく安全に使用できます。また、コントローラーを使わないハンドトラッキング操作のVRのシステムです。セラピストがいなくても自宅で家族と自主練習もできます。ゴーグル内の様子は、スマホで見ることができるので、離れた場所でも状況確認ができます。(後略)

プレスリリース/ニュースリリース配信の共同通信PRWire

 まだまだ発展途上のような気もしますが、要介護者の身体に不要な負荷が掛からないし、セラピスト(専門家)が横に居なくても大丈夫(モニターでも様子を確認可能)なので、場所等の様々な制約なしに実施できる画期的なリハビリシステムみたいですね。
 でも、これを「メタバース」で行なうと・・・もっと複雑で高度な動きができるのでは?と思います。

映画「マトリックス(Matrix)」

 今日は2022年1月24日です。映画「マトリックス」の4作目である「マトリックス レザレクションズ」が全国ロードショーにて公開されています。
 個人的には・・・1作目の「マトリックス」(1999年)にハマったけど、2作目、3作目は(1作目と較べると)イマイチという印象を持ちました。(4作目はどうなんだろう・・・ちょっと面白そうな気がするかも?)

 「マトリックス」の世界は・・・人を支配するAI機械システムが(カプセルに入れて並べられた)人から効率よく生命エネルギーを得るため、人の脳や神経に直接アクセスするケーブルが繋がれ、(機械の作った)仮想現実の世界の中で生かされている・・・みたいな世界です。
 ある意味・・・「マトリックス」の世界は、究極の「メタバース」空間だと思います。

遠い未来では

 映画「マトリックス」みたいに視覚も聴覚も触覚も・・・仮想空間に必要な全ての信号(刺激)を脳に届けることができるような技術が開発されると、仮に半身不随になったとしても仮想空間の「メタバース」内では健常者と変わらず、野山を駆け巡ることを体験できる・・・みたいなことが起きるかもしれません。

まあ、そこまで行かんでも

 「メタバース」を利用することによって、要介護者の孤独感や閉塞感が緩和されるのでは?と思います。特に認知症の方には有効だと思います。
 例えば認知症患者が「メタバース」内で「AI」のヘルパーと一緒に食料品等のショッピングを楽しむ・・・みたいなことは実現すると思います。

 認知症の方がショッピング中に(昨日もマヨネーズを買ったのに)今日も買おうとしたら、「AI」ヘルパーが「○○さん、家の冷蔵庫にマヨネーズがあったかもしれないので見に行きましょう」と提案して、仮想空間内をジャンプして家の冷蔵庫を見に行く。そして「やっぱりマヨネーズありましたね。今日は止めておきましょう」と話し、本人が納得した上でマヨネーズ購入を止める・・・こんなこともできそうです。

 要介護者の症状が悪化していく原因の1つに「納得できないけど、本当はやりたいことがあるけれど、仕方ないから諦める(我慢する)」ことから気分が落ち込んでしまう(やる気がなくなってしまう)・・・というのがあると思うのです。
 こうなると食事も細くなり、リハビリも体操も止めて寝込みがちになる・・・そして、ますます体が衰えるみたいな負のスパイラルに陥ってしまいます。
 「メタバース」は、こうした負のスパイラルに陥ることを防ぐ技術になり得ると思います。

地元の食品スーパーと提携すると

 「メタバース」の介護での有効活用を食料品のショッピングをイメージしてお話しました。
 管理会社にとって日常ショッピングと「メタバース」を組み合わせた事業は、大きく売り上げを伸ばす事業の大本命かも?と個人的に思っています。

 でも今回はここまで!このお話しは、次回にしたいと思います。
  (つづく)

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